ハンガリーGP決勝 雨に翻弄されたレースでR.シューマッハーが6位入賞 |
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大波乱のレースで5戦連続ポイント獲得。J.トゥルーリはポイント獲得圏内目前に無念のリタイア |
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2006年8月6日(日)(ハンガリー・ハンガロリンク発) |
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ハンガリー・ブダペストのハンガロリンク・サーキットで、F1第13戦ハンガ
リーGPの決勝レースが行われた。予想外の低温に悩まされたハンガリーGPの
週末であったが、決勝日も、午前中から雨に見舞われ、21回目となるハンガ
リーGPの歴史の中でも初めて、そして、今シーズン初となるウェットコンディ
ションで決勝を迎えた。パナソニック・トヨタ・レーシングの2台は、6番手ス
タートのラルフ・シューマッハー、8番手スタートのヤルノ・トゥルーリともに
スタートで順位を落とし、それぞれ12位、14位でレースを開始。途中、一時、
雨足が強くなるなど、悪天候に翻弄されて序盤戦を戦った。しかし、中盤以降、
雨は止み、路面も乾き始め、2回目のピットストップで素早くドライタイヤに変
更したラルフ・シューマッハーとヤルノ・トゥルーリは、ハイペースでポジショ
ンをアップ。果敢な追い上げを見せた。そして、レース終盤、2台揃ってポイン
ト獲得圏内へ躍進かと思われた矢先の残り5周で、ヤルノ・トゥルーリが痛恨の
エンジントラブルに見舞われてストップ。しかし、着実に順位を上げて来たラル
フ・シューマッハーは6位でフィニッシュ。トップと同一周回フィニッシュはわ
ずか4台。チェッカーを受けたのは12台という大波乱のサバイバルレースで、
チームは5戦連続ポイント獲得を果たした。
ラルフ・シューマッハー : カーナンバー7
シャシー:TF106/10B
決勝 : 6位 69周/70周
グリッド : 6番手
「非常に荒れたレースとなったが、全てが終わったあとに、3ポイントを獲得出
来たことは嬉しい。多くのことが悪い方向へ進んでしまったが、特に降雨は決勝
レースのスタートを困難にした。コースは大変濡れており、タイヤを暖めること
が出来なかった。まるで滑らかな氷の上を走るようで、極端に遅く、とても難し
かった。路面が乾いて行くにつれ、我々の走行ペースも上がり、ブリヂストンの
スタンダードウェットタイヤは、乾いた路面状況でも非常に良い性能を示してく
れた。我々がドライタイヤへの変更を決断した時点では、まだ非常にリスキーな
選択であったかもしれない。しかし、我々は選択肢を採る必要があり、それは成
功した。ドライタイヤに替えてからは非常に速く、6位でフィニッシュすること
が出来た」
ヤルノ・トゥルーリ : カー・ナンバー8
シャシー:TF106/08B
決勝 :13位 65周/70周(完走扱い)
グリッド : 8番手
「最初から最後まで、混沌とした週末であった。1周目に、インフィールドで他
車に接触され、いくつかポジションを落としてしまった。最初のピットインまで
の間、雨も強まり、より低下したグリップを得るための努力を強いられた。その
後、運悪く私のピットイン直後にセーフティカーが導入され、周回遅れとなって
しまった。そこから追い上げを開始したが、前を行く多くの、私よりも遅い車に
阻まれることになってしまった。1周あたり数秒をロスし、我々が立てていた
レースの戦略は台無しになってしまった。コースが乾いていき、温度が上がって
いくと、私の“TF106B”は速さを発揮し、ドライタイヤを装着した最後のピット
イン後は、エンジントラブルに見舞われるまで、非常に良い走りが出来た。ポイ
ント圏内でのフィニッシュが出来たはずだったが、結局全てが上手く行かなかっ
た。次戦トルコGPではもっと予測が可能な週末と、良い結果を期待している」
新居章年 : 技術コーディネーション担当ディレクター
「我々も、一刻も早い優勝へと、モチベーションがさらに上がった。しかし、今
日のレースに関しては、ウェットコンディションでのラップタイムと、セーフテ
ィカー導入のタイミングが結果のすべてといえる。そして、ヤルノ・トゥルーリ
の突然の油圧低下によるエンジントラブルはショックである。これからF1GP
は3週間の休暇に入るが、我々はその間も解析、開発を進め、前向きにトルコG
Pに臨みたい」
冨田務 : TMG会長 兼 チーム代表
「まず最初に、ホンダのF1GP復帰後初となる優勝を祝福したい。我々トヨタも、ここハンガリーにおける
レースウィークは良いスタートを切ることが出来、決勝レースでもパフォーマンスを発揮出来ると予測
していただけに、非常に不満の残る結果となってしまった。最終的に、この波乱に満ちたレースは、
我々の望み通りには進まなかった。昨日、セットアップを決定する時点で、雨の可能性も考慮しており、
あまり心配はしていなかった。しかし、良いスタートは切れず、レース序盤のウェットコンディションでは
グリップが得られず、ラップタイムは、ライバルタイヤメーカーに比べて良くなかった。そして、セーフティ
カーが、我々にとって最悪のタイミングで導入されることとなり、レース終盤にはパスすることが出来た
はずのライバルカーに対し周回遅れとなってしまった。その結果、もっと多くのポイントを獲得する
チャンスを失ってしまった。その後、路面が乾き始めてからの後半戦でのペースは非常に速かった。
ラルフ・シューマッハーは、6位と良い結果を得てくれたが、ヤルノ・トゥルーリは幸運に恵まれず、終盤
エンジントラブルに見舞われてしまった。我々は進化していることを確信しており、残りのシーズンへ
向けて努力を続けていく」 |
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1 |
J・バトン
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ホンダ |
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2 |
P・デ・ラ・ロサ
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マクラーレン |
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3 |
N・ハイドフェルド
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ザウバー |
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4 |
R・バリチェロ
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ホンダ |
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5 |
D・クルサード
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レッドブル |
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6 |
R・シューマッハー |
トヨタ |
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7 |
F・マッサ
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フェラーリ |
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8 |
M・シューマッハー |
フェラーリ |
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詳細.. |
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