F1世界選手権を戦うチームは、8月上旬のハンガリーGPの後、短い夏期休暇を楽しんだ。しかし、束の間の
休息も終わり、この週末、トルコで2006年シーズンの第14戦へと臨む。F1GP開催を目的に作られた
イスタンブール・パーク・サーキットは最も新しく、昨年、新たにF1カレンダーに加わったサーキットである。
イスタンブール近郊の丘陵地帯に位置するサーキットは、アップダウンの激しさから、多くのドライバーが
感銘を受けた。パナソニック・トヨタ・レーシングは、ここ数戦で改善されたパフォーマンスを再び示すべく、
トルコGPへと挑む。
ラルフ・シューマッハー : カー・ナンバー7
「イスタンブール・パーク・サーキットはエキサイティングで、チャレンジングなサーキットであり、多くの近代的なサーキットで見てきたものとは全く異なるいくつかの特徴を備えている。程良く組み合わされたコーナーとアップダウンは、最近のF1開催サーキットでは目を引く。路面は非常にスムーズで、広いランオフエリアを持ち、付帯設備もまた素晴らしい。我々は良い結果を期待してトルコへ向う。シーズンが進むにつれパフォーマンスの改善は進んでおり、前戦ハンガリーを別にすれば、ここ数戦では確実に速くなっている。望んでいたほど多くの好結果は得られていないが、上昇基調にあることは明らかだ。チームは状況を改善し、よい仕事をしてくれた。我々はそれを活かし、残る数レースで少しでも多くのポイントを獲得しなくてはならない」
ヤルノ・トゥルーリ : カー・ナンバー8
「トヨタは、ここ数レースで大きな進歩を遂げ、ブリヂストンもタイヤについて素晴らしい仕事をしてくれた。本来なら我々はもっと良い結果を得られていたはずであり、信頼性については、努力を続ける必要がある。しかし、技術チームのハードワークのおかげで我々の走行ペースは改善されており、トルコGPでも上手く戦える自信がある。イスタンブール・パーク・サーキットについては、多くのドライバーが本当に感銘を受けているが、私個人としては好みのサーキットとは言いがたい。我々にとって難しいコースというわけではなく、ただ一つ本当に難しいコーナーがあるだけだ。それは3つのコーナーが複合した長い左コーナーで、4速か5速ギアで、アクセル全開で抜けることになる。それは高速で、極めてチャレンジングなコーナーの組み合わせだ。反時計回りに走行し、首にかかる圧力は普段とは反対だが、周回の残りの部分は比較的単純だ。我々が成し遂げたすべての進歩をよって、トルコでは新たなステップとなる強力な結果を期待している」
パスカル・バセロン :
シャシー部門シニアゼネラル・マネージャー
「F1に関わる大部分の人々が、昨年初開催となったトルコGPのスムーズな運営に感銘を受けていた。我々は物流面でチャレンジとなることを予測していたが、イベントはそのほとんどが良い意味での驚きであった。周辺環境は美しく、そして、昨年、渋滞を経験したので、今年はボスポラス海峡のアジア側に滞在することにした。サーキットは標準的なダウンフォース設定で、素晴らしくバラエティに富んだコーナーを持つ。しかし、特別なのは3つの左コーナーが複合する第8ターンだ。昨年、レース前にチームで行ったシミュレーションのほとんどは、その速さを過小評価していた。速度は250km/hにも達し、ドライバーとタイヤの双方にとって非常に厳しい。このコーナーのために、タイヤは堅くなくてはならないが、全体的なグリップの低いアスファルト路面へも妥協しなくてはならない。新しいサーキット路面は大きく変化するので、どれだけアスファルト路面が
昨年と変わったかを確認しなくてはならない。パナソニック・トヨタ・レーシングは、フロントウィングに興味深い
空力開発を施し、トルコGPへ臨むが、それが良い結果をもたらしてくれることを期待している」
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