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Rd15. Grand Prix of Italy
grand prix
2006年F1世界選手権
ヨーロッパラウンドを締め括る第15戦イタリアGPへ
 
地元ヤルノ・トゥルーリとR.シューマッハーが、2台揃って2年連続ポイント獲得を目指す
 
2006年9月4日(月)
 

2006年シーズンF1世界選手権のヨーロッパラウンドは、イタリア・ミラノの北に位置する伝統的なサーキットで あるモンツァ・サーキットで、幕を閉じる。実際、ここを訪れたファンは、これまで積み重ねられてきたモータースポーツの伝説的なバトルの聖地を実感することが出来る。現在、モンツァ・サーキットはF1カレンダーの中でも最も高速なサーキットとして知られ、独特の長いストレートでは、F1カーが限界のエンジンサウンドを聞かせてくれる。パナソニック・トヨタ・レーシングのドライバーであるヤルノ・トゥルーリは、地元ホームGPの雰囲気を満喫し、彼と、チームメイトのラルフ・シューマッハーはどちらも、日曜日の夜、ファンとともに喜びを分かち合えることを望んでいる。

ラルフ・シューマッハー : カー・ナンバー7

「モンツァはF1の歴史にとって特別な場所であり、シケインが点在する長いストレートを持つ、非常に高速なサーキットだ。当然の事ながら、このようなサーキットでは低いダウンフォース設定で走ることになり、普段走っている典型的なF1サーキットに比べるとグリップは低下することになる。そのため、タイトなシケインの進入におけるブレーキングが自信を持って行えるようなセットアップが必要だ。また、高速セクションと低速セクションのどちらにも正確に順応しなくてはならず、ドライバーにとっても大きな挑戦となる。勢いを維持するためには、シケインを上手く抜ける必要があり、縁石対策が重要になる。昨年私はチームの素晴らしい戦略のお陰で、6位フィニッシュという良い週末を送ることが出来た。ここ数戦で我々は速さを見せており、この週末は、さらなる速さを見せ、そして、より良い結果が得られることを期待している」

ヤルノ・トゥルーリ : カー・ナンバー8

「私は、いつもモンツァを訪れることを楽しんでいる。地元のGPであり、いつもよりも多くの声援を受ける、その雰囲気は素晴らしい。もちろんサーキットも好みであり、昨年トヨタと共に5位を得たように、常に良い結果を得ている。モンツァはシーズン屈指の高速サーキットであり、ストレートスピードが重要となるので、ウィングは可能な限り小さくされる。このような低ダウンフォース設定で、グリップの限界を探ることになる。ストレートですら、F1カーは神経質な挙動を示し、慎重な運転が要求される。また、ブレーキングポイントも非常に正確性が要求され、縁石を乗り越えて、シケインから速く脱出しなくてはならない。もし全ての周回を、限界で上手く走ることが出来れば、大きな差を付けることが出来るだろう。我々のパッケージは最近のレースでは強さを見せており、この週末も、私の地元のファンを前に良い結果を得るために頑張る」

パスカル・バセロン : 
シャシー部門シニアゼネラル・マネージャー

「モンツァはF1で最後まで生き残った高速サーキットだ。ホッケンハイムのレイアウトが変更されたことで、平均速度250km/h以上というこのサーキットは、F1カレンダーの中でも最速である。そのことは、エンジニアに特別な作業を強いる。1ラップ内のアクセル全開率は高く、エンジンにとっても確実に厳しいサーキットだ。明らかに低い空力的抵抗と低いダウンフォースが要求されるが、パッケージの効率が鍵であり、抵抗を増やさず、出来る限りのダウンフォースを得られるようにしなくてはならない。このため、我々はモンツアに合わせた新しい前後ウィングを含めた空力パッケージを持ち込む。縁石を上手く乗り越えることも重要であり、長いストレートと低速なコーナーの組み合わせは、ブレーキにとっても、シーズンで最も厳しいサーキットだということを意味する。また、モンツァは長いストレートで発生するタイヤ内部の熱によって、タイヤ表面に 火ぶくれのような症状が起こりやすい。このため、コースレイアウトは表面がめくれたり、ささくれたりするような摩耗や、走行距離による摩耗に関してはそれほど厳しくないにも関わらず、あまり柔らかいタイヤを選択するわけには行かない。中間的なタイヤ選択が必要だが、我々は、先週モンツァで行ったテストでのデータに基づいてタイヤを選ぶことになるだろう」