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Rd15. Grand Prix of Italy
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11番グリッドからスタートのヤルノが7位入賞!
2006年F1世界選手権第15戦イタリアGPにて、パナソニック・トヨタ・レーシングのヤルノ・トゥルーリは懸命の走りを見せ7位入賞を果たし、チームに2ポイントをもたらした。
 
2006年9月10日(日)
 

今回のトヨタのレース戦略は、予選で最終セッションに進出できなかったため、必然的に燃料を重めに搭載した1回ストップ作戦という論理的な選択となった。そしてヤルノにとってはこの戦略がうまくいき、53周のレースで29周目に唯一のピットストップを敢行。その後、レース終盤にはBMWザウバーのニック・ハイドフェルドとフェラーリのフェリペ・マッサを最後まで抑え込むことに成功した。

「モンツァではグリッド中団からスタートした場合、1コーナーのアクシデントに巻き込まれてしまうことが多いが、今回はなんとかそれを避けることができたし、その後はすべてがかなりうまくいった。バリチェロの後ろについてしまったため、すこしタイムをロスしたが、今回の戦略は適切だったし実際にうまくやり遂げることができ、ポイントも獲得できた」

いっぽうのラルフ・シューマッハーにとって今回のレースは厳しいものになってしまった。第1シケインでトロロッソの2台と絡み出遅れたラルフは、その後もその2台に行く手を阻まれてしまう。最終的にトップから1周遅れの15位でレースを終えることとなった。

「私のほうも1回ストップ作戦を選択しており、燃料のせいでクルマは重かった」と話すラルフ。「今週末は最後までクルマのバランスがいまひとつで、レースでも自分がいい走りをすることができないことに気付いていた」

この週末のF1界ではさまざまなニュースが飛び交い、また、論争も巻き起こったが、そんな中、スクーデリア・フェラーリ・マールボロのミハエル・シューマッハーは今季6勝目を達成し、現世界チャンピオンのフェルナンド・アロンソとの差を残り3レースで2ポイントにまで縮めた。同時に、ミハエルは今シーズン限りでF1レースからの引退を発表し、また、フェラーリは2009年終わりまでキミ・ライコネンと3年契約を結んだことを発表している。

「もちろんミハエルの決断については私も触れておきたい」と話すラルフ。「間違いなく彼は長いこと真剣にこの決断について考えていたと思うし、私はその判断を尊重したい。彼とは一緒にずっとレースを楽しんできたわけだし、私としては彼のタイトル争いと未来に対し、最善を願っている」

いっぽう、予選第3セッションでフェラーリのフェリペ・マッサの走行を妨害したと判断され、予選自己ベストタイムの上位3つを抹消されたルノーのフェルナンド・アロンソは、レースで3位をほぼ確実にしていたものの、終盤にエンジンブローに見舞われリタイヤとなった。

結果はミハエル・シューマッハーに続いてチーム・マクラーレン・メルセデスのキミ・ライコネンが2位、また、BMWザウバーのポーランド人ドライバー、ロベルト・クビサがF1参戦3レース目にして3位を獲得した。以下、4位はルノーのジャンカルロ・フィジケラ、5位はラッキーストライク・ホンダのジェンソン・バトン、6位も同じくホンダのルーベンス・バリチェロ、7位のヤルノに続く8位はBMWザウバーのニック・ハイドフェルドとなった。

パナソニック・トヨタ・レーシングのシャシー部門シニアゼネラル・マネージャー、パスカル・バセロンは次のように述べている。「ヤルノは予選でわれわれが予想していたのとほぼ同等のペースで走ることができたが、ラルフのほうは渋滞につかまり難しいレースとなってしまった。スターティンググリッドを踏まえて考えれば、2ポイント獲れたのはよかったと思う。クルマのセットアップに関して言えば、モンツァは一休みという感じだったが、最後の3レースでは再び競争力を取り戻せると自信を持っている」

1 M・シューマッハー フェラーリ
2 K・ライコネン マクラーレン
3 R・クビサ ザウバー
4 G・フィジケラ ルノー
5 J・バトン ホンダ
6 R・バリチェロ ホンダ
7 J・トゥルーリ トヨタ
8 N・ハイドフェルド ザウバー
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