応援ありがとうございました。フランスGPの決勝についてご報告いたします。
予選では2番手の好ポジションを獲得したヤルノでしたが、決勝では思ったようにペースが上がらず、結果5位でした。レース前は優勝も視野に入れていただけに、ちょっと悔しい結果となってしまいました。しかし、ラルフの方は11番手のスタートから7位入賞でポイント獲得と素晴らしいレースを見せてくれました。結果を見れば、2台入賞とまずまずの成績を収めることができました。それにしても、今回は決勝でのルノー、マクラーレンの速さには驚きました。やっと追いついてきたと思ったら、またこの差。F1は本当に日進月歩の早さで進化していきます。また追いついて、抜き返すまで頑張るつもりです。
● 天候は予想通り。しかし、タイヤの磨耗が思ったよりも激しかった
レース当日は我々の予想どおり、天気は晴れて気温もレーススタート前には30度を超えるまで上がりました。路面温度も50度を超え、ここまではまったく作戦どおりだったのです。スタートではヤルノもポジションを落とさず、うまく2番手をキープしましたが、トップを行くルノーのアロンソのペースには追いつきませんでした。
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トゥルーリは序盤こそ2番手をキープしたが、惜しくも表彰台は獲得ならず。トヨタは2台ともリアのグリップ不足に悩まされた。 |
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当初、戦略はヤルノが2回、ラルフが3回でしたが、レースの流れでどちらでもいけるようにはしていました。結局、途中ラルフの方が、前後の渋滞にはまってしまったので、2回に変えて、どちらも2回で行くことにしました。結果として、そのおかげでラルフはポイント圏内に上がれました。ここは抜き所のないサーキットですから、この戦略は正しかったと思います。
ただ、思ったよりもリヤタイヤのタレが早かった。ピットに入った時にいろいろセットを変えたりしましたが、タレは止まらなかった。最初はクルマのバランス的にはアンダー傾向だったのですが、予想以上にオーバー気味になってしまいました。フランスGPの前に行われたヘレスの合同テストでも路面温度は50度を超えていましたが、ここまでリヤのタイヤがタレることはありませんでした。タイヤのタレを考えると、3回ストップにして、燃料を軽くして、タイヤの負担を減らしてやるべきだったのかなとも考えます。そうすれば、後半にもっと追い上げられたかもしれません。我々のクルマは、これまでどちらかといえばタイヤにやさしいと思っていたので、今回の結果にはちょっとショックを受けています。ファクトリーに帰って、燃料の重さがどうタイヤに影響したかを、もう一度解析しないといけませんね。
それにしても、決勝でのルノーのアロンソの速さも驚きましたが。マクラーレンのライコネンにも驚きました。まさか、予選であんなに燃料を積んでいるとは思いませんでした。1回目のピットが28周目ですから。それであの予選タイムは驚きです。ルノーも、マクラーレンも思ったよりも開発が進んでいますね。フェラーリも速くなってきたし、うかうかしていられません。
● 次戦イギリスGPは得意なコース
2週連戦でのイギリスGP。いろいろと対策している時間はありませんが、シルバーストンは我々のクルマに合っているコースのひとつだけに、期待してください。冨田代表いわく、「フランス、イギリス、ドイツは勝ちを狙いに行く!」とチームも気合十分です。初めてのトップを快走した思い出のサーキットでもあるし、表彰台はもちろん、勝つつもりで行きます。
公式サイトへのアクセスありがとうございました。イギリスGPでもこの公式サイトでお会いいたしましょう。パナソニック・トヨタ・レーシングへの応援よろしくお願いします。
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