2007年シーズン最終戦 第17戦ブラジルGPに全力で挑戦
トヨタでの最後のレースとなるR.シューマッハーがJ.トゥルーリと共に好結果を目指す
2007年10月15日(月)
パナソニック・トヨタ・レーシングは、今週末、2007年F1シーズンの最終戦となる第17戦ブラジルGPが開催されるインテルラゴス・サーキットへ向かい、厳しかったシーズンを締め括る。ブラジルGPは、シーズンの最終戦というだけでなく、ラルフ・シューマッハーにとって、パナソニック・トヨタ・レーシングでの最後のレースという、一つの時代の終わりとなるレースでもある。ラルフ・シューマッハーは2005年にチームに加わり、3度の表彰台と1回のポールポジション、そして通算で70ポイントを獲得。同時に、チームに価値ある技術的な、また彼ならではの貢献を果たして来た。そのラルフ・シューマッハーとチームメイトのヤルノ・トゥルーリはシーズンの最終戦をサンパウロ郊外の雰囲気に富んだインテルラゴス・サーキットにおいて好結果で締め括るべく決意を強めている。伝統的な全長4.309kmのサーキットは一般的なサーキットとは異なる反時計回りのレイアウトで、超高速なバンクを持つ最終コーナーを含め、15のコーナーを持つ。しかし、インテルラゴスについて最もよく知られている特徴は、荒れた路面であり、凹凸の激しい路面はセットアップにおいて、特別な注意を必要とする。チームは日本GPと中国GPに類似した仕様の“TF107”を持ち込み、何としても好結果でシーズンを終える決意でブラジルGPに挑む。
ラルフ・シューマッハー : カーナンバー11
「私は、3シーズンを共に戦って来たトヨタとの最後のレースに臨むこととなる。パナソニック・トヨタ・レーシングでの日々は、更なる好結果を望んでいたとはいえ、私のキャリアの中でも、楽しく、そして興味深いものだった。今年は私にとっても、チームにとっても厳しいシーズンとなってしまったが、ブラジルGPで好結果を得て、シーズンを良い気分で終えられるよう、士気は本当に高まっている。インテルラゴスでのレースは楽しめるが、非常に要求の厳しいサーキットでもある。ドライバーにとっては路面の凹凸への挑戦となるが、技術的な面で興味深いのは、タイトなインフィールドセクション、特に第8コーナーから第11コーナーでのメカニカルグリップが重要だと言うことだ。しかし、このサーキットには最終コーナーからメインストレートへと向かう長い全開の区間がある。我々は金曜日の公式練習開始時から、路面の凹凸対策と共に、このコースに合う、ベストなセットアップを見出すべくハードな作業をこなすこととなる。日本GPと中国GPという苦戦を強いられた2戦の後、良いポジションへと戻れることを望んでいる」
ヤルノ・トゥルーリ : カーナンバー12
「私はインテルラゴス・サーキットでレースへの挑戦をいつも楽しんでおり、今年も期待している。高速コーナーと低速コーナーの入り交じった、楽しめるコースは、F1カレンダーの中でも最も慎重さを要するコースの一つである。しかし、他にも考慮すべき要因があり、例えばコースが反時計回りであるために、ドライバーの首には通常とは異なる負担がかかる。とはいえ、私はこの点に関してはトレーニングを積んでいるために、問題にはならないだろう。そして路面の凹凸に関しては、セットアップ面で、特に金曜日は苦労する。ここ数戦は私にとっても、チームにとっても厳しいものとなっているが、我々が全てのエネルギーを2008年へ向けて集中する前に、シーズンをより良い結果で終えることを熱望している。我々はポイントを獲得する能力を持っているが、ミスを犯さずに全力で攻めて行かなくてはならない」
パスカル・バセロン :
シャシー部門シニア・ゼネラル・マネージャー
「インテルラゴスに行くのはいつも楽しみにしている。それはブラジルでは、ファンがモータースポーツに本当の情熱を持っており、他のどこよりも多くのファンがいるように感じられるからだ。サーキットは独特で、恐らくサスペンションセッティングがとても重要視される唯一のコースだ。通常、F1カーのパフォーマンスを決定する主な要素は空力性能とタイヤの使い方である。勿論、インテルラゴスでは、タイヤの使い方も重要だが、凹凸のある路面という性質のために、サスペンションセッティングが明らかにパフォーマンスを左右する要因となる。タイヤが路面を着実に掴み続けるように良いセッティングを見出す必要があり、そのため他のサーキットでのセットアップに加えて、更なる段階へのセットアップのパラメータがブラジルでは鍵となる。今年サンパウロに向かうにあたって興味深いのは、タイヤ選択だ。ブリヂストンは最も柔らかい2種類のコンパウンドを持ち込むが、それはモナコGPと同じ仕様である。しかし、タイヤに対する要求においては、モナコよりもインテルラゴスの方が厳しく、タイヤの使い方が難問となるだろう。そして特に柔らかいタイヤにおいては、厳しい状況になると予想される」