第2戦マレーシアGP 酷暑のセパンでポイントを狙う
チーム初の表彰台を獲得した記念の地で、J.トゥルーリとT.グロックが闘志を燃やす
2008年3月17日(月)
パナソニック・トヨタ・レーシングは、今週末に行われる2008年FIA F1世界選手権の第2戦にあたるマレーシアGPのために、高温多湿のセパンに向かう。シーズン開幕戦では、とても残念なダブルリタイアという結果になってしまったが、チームは既に、今年でF1マレーシアGP 10年目を迎えるセパンの広大な高速カーブでの安定した力強い走行に焦点を当てている。1999年に初めてGPを開催したセパンのコースは5.543kmあり、カレンダー上のサーキットの中でもコースの長さを誇っている。ここでは標準気温が30℃を超すため、チームはマシンを冷却するために、このレースでは異なった冷却パッケージを導入することになる。トヨタにとってセパンは、2005年にヤルノが2位に入り、トヨタ初表彰台を獲得した素晴らしい思い出のサーキットであり、ヤルノはその名誉をもう一度手にするべく闘志を燃やしている。ティモは、26回目の誕生日を火曜日に迎えて喜んでいるが、チームの仲間と共に、今週末にTF108の真のポテンシャルを結果として出すことに集中している。
ヤルノ・トゥルーリ : カーナンバー11
「マレーシアでレースをするのは好きだけど、あそこの気候は、暑さや特に湿気が厄介だからあまり好ましくはないね。だから、このレースはシーズンを通して確実に最も困難なレースの内の1つになるだろう。オーストラリアの週末もかなり暑かったけど、マレーシアははるかに湿度が高くなるだろうね。セパンは近代的なF1サーキットで、我々はとても良い施設を備えているんだ。それに、セパンのサーキットは珍しくて技術的にもチャレンジングなサーキットだよ。何箇所か楽しいコーナーがあるけど、一番だと思うのは、10コーナーの、ヘアピン部分の二つ折の左コーナーだ。このコーナーはチャレンジングだし、運転するのも面白いから好きだね。オーストラリアでは、テストで既に分かっていたようにTF108には多くのポテンシャルが確かにあることが改めて分かった。けれど、セパンはアルバートパークとは違う種類のコースだから、このレースでの最も良いセットアップにするために、我々は金曜日に一生懸命に頑張らなくてはならない。オーストラリアでは、ポイントを獲得するつもりで頑張っていたから、2人共リタイアになってしまったのはとても残念だった。でも、今週末はもっと強いレースができるはずだから、ポイントを期待できるはずだよ。」
ティモ・グロック : カーナンバー12
「セパンでは一度もレースをしたことがないから、これが自分にとってセパンでの初めてのレースになるね。 2004年の金曜日の練習走行で運転したことがあって、とても面白いコースだったから、レースをするのを楽しみにしているよ。コースは広いけれど、ドライバーにとって、かなりチャレンジングなサーキットだった覚えがある。何箇所か難しいコーナーがあって、マシンを最大限に生かすために集中しなければならないんだ。ドライバーにはとても厳しいコースだけど、あのサーキットで運転するのは好きだね。気温と湿度がこんなに極端に高い開催地は他にないから、今回はシーズンで最も厳しいレースの1つだと思う。けれど、F1ではとにかく鍛えて、環境に適応する必要があるから、何も問題はないと思うけどね。ここのサーキット自体はかなり面白いし、たくさんの高速コーナーや低速コーナーがあるから技術的にもとても難しいんだ。オーストラリアのレースは、私にとってかなり厳しかったよ。それにあんな形でレースを終えたのは不運だった。でも、私は無事だったし、今週末はより良い結果を願っているよ。」
パスカル・バセロン :
シャシー部門シニア・ゼネラル・マネージャー
「マレーシアグランプリの気候は、いつもチームの皆にとってチャレンジだよ。けれど、我々は、オーストラリアで既に同じようなコンディションを味わっているからね。通常、周囲の温度は32°から36℃だが、最も突出して高いのは路面温度なんだ。大体55℃くらいで、タイヤにとっては半端のない熱さだよ。また、気温の高さが冷却パッケージとブレーキにとって極めて過酷な状況だから、パッケージの他のパーツにも厳しいものになるだろう。メルボルンはサーキットが独特だから、問題が起きたときに、それがサーキットの特性による問題なのか、それとも車自体の問題なのかが、いつも明確なわけではないんだ。だからマレーシアでは各チームが直面していることが、より明確になるだろう。今週末は、連続したレースになるから、予期せぬ問題が起きない限り、我々はオーストラリアと同じスペックのパッケージを使用することになる。望む結果は出せなかったが、我々はメルボルンでTF108に多くの可能性を見出したよ。だから、我々が競争力のある車を持っていると確信しているし、ポイント獲得を期待している。」