- Round5
- TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race Rd.5 第6戦 十勝スピードウェイ
プロフェッショナルシリーズ レポート
♯369平中克幸選手が2連勝で
十勝ラウンドを完全制覇
週末に2連戦を実施するダブルヘッダーとなった十勝スピードウェイラウンドは、29日(土)の第5戦に引き続いて30日(日)に第6戦が開催された。
今回の十勝スピードウェイラウンドは、1大会で2戦を開催することもあり独自の競技方法によって争われることになった。タイヤは、通常の大会なら1戦で4本使えるが、2連戦の場合は合わせて6本と制限。交換するタイミングはチームに任せられている。第5戦の予選を終えて決勝前にニュータイヤを導入し、予選で使ったタイヤを第6戦で再び使用するパターンや、第5戦はタイヤ交換をせず第6戦に2本のニュータイヤを入れるパターンなど、チームによってタイヤの使い方は様々。交換する位置もフロント2本や左側2本など戦略が分かれた。
また、29日(土)の第5戦は、予選と10周の決勝レースが行なわれたが、第6戦は予選を実施せず、第5戦の決勝でのベストラップ順にスターティンググリッドが決められる。
第6戦でポールポジションを獲得したのは、第5戦でペナルティによりピットスタートとなったが、周回数を抑えてベストタイムを狙いアタックを行った♯31青木孝行選手。2番手には第5戦で優勝を飾った♯369平中克幸選手、3番手にはこちらもペナルティでピットスタートから好タイムを記録した♯1佐々木雅弘選手、4番手は第5戦で予選がふるわず青木選手や佐々木選手と同様にピットスタートを選択しタイムアタックした♯97近藤翼選手、5番手には第5戦で3位になった♯770山田英二選手が並んだ。
赤旗中断など荒れたレースの中で
平中選手が2番手から逆転優勝を飾る
正午に行なわれたクラブマンシリーズの決勝レースよりも気温と路温とも上昇し、強い日差しの中で14周の戦いは幕を開けた。
ポールポジションからスタートした青木選手は、絶妙の発進と加速で1コーナーをトップでクリアする。だが、中段グループからスタートした♯90阪口良平選手と♯370元嶋佑弥選手が1コーナー手前で接触し、♯76小河諒選手、♯312松本晴彦選手が巻き込まれて多重クラッシュが発生する。このクラッシュによってレースは開始早々に赤旗が提示され、中断してしまう。クラッシュした4台は最出走することができず22台のマシンによって、14周の決勝レースが再開される。
セーフティカースタートとなった仕切り直しの決勝レースは、セーフティカーが2周を先導してからリスタート。先頭の青木選手は、後続との差を付けながら2周目のコントロールラインを通過する。抜きづらい十勝スピードウェイということで序盤はトップ5に順位変動がない。それでも2番手の平中選手は青木選手のテールにピッタリと付きプレッシャーを与える。5周目になるとトップの青木選手から4番手の近藤選手までの差が1秒という団子状態で、4台が集団でトップ争いを繰り広げる。序盤から青木選手にプレッシャーを掛け続けた平中選手は、6周目にコースでもっとも低速となる8コーナーで勝負を仕掛ける。青木選手のインに飛び込んだ平中選手だが、青木選手も譲らず2台でコーナーを脱出する。サイドバイサイドでやや接触しながら加速する2台に対して、3番手の佐々木選手が狙っていたという通りに2台をまとめてオーバーテイクしトップに立つ。佐々木選手に続いたのは、青木選手を攻略した平中選手で、3番手は近藤選手、トップを走っていた青木選手は一気に4番手まで落ちてしまった。
7周目にトップに立った佐々木選手だったがペースが上がらず2番手の平中選手からプレッシャーを掛けられる展開となった。冷静にパッシングポイントを探っていたという平中選手は、9周目の2コーナーで佐々木選手のイン側に入ってパッシングを成功させる。トップに立った平中選手は、タイヤに厳しい残り5周でもペースが鈍らずに後続を押さえきり、見事に14周目にトップチェッカー。2連勝を達成し、十勝スピードウェイラウンドを完全制覇した。
2位には好勝負をみせた佐々木選手、3位には近藤選手、4位には惜しいレースとなった青木選手、5位には山田選手が入った。
リザルト
Rank | Driver | Car name | Total time | Gap |
---|---|---|---|---|
1位 | 平中克幸 | GY RACING 86 | 25'46.662 | - |
2位 | 佐々木雅弘 | 小倉クラッチ REV086BS | 25'47.346 | 0.684 |
3位 | 近藤翼 | 神奈川トヨタ☆DTEC86R | 25'48.133 | 1.471 |
4位 | 青木孝行 | ケーエムエスフェニックス86 | 25'48.886 | 2.224 |
5位 | 山田英二 | CUSCO BS 86 | 25'51.391 | 4.729 |
優勝者コメント
専有走行から速さを見せられて
2連勝と完璧な週末となりました
♯369平中克幸選手
「これ以上ないパーフェクトなレースウィークになって本当に嬉しいです。今回のレースに参戦するにあたって、火曜日(25日)からサーキットに入って沢山のテストを行なうことができました。開発に携わっているグッドイヤーが、前戦から新しいスペックのタイヤを導入してくれ、そのタイヤに合せたセットアップを色々と試すことができました。加えて、総合的なセッティングも煮詰めることができ、関わってもらったスタッフに感謝しています。北海道は地元で土日ともに多くのファンが応援に来てくれましたし、絶対に結果を出したいという強い気持ちで臨みました。第5戦で勝てたので結果に対するプレッシャーはなくなり、今日は優勝だけに集中できました。レースでは、2番手スタートだったので最低でも1台はパスしないとトップに立てません。結局は、青木選手と佐々木選手をパスすることになったのですが、どちらのパッシングも冷静に一発で抜けるタイミングとコーナーを探って勝負しました。良いクルマとタイヤが揃ったからこそ可能だったオーバーテイクだと思います。この2連勝でポイントを加算できたと思うので、シーズン後半戦が楽しみです」
次戦予告
- 2017 TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race 第6大会 第7戦
- 開催予定:2017.9.1 ~ 2
場所:富士スピードウェイ