チャレンジプログラム(ラリー) 8/17~20 現地トレーニング & フィンランドラリー選手権第5戦「SM-Ralli Turku」参戦レポート

8/17~20 現地トレーニング & フィンランドラリー選手権第5戦「SM-Ralli Turku」参戦レポート

今回の課題

勝田・新井にとって、SM-Ralli Turkuは、昨年に引き続き2度目の挑戦となる。これまでのラリーで見つかったそれぞれの課題に取り組みながら、高速のショートラリーでいち早くリズム掴むことと、ペースノートの理解をより深めることを目的とした。

今回のスケジュール

  1. 8/17
    走行トレーニング/テスト(Rantakyläntie、Hauhanpohja)
  2. 8/18
    ラリー準備/ペースノートトレーニング
  3. 8/19
    SM-Ralli Turku(レッキ、SS1、SS2、SS3)
  4. 8/20
    SM-Ralli Turku(SS4、SS5、SS6)


8/17wed - 18 thu現地トレーニング


2種類のタイヤをテストし選択
2種類のタイヤをテストし選択

ラリーフィンランドのSS Lempääの一部として使用されたステージと、ロングコーナーを含む高速ステージの2つを使用し、走行トレーニング・テストを実施。それぞれのステージの最初の走行からよいリズムで走ることを目的とし、週末に参戦するRalli Turkuに向けての車両のセットアップとタイヤの選択も行った。翌日のペースノートトレーニングには元WRCドライバーのミッコ・ヒルボネンも同席し、ノートの改善方法についてアドバイスを受けた。

2種類のタイヤをテストし選択
2種類のタイヤをテストし選択

8/19 fri - 20 satSM-Ralli Turku

新井・マクニール組(SS3 Halinen)
新井・マクニール組
新井 大輝
新井 大輝
勝田・パリッド組
勝田・パリッド組
勝田 貴元
勝田 貴元
  1. DAY1 (8/19)
    - レッキ
    - SS1 Suopohja (4.48km)
    - SS2 Laukkaniitty (8.68km)
    - SS3 Lavamäki (10.55km)
  2. DAY2 (8/20)
    - SS4 Pöylä1 (9.48km)
    - SS5 Mustassuo1 (9.34km)
    - SS6 Prunkila (5.96km)
    - SS7 Pöylä2 (9.48km)
    - SS8 Mustassuo2 (9.34km)
    - SS9 Raukkala (16.78km)

 総SS距離84km、9つのSSで競うSM-Ralli Turkuは、昨年、本プログラムにおいて両選手が参戦した最初のラリーで、今回は2度目の挑戦となった。

 SM1クラスにR5車両(フォード・フィエスタ)で参戦した両クルーは、新井大輝、グレン・マクニール組がクラス7位、総合8位、勝田貴元、ダニエル・バリット組がクラス10位、総合11位と、2台揃って完走を果たした。

 Day1のSS1からSS3はナイトセクションで、レッキでは正確な距離を記載することが重要なポイントであった。また、このラリーは路面が硬く、出走順によって浮き砂利の影響を多く受けるコース設定であり、タイヤ選択、ブレーキングでの運転操作が勝負の鍵となっていた。両クルーは講師より事前に十分な指導を受け、レッキを行った。本番では、新井は常にトップと近いタイムをキープし、SS7ではベストタイムを出すなど周囲を驚かせた。また、勝田は自身が課題とするペースノート作業を着実に行いながら、確実にポジションをキープする走りで安定した走行を貫いた。

 チーフインストラクターのヨウニ・アンプヤは、「二人とも良い結果で終わることができた。今の二人に必要なことは経験で、近道はない」と語った。「様々な場所での走行で車の特性をつかむこと、ペースノートの作り方、タイヤの使い方など、身につけるべきことはまだたくさんある。焦ることなく全てのラリーを完走して距離を積み重ねてゆき、今後につなげて欲しい」と二人の次のステップへ期待を込めた。

新井・マクニール組(SS3 Halinen)
新井・マクニール組
新井 大輝
新井 大輝
勝田・パリッド組
勝田・パリッド組
勝田 貴元
勝田 貴元

トレーニング日記

Hiroki Arai
今回の目標
マシントラブルも含めて3戦連続でリタイアしていた自分にとっては、何としても最悪な流れを断ち切って完走し、その中でも自分のパフォーマンスを落とさずにトップの選手たちと同じようなタイムで終始安定して走行すること。
参戦して感じたこと
フィンランド国内選手権の中でも特にハイスピードなレイアウトが印象的でした。4輪駆動車とラインの異なる2輪駆動車からのスタートのため、自分の理想とするラインに砂利が多く残っていて苦戦を強いられました。4輪駆動車の中でも先頭ゼッケンと後方ゼッケンとで路面に大きな違いがあり、他の選手たちと差をつけるのが難しいタフなラリーでした。
今回学んだこと、成長できたと思う部分
レッキ後、コドライバーのグレンとどのステージならタイムが縮められるかを分析しました。(前半は走行順により不利な面もありましたが)後半のSS7とSS8はリピートステージのため、どの車両もイコールコンディション。前半で離されなければ後半に十分追いつける可能性がありました。実際にSS7でステージベストを取り、順位を上げることができましたが、SS8でリヤスタビライザーが折れてしまい、残りのステージはペースを落とさなければならず、結果的には残念でしたが、完走につなげることができた点に関しては満足しています。課題に揚げていたとおり、終始安定したペースで走れたので、これからも引き続きぶれないスピードと安定感を身に着けていきたいです。
Takamoto Katsuta
今回の目標
完走し、前回のラリーフィンランドで見つかった自分自身のペースノートの課題を改善すること。
マージンをある程度とった中で、ロスのない、スムーズなドライビングを学ぶこと。
参戦して感じたこと
今回のラリーは、平均スピードが130キロを超えるステージもあり、どのステージもかなりハイスピードステージでした。ナイトステージでのペースノートメイキングや、リスニングは僕自身にとってとても良いトレーニングになりました。ハイスピードセクションからのタイトなコーナーでのブレーキングポイントを正確に判断するのがとても難しかったです。
今回学んだこと、成長できたと思う部分
ペースノート作成時、自分自身の次のステップに合わせたコーナーアングルをトライし、実際にステージを走った際にかなり良い感触を掴むことが出来ました。今後のペースノート作りにおける大きなヒントになりました。また最初はキロ1秒ほどマージンをとった中で走行していましたが、ステージを追うごとにミスや無駄な動きを削っていき、全くプッシュする事なくそれぞれのステージでのトップとのタイム差を大きく詰めることができました。十分にマージンをとった中でタイムをキロコンマ数秒まで詰められたことは大きな自信となりました。今後もこの姿勢や感覚を忘れず継続していこうと思います。
講師 ヨウニ・アンプヤ
チーフインストラクター
ヨウニ・アンプヤ
今回のまとめ

勝田・新井 共に、レッキ作業が早くなり、これまでより自信を持ってレッキをこなすことができていた。新井はロングコーナーをきちんと描写できるようになり、勝田はコーナーを描写する際、よりロジカルな尺度が取れるようになった。ラリーフィンランドでの経験が確実に役立っていた。
今回のトゥルクラリーは接戦で、ドライバー間のタイム差は非常に小さかった。両ドライバーとも、車両セットアップ及び自分の走行を分析することができており、自分のレベル向上に重要なことがわかってきている。前年の参戦時に比べ、トップドライバーたちとのタイム差をかなり縮めることができており、今回のラリーは、両ドライバーにとって、これまでで一番うまくコントロールできた、中身のあるラリーだったと言える。

次回は9月23-24日、フィンランド国内選手権 第6戦「Pirelli Rally」に参戦!
応援よろしくお願いします!!

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