ロレックス・デイトナ24時間レース
2019ドイツ
NÜRBURGRINGADAC TOTAL 24h-Rennen

2019 第47回 ニュルブルクリンク24時間レース

ENTRANT

No. 19 Bandoh Racing with Novel Racing

「もっといいクルマづくり」に必須のサーキットで開催される
世界一厳しい耐久レース

コースを構成する170以上のコーナー、約300mの高低差をもつ激しい起伏に、うねる路面・・・。その過酷な条件が25kmにわたって続くサーキット。ニュルブルクリンクがクルマに課す環境は極めて厳しい。だからこそ「もっといいクルマづくり」のために必ず走るべき道であり、トヨタもクルマを鍛えるためのテスト走行で積極的に利用しているサーキットのひとつだ。そんな苛烈極まりないコースで毎年150台を超える車両が参戦して開催される24時間レースとなれば、完走すら難しいことは想像に難くないだろう。しかし、だからこそドライバーやチームのチャレンジ魂に火を付ける。そんな意欲に突き動かされたチームの一つが、LEXUS RC F GT3で2019年のニュルブルクリンク24時間レース(ニュル24時間)に挑んだBandoh Racing with Novel Racingだ。

SUPER GTとニュルをLEXUSで戦ってきた
猛者たちがタッグを組んで挑む頂点

Bandoh Racing with Novel Racingは、RACING PROJECT BANDOHとNOVEL Racingがタッグを組んだチーム。今回指揮を振るった坂東正敬監督が率いるRACING PROJECT BANDOHはニュル24時間初挑戦だが、SUPER GT GT500クラスで優勝経験もあるチームとして日本のレースファンにはおなじみだろう。一方NOVEL Racingは過去3年ニュルに挑み続け、前年はRC FとIS F の2台のLEXUS車を駆って、それぞれSP8クラスの2位、3位を獲得している。日本最高峰のGTレースで成果を残してきたチームが、ニュル24時間での実績をLEXUSで得てきたチームと団結して挑んだのは、世界の強豪チームがひしめく最高カテゴリーのSP9だ。

悔し涙を流しながらも最後まで戦う
サムライの意地

RACING PROJECT BANDOHを象徴するカーナンバー「19」をつけたLEXUS RC F GT3は序盤、大きなアクシデントやトラブルもなく順位を上げていった。しかし、夜のピットストップで給油を行っていた際にガソリンがこぼれ車両から出火したことを機に歯車が狂い始めてしまう。火を消し止めたものの、ダメージの修復に時間を要し、上位争いからは脱落してしまった。かくも不運に見舞われながら、それでもこの過酷なコースで24時間(136周、3,448.824km)を走りきったのは、Bandoh Racing with Novel Racingの意地と、LEXUS RC F GT3の高いポテンシャルの現れ、といえるだろう。