4月12日(日)、2026年FIA世界ラリー選手権(WRC)第4戦クロアチア・ラリーの最終日デイ3が行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR-WRT)の勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(GR YARIS Rally1 18号車)が優勝。WRC初優勝を飾った前戦サファリ・ラリー・ケニアに続き、2連勝を飾りました。また、TGR-WRT2からエントリーのサミ・パヤリ/マルコ・サルミネン組(5号車)は総合2位でフィニッシュ。デイ1でのデイリタイアを経てデイ2で再出走したTGR-WRTのエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)は総合34位、オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン組(99号車)は総合42位でラリーを終えました。また、GR Yaris Rally2で参戦したチャレンジプログラムの山本雄紀はRally2クラス20位でフィニッシュしました。
クロアチア・ラリーの最終日デイ3は、アドリア海北部クヴァルネル湾に向かって走る2本の新ステージを、ミッドデイサービスおよびタイヤフィッティングゾーンでの整備作業なしで各2回走行。ドライコンディションが保たれた4本のステージの合計距離は57.46kmと、3日間で最短の一日でした。
デイ2で総合2位に順位を上げた勝田は、首位ティエリー・ヌービル(ヒョンデ)を1分14.5秒差で追う形で最終日をスタート。オープニングステージ、SS17での勝田は、8番手タイムのヌービルに次ぐ9番手タイム。SS18ではヌービルよりも速いタイムで差を1分12.5秒に縮めました。リピートステージ1本目のSS19で差は1分15.4秒に拡がりましたが、最終のパワーステージ、SS20でヌービルがコースオフ。5番手タイムでステージを走り切った勝田が、前戦サファリ・ラリー・ケニアに続くWRC2勝目を獲得しました。開幕戦ラリー・モンテカルロで総合7位、第2戦ラリー・スウェーデンで総合2位、第3戦サファリ・ラリー・ケニアで優勝と、勝田は今シーズン好調を維持。そして今大会でWRC2勝目を飾ったことにより、エバンスを抜きドライバー選手権首位に立ちました。日本人ドライバーがWRCでチャンピオンシップをリードするのは初であり、勝田は選手権2位のエバンスに7ポイント、3位のソルベルグに13ポイントの差をつけています。
土曜日のSS13終了時点まで首位につけながらも、ダメージを負ったタイヤの交換作業により総合3位に後退したパヤリは、確実性の高い走りで最終日の4ステージを走破。ヌービルのリタイアもあり、自己最高位となる総合2位でフィニッシュしました。これでパヤリは、第2戦ラリー・スウェーデンから3戦連続で表彰台を獲得。日曜日の合計ステージタイムのみで順位を競う「スーパーサンデー」で5位に入り、パワーステージでは4番手タイムだったことによりボーナスポイントも獲得し、ドライバー選手権4位に順位を上げました。
デイ1でのコースオフによるデイリタイアを経て、デイ2で再出走したエバンスとソルベルグは、日曜日に可能な限り多くのボーナスポイントを獲得すべく、全力で4本のステージをプッシュ。ソルベルグは、デイ3の4ステージ全てでベストタイムを、エバンスは2番手タイムを記録してラリーを走り切りました。その結果、総合34位でフィニッシュしたエバンスは、スーパーサンデー2位、パワーステージ2番手により合計8ポイントのボーナスを獲得。総合42位のソルベルグはスーパーサンデーとパワーステージを制し、最大となる合計10ポイントのボーナスを獲得しました。また、勝田、エバンス、ソルベルグが獲得したポイントにより、TGR-WRTは2位のライバルチームとの差を65ポイントに拡げ、マニュファクチャラー選手権首位の座を守りました。
サポート選手権のWRC2では、GR Yaris Rally2で出場のアレハンドロ・カチョンがWRC2 4位、総合7位で、ローペ・コルホネンがWRC2 5位、総合8位でフィニッシュしました。
TGR WRCチャレンジプログラムのドライバーとしてGR Yaris Rally2で出場した山本雄紀は、デイ2でのデイリタイアを経てデイ3で再出走。SS19ではRally2クラス5番手のタイムを記録するなど速さを示し、デイリタイアによる大きな遅れがありながらも、Rally2クラス20位でフィニッシュしました。
<<豊田 章男 (TGR-WRT会長)>>
こういう勝ち方もあるのがラリー…。
貴元もサミもゴールまで走り切ってくれたからこそのワンツーフィニッシュでした。
貴元は2連勝おめでとう! サミも3戦連続のポディウムおめでとう!
<<ユハ・カンクネン (チーム代表代行)>>
私たちは常に勝利を目指していますが、ライバルにこのような事態が起きることを決して望んでいません。過去に私たち自身も経験したことがありますし、チームにとってもドライバーにとっても良い気分ではないことを理解しています。それでも貴元が2連勝を飾り、日本のマニュファクチャラーに属する日本人ドライバーが、WRC史上初めてチャンピオンシップをリードしていることを、我々は嬉しく思います。貴元とサミは今週末も素晴らしい走りを見せてくれましたし、それは我々のチームの強さを証明するものです。たとえ一部のドライバーがミスをしても、勝利を収める力を持つ他のドライバーがいるということです。
<<エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 33号車)>>
金曜日の午前中にデイリタイアしてから、私たちにとっては理想的な週末とは言えませんでした。少なくとも今日はポイントを獲得することができましたが、オリバーの方が速かったですし、完全に満足できる内容ではありません。素晴らしい走りをした彼を称えたいと思います。また、貴元とサミの1-2フィニッシュも素晴らしい結果です。私たちにとっては厳しい週末でしたが、こういうことも時には起こります。次のイベントでより力強く戦い、巻き返すことに集中します。
<<オリバー・ソルベルグ (GR YARIS Rally1 99号車)>>
ラリーを終えて少し複雑な気持ちです。金曜日にミスをした後、クルマのフィーリングとペースは素晴らしく、今日は獲得可能なポイントをすべて手に入れることができました。総合結果が伴わなかったことはチームに申し訳なく思いますが、自分たちにパフォーマンスがあったことは分かっています。今回の出来事から学び、前を向き、このラリーで得たポジティブな要素を次のラリーに活かしたいと思います。
<<勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 18号車)>>
2大会連続での優勝は本当に素晴らしいことです。まさかこのような結果になるとは予想していなかったですし、こういった瞬間がいかに辛いものであるか自分自身もよく分かっているので、ティエリーとマルティン、そしてヒョンデチームを気の毒に思います。それでも、この週末自分たちはクレバーに戦うことができたので、チームとアーロンのためにも喜ぶべきでしょう。最後の最後まで多くのハプニングがあり、クレイジーな展開でした。今、チャンピオンシップをリードしていることは嬉しいですが、あまり深く考えすぎず、自分たちの仕事に集中してベストを尽くすだけです。
<<サミ・パヤリ (GR YARIS Rally1 5号車)>>
表彰台に立つのはいつだって嬉しいですし、3位3回経て今回初めて2位になれたことは喜ぶべきことです。また、貴元とアーロンが今回も優勝したことも嬉しく思います。もちろん、長い間ラリーをリードしていただけに少し悔しい気持ちもありますが、次のラリーへの意欲がさらに高まりましたし、次戦が楽しみです。ここ数戦は自分たちにとって非常にポジティブかつ期待が持てるものだったので、近いうちに、さらに良い結果が出ることを期待しています。
<<山本雄紀 (WRCチャレンジプログラム GEN2)>>
今週末、再びステアリングを握ることができて良かったです。トリッキーなラリーでしたが、自分たちのペースは満足できるものだったと思います。金曜日は様々なセットアップやタイヤを試しながらトラブルを避けるように努めましたが、Rally2クラスで6位につけることができました。土曜日も非常に順調なスタートを切りましたが、SS11は路面が予想以上にダーティで、ルースグラベルに足を取られて外側の岩に当たってしまいました。再出走した日曜日では再び良いペースを発揮することができましたし、次のラリー・イスラス・カナリアスで予想される、よりクリーンな路面のステージに向けて良い学びを得ることができました。
<<クロアチア・ラリーの結果>>
1 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1) 2h51m15.8s
2 サミ・パヤリ/マルコ・サルミネン (トヨタ GR YARIS Rally1) +20.7s
3 ヘイデン・パッドン/ジョン・ケナード (ヒョンデ i20 N Rally1) +2m07.7s
4 ヨアン・ロッセル/アルノー・デュナン (ランチアYpsilon Rally2 HF Integrale) +5m19.9s
5 レオ・ロッセル/ギヨーム・メルコレ (シトロエン C3 Rally2) +5m58.7s
6 ニコライ・グリアジン/コンスタンティン・アレクサンドロフ (ランチアYpsilon Rally2 HF Integrale) +6m17.8s
7 アレハンドロ・カチョン/ボルハ・ロサダ (トヨタ GR Yaris Rally2) +6m42.8s
8 ローペ・コルホネン/アンシ・ヴィニッカ (トヨタ GR Yaris Rally2) +6m54.0s
9 ロベルト・ダプラ/ルカ・ググリエルメッティ (シュコダ Fabia RS Rally2) +7m38.1s
10 エミル・リンドホルム/ガブリエル・モラレス (シュコダ Fabia RS Rally2) +9m20.5s
34 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1) +56m14.8s
42 オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン (トヨタ GR YARIS Rally1) +1h19m02.2s
(現地時間4月12日15時30分時点のリザルトです。最新リザルトはwww.wrc.comをご確認下さい。)
Rally2クラス
1 ヨアン・ロッセル/アルノー・デュナン(ランチアYpsilon Rally2 HF Integrale)
20 山本雄紀/ジェームス・フルトン(トヨタ GR Yaris Rally2)+1h01m26.4s
<<第4戦終了時点でのドライバー選手権順位>>
1 勝田 貴元 81ポイント
2 エルフィン・エバンス 74ポイント
3 オリバー・ソルベルグ 68ポイント
4 サミ・パヤリ 52ポイント
5 アドリアン・フォルモー 49ポイント
6 セバスチャン・オジエ 26ポイント
7 ティエリー・ヌービル 25ポイント
8 エサペッカ・ラッピ 21ポイント
9 ヨアン・ロッセル 18ポイント
10 レオ・ロッセル 18ポイント
<<第4戦終了時点でのマニュファクチャラー選手権順位>>
1 TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team 206ポイント
2 Hyundai Shell Mobis World Rally Team 141ポイント
3 TOYOTA GAZOO Racing WRT2 55ポイント
4 M-Sport Ford World Rally Team 49ポイント
<<次回のイベント情報>>
WRC次戦は、4月23日から26日にかけて、スペインのカナリア島で行われる第5戦「ラリー・イスラス・カナリアス」です。2025年に初めてWRCとして開催されたこのイベントは、アフリカ大陸の北西、大西洋上に浮かぶスペイン領カナリア諸島のグラン・カナリア島で行われるターマック(舗装路)ラリーです。ラリーの中心となるサービスパークはグラン・カナリア島のラス・パルマスに置かれ、島の広い範囲に展開する、ハイグリップなターマックロードが戦いの舞台となります。
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第4戦 クロアチア・ラリー
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