WRC 第7戦 ラリージャパン デイ1 5月開催のラリージャパン、初日はエバンスが首位に立ち
ソルベルグが総合2位、オジエが総合3位、パヤリが総合4位につける

2026.05.29(金)- 21:15配信

5月29日(金)、2026年FIA世界ラリー選手権(WRC)第7戦ラリージャパンがスタート。デイ1として愛知県で6本のステージが行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR-WRT)のエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(GR YARIS Rally1 33号車)が首位に立ち、オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン組(99号車) が総合2位に、セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(1号車)が総合3位に、TGR-WRT2からのエントリーとなるサミ・パヤリ/マルコ・サルミネン組(5号車)が総合4位に、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)が総合6位につけました。

33号車(エルフィン・エバンス、スコット・マーティン)
33号車(エルフィン・エバンス、スコット・マーティン)

WRC第7戦は、今シーズン最後、そして現行規定のRally1車両が走行する最後のターマック(舗装路)イベントとなるラリージャパン。愛知、岐阜での開催は5年目となりますが、今年は初めて秋季ではなく5月に開催されることになりました。競技開始前の走行セッションとなるシェイクダウンは、28日(木)の午前8時過ぎから鞍ケ池公園で行われ、全長2.53kmのステージでオジエが1番手タイム、エバンスが2番手タイム、パヤリが3番手タイム、勝田が5番手タイム、ソルベルグが7番手タイムを記録。その後、ドライバーとクルマは名古屋市内へと移動し、名古屋城に隣接する愛知県体育館の敷地内で、夕方6時からオープニングセレモニーが華々しく行なわれました。

競技は29(金)の朝から始まり、デイ1として愛知県内でアスケ(足助)、イセガミズ・トンネル(伊勢神トンネル)、イナブ/シタラ(稲武/設楽)という3本のステージを、豊田スタジアムでのミッドデイサービスを挟んで各2回走行。6本のステージの合計距離は108.54km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は346.61kmでした。金曜日は好天に恵まれましたが、午前中は今年初めてルートに組み込まれたアスケの1本目、SS1を含む多くのステージがドライ路面、湿った路面、ウェット路面が入り交じる非常にトリッキーなコンディションに。そして、SS1ではソルベルグがベストタイムを記録。0.2秒差でパヤリが2番手タイム、0.9秒差でオジエが3番手タイム、1.1秒差でエバンスが4番手タイムを記録するなど、GR YARIS Rally1が上位を占めました。一方、母国ラリーにWRCウイナーとして凱旋した勝田は、コーナリングラインが脹らみ側溝にタイヤが落ちかかりダメージを負いましたが、6.7秒差の7番手タイムでステージを走り切りました。

続くSS2ではエバンスが、2番手タイムのソルベルグに7.5秒差をつけるベストタイムを刻み、首位に浮上。ソルベルグは6.4秒差の総合2位に後退しました。エバンスは午前中最後のSS3でもベストタイムをマークし、このステージでも2番手タイムだったソルベルグとの差を17.7秒に拡大。ソルベルグと0.5秒差の総合3位にはオジエが、総合5位にはパヤリが、総合6位には勝田がつけました。

豊田スタジアムでのミッドデイサービスを経て行われた午後の再走ステージでもエバンス、ソルベルグ、オジエによるトップ争いは続き、SS4ではソルベルグがベストタイムをマークし、首位エバンスとの差を15.1秒に縮めました。しかし、続くSS5ではエバンスがベストタイムで即座に反撃。両者の差は16.2秒に拡がり、ソルベルグを3.4秒差でオジエが追う展開となりました。そして迎えたデイ1最終のSS6を4番手タイムで走行したエバンスは、総合2位ソルベルグに15.7秒、総合3位オジエに17.1秒、SS5で総合4位にポジションを上げSS6ではベストタイムを刻んだパヤリに41.5秒差をつけ、首位でデイ1を締めくくりました。また、勝田は総合5位ティエリー・ヌービル(ヒョンデ)と5.6秒差の総合6位につけています。

サポート選手権のWRC2では、GR Yaris Rally2勢が健闘。アレハンドロ・カチョン(スペイン)が1位(総合10位)につけ、TGR WRCチャレンジプログラムの山本雄紀は3位(総合13位)につけています。

<<ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)>>
ラリージャパン初日は素晴らしい一日となりました。秋ではなく夏を迎えようとしている時期ではありますが、昨晩の雨の影響で木陰は路面が湿っており、依然トリッキーなコンディションでした。SS2ではエルフィンが素晴らしいタイムを記録して大きなギャップを築き、危ない場面に遭遇たドライバーもいましたが、我々のドライバーは全員走り続けていますし、上位につけてもいますので、ほぼ完璧なスタートとなりました。もちろん貴元はもっと良いスタートを切ることを望んでいましたが、ホームラリーは往々にして最も難しいものです。例えば、ユハ・カンクネンとカッレ・ロバンペラも、ラリー・フィンランドで初優勝したのは、何度か世界チャンピオンになった後でした。ですので私は彼に、リラックスしてドライビングを楽しむように伝えました。そうすれば、自信とスピードは自然とついてくるはずです。

<<エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 33号車)>>
ラリー初日は良いスタートを切ることができました。午前中は路面コンディションが目まぐるしく変化し、木陰には濡れて滑りやすい箇所が多くあるなど、難しいスタートとなりました。グリップの変化を読み取るのは非常に困難でしたが、午前のループは良いリズムでうまく走り切ることができました。午後は路面が乾いてきて、私たちよりも後方のドライバーたちが猛追してきていました。ですので、この順位を維持するためには、明日以降もベストを尽くす必要があると認識しています。

<<セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 1号車)>>
ラリーのスタートとしてはまずまずでしたが、完全に理想的だったとは言えませんし、さらに良い結果を期待していました。クルマのセッティングに関してまだベストなポイントを見つけることができていないため、思うようにプッシュできませんでした。今夜もクルマをさらに改善し、もう少しスピードを引き出す必要があります。タイム差は全体的に非常に僅かだったため、細かい部分の調整が効くはずですが、今朝のイセガミズトンネルの1本目ではタイムをかなり失ってしまいました。エルフィンは今日非常に調子が良かったので、トップとの差はかなり開いていますが、プッシュし続けます。

<<オリバー・ソルベルグ (GR YARIS Rally1 99号車)>>
全体的には良い一日でした。このクルマで日本のステージを走るのは初めてでしたが、ペースにはかなり満足していますし、どのステージでもチームメイトと互角に戦うことができました。午前中の3本目のステージでは動物を避けるために減速せざるを得ず、そこでかなりタイムを失ってしまいましたが、それ以外はすべて順調でしたし、午後は自分たちが最速だったと思います。まだまだ先は長いですが、引き続きプッシュしベストを尽くします。

<<勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 18号車)>>
今日は期待していたほど順調にはいきませんでした。コンディションは非常に難しく、濡れて滑りやすい場所を把握するのが本当に難しかったです。残念ながら最初のステージでパンクをしてしまったことで、その後はウェットコンディションで、ハードタイヤを使わざるを得ませんでした。午後はタイムと順位を取り戻そうと全力を尽くしましたが、タイヤ戦略がうまく機能しませんでした。まだ2日間残っていますし、諦めるつもりはありません。応援してくださるファンの皆さんのために、とにかく良い走りをしたいと思っています。

<<サミ・パヤリ (GR YARIS Rally1 5号車)>>
驚くほどトリッキーな一日でした。特に午前中は路面が非常に滑りやすく苦労しました。最初のステージのタイムはなかなか良かったのですが、その後は自分が望んでいたようなペースを見つけるのに苦労しました。その状況は午後も少し続きましたが、一日の最後にはステージ優勝を果たすことができましたし、クルマのフィーリングも本当に良かったので、明日に向けて正しい方向性を見出せたことを願っています。ラリーはまだ始まったばかりなので、プッシュし続けなければなりません。

<<ラリージャパン デイ1の結果>>
1 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1) 1h13m07.0s
2 オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン (トヨタ GR YARIS Rally1) +15.7s
3 セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ (トヨタ GR YARIS Rally1) +17.1s
4 サミ・パヤリ/マルコ・サルミネン (トヨタ GR YARIS Rally1) +41.5s
5 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1) +58.2s
6 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1) +1m03.8s
7 アドリアン・フォルモー/アレクサンドレ・コリア (ヒョンデ i20 N Rally1) +1m16.3s
8 ヘイデン・パッドン/ジョン・ケナード (ヒョンデ i20 N Rally1) +2m17.0s
9 ジョン・アームストロング/シェーン・バーン (フォード Puma Rally1) +2m40.9s
10 アレハンドロ・カチョン/ボルハ・ロサダ (トヨタ GR Yaris Rally2) +3m26.6s
(日本時間5月29日17時30分時点のリザルトです。最新リザルトはwww.wrc.comをご確認下さい。)

<<明日のステージ情報>>
競技2日目となる5月30日(土)のデイ2は、愛知県と岐阜県が戦いの舞台に。愛知県のオバラ(小原)、岐阜県のエナ(恵那)およびマウント・カサギ(笠置山)という3本のステージを、恵那峡ワンダーランドに設けられるタイヤフィッティングゾーン(TFZ)での簡易的なサービスを挟んで各2回走行。一日の最後には、豊田市に新たに設けられた3.19kmのスーパーSS、フジオカSSS(藤岡)をSS13/14として2回走行します。デイ2は全部で8本のステージを走行し、その合計距離は120.22kmと3日間で最長。リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は332.37kmが予定されています。

エルフィン・エバンス
エルフィン・エバンス
1号車(セバスチャン・オジエ、ヴァンサン・ランデ)
1号車(セバスチャン・オジエ、ヴァンサン・ランデ)
99号車(オリバー・ソルベルグ、エリオット・エドモンドソン)
99号車(オリバー・ソルベルグ、エリオット・エドモンドソン)
18号車(勝田 貴元、アーロン・ジョンストン)
18号車(勝田 貴元、アーロン・ジョンストン)
5号車(サミ・パヤリ、マルコ・サルミネン)
5号車(サミ・パヤリ、マルコ・サルミネン)

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