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WEC富士をさらに楽しむ基礎知識

WEC富士をさらに楽しむ基礎知識

WECならではのルール 2

スタートは予選アタックを務めたドライバーが担当(LMP2およびLMGTE-AMカテゴリーの場合)

スタートドライバーを務めるアレックス・ブルツ

レギュレーションでは、LMP1およびLMGTE-PROカテゴリーについてエントラントは書類検査の際にスタートを行うドライバーの氏名を書式に記入することで宣言しなければならないと規定されている。変更が行えるのは予選終了後30分以内で、それ以降は認められない。
なお、LMP2およびLMGTE-AMカテゴリーのスターティングドライバーは、予選でベストタイムを記録したドライバーが務めなければならないとされている。






最小45分以上、最高4時間30分以内(LMP1およびLMGTE-PROカテゴリーの場合)

レース中のドライバー交代は必須。そのタイミングも重要になる
レース中のドライバー交代は必須。
そのタイミングも重要になる
LMP1およびLMGTE-PROカテゴリー
ポイントを獲得するためには、ドライバーはレース中、最小45分間運転しなければならない。また、1名のドライバーは、合計で4時間30分以上運転することはできない。

LMP2およびLMGTE-AMカテゴリー
ドライバーはレース中、最小1時間15分運転しなければならない。1名のドライバーは、合計で3時間30分以上運転することはできない。

他のレースと異なるピット作業ルール

作業エリア前で準備する給油クルー
作業エリア前で準備する給油クルー
WECではピット作業に関するルールが他のレースとやや異る。チームクルーは車両が停止し、作業を開始する直前までピットレーンの作業エリアに立ち入ることはできず、作業終了後は直ちに機材を片付けて退去しなければならない。ピットロード上に作業エリアの範囲を定めるラインがあるが、車両が停止する前にこれを超えてエリアに入ることができるのは指示を行う1名のみ。この者は作業中は監督する以外はできない。給油は最大2名でピットストップの最初または最後に行うことが規定されている。

また、車両をジャッキアップした状態で給油することはできない。これは緊急時の移動を可能にするためだ。ホイール交換は左右それぞれ1機ずつのインパクトレンチを用いて4名で行う。但し、同時に作業エリアに入れるのは2名、レンチ1機までに制限されている。
作業エリアでの車両の修理、メンテナンスは、給油後、ホイールと装備の交換要員がエリア上から退去した時点で、最大4名で行うことができる。車両をピットガレージ内に入れて作業を行う場合にはこの人数制限は適用されない。

クローズドカーに義務付けられた換気/空調システム

TS030 HYBRIDは外気を取り入れ、車内温度をコントロールしている
TS030 HYBRIDは外気を取り入れ、
車内温度をコントロールしている
LMP、LMGTEともにクローズドカーには換気/空調システムの装備が義務付けられる。ドライバー周辺の温度は外気温が25℃以下の場合は走行中最高32℃、外気温が25℃を超える場合は外気温プラス7℃以下でなければならない。車両が停止してから最大8分でこれらの温度に下げることが規定されている。


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