10/12~10/18 現地トレーニング & Rally Latvia参戦!

2016.02.18 チャレンジプログラム2015

(講師:ヨウニ・アンプヤ、ヤルモ・レーティネン)

【今回の課題】

5回目のトレーニングとなる今回は、前回タンペレラリーでのクラッシュの後、まずは運転とペースノートに自信を取り戻すことを課題とし、3日間のトレーニングの後、10/17~18に行われたラトビアラリー選手権最終戦に参戦。新井・Hall組はクラス3位、総合5位でフィニッシュ。勝田・足立組はDay2-SS11でリタイアとなったが、SS10までは素晴らしい走りをし、両クルー共に大きな進歩を見せてくれた。

トレーニング & 選手権 概要

Day1 10/12 Mon
走行トレーニング@Sirkkamaki and Laheojantie
道幅の広い Sirkkamakiと、狭いLaheojantieという2つのステージを使用して走行練習を実施。 ドライバーが道に慣れ始める前にステージを移動し、ペースノートをベースにした走行の向上を図った。
Day2-3 10/13 Tue - 14 Wed
ペースノートトレーニング
Day2はMyhinpaa、Ruuhimakiという2つのステージでペースノートトレーニングを実施。両ステージとも、高速で、多くのジャンプ、クレストを擁する幅の広い道である。
Day3も同じく高速のPaijala、Pihlajakoskiというステージを使用。
Day4-7 10/15 Thu - 10/18 Sun
Rally Latvia(ラトビア国内選手権)参戦
ラトビアラリー国内選手権の最終戦、ラリーラトビアに参戦。Day1はサーキットと街中のステージを利用した短いターマックステージを7本、Day2はユルマラ地域にて4つのグラベルステージと最終のターマックステージの計5つのSSで競う。

■Pirelli Rally 主なスケジュール

  1. 10/15 Thu
    - フィンランドからラトビアへ移動
    - ラリーブリーフィング
  2. 10/16 Fri
    - 受付
    - 車検
    - レッキ
    - シェイクダウンステージの走行(セットアップ変更)
  3. 10/17 Sat Rally Latvia Day1
    - 午前中:レッキ
    - SS1-7:合計32.87km
  4. 10/18 SunRally Latvia Day2
    - SS8-12:合計74.5km
    - 新井・ホール組:クラス3位
    - 勝田・足立組:SS11でリタイア

新井大輝・Phil Hall組:オールターマックのDay1、SS1、2では柔らかすぎるサスペンションセッティングが路面にミスマッチ。ベストなパフォーマンスが出せない中でうまく対処し、セットアップ変更後はフィーリングもよくなり、タイムを上げた。一貫して堅実な走りを見せ、初日はクラス6位、総合13位で終了。グラベルメインのDay2も順調なスタートを切り、二人の息もステージを重ねるごとに合うようになる。SS11はあいにくキャンセルとなってしまったが、SS10では総合2番手、SS8とSS12で総合3番手のタイムを出す印象的な走りを見せ、最終的にクラス3位、総合5位まで順位を上げフィニッシュした。

勝田貴元・足立さやか組:サーキット経験を持つ勝田。Day1のターマックステージではSS5とSS7で総合2番手タイムを叩き出すなどし、多くの観客で湧く会場を盛り上げ、自身もこの日の走行を大いに楽しんだ。 Day2も、勝田は途中起こるあらゆる状況にうまく対応し、ドライバーとしての仕事をしっかりこなしていたが、SS11でアクシデントが発生。SS10まではクラス4位、総合6位という位置につけていたが、最終のSS12を目前に、残念ながらSS11でリタイアという結果になった。(クラッシュで体を強打した両クルーは、その後すぐ病院で検査を受け、大事には至らなかったことを確認しました)

トレーニング日記

Hiroki Arai
HIROKI ARAI

written by 新井 大輝
無事に2日間終わってなんとかフィニッシュできました。前回のこともあったので、今回は本当に一層注意して一つひとつのステージを注視しながらいきました。最終的に、フィルとのコンビネーションもどんどん良くなって、タイムを出せるようになりました。今回は、そうやってフィニッシュまで車をもってくることができて、重要なのは、自分の限界を知ることと、どこまで走るか、自分がどのレベルで走れば完走できるのかっていう事を知ることだと痛感しました。最後までフィニッシュできて、チームの皆さん、そしてTOYOTA GAZOO Racingの皆さん、ありがとうございました。

【講師からのコメント】今回のラリーは、まだ経験を積むことが目的で、結果を求めてはいなかったが、フィルともうまく協力し、結果的に素晴らしい結果を出してくれた。 プログラム開始当初はごく基本からスタートしたが、新しいことを素早く学び取り、新井の運転は終始安定していた。今シーズンを通して大きく成長したことは言うまでもなく、今後はさらにアグレッシブな運転に期待したい。

Takamoto_Katsuta
TAKAMOTO
KATSUTA

written by 勝田 貴元
今回車がグループN車両で、周りとは少し違う部分がありましたが、その中で自分のドライビングでしっかり補っていけるように色々トライしようという気持ちでスタートしました。DAY1は、自分のレース経験を活かすことができ、すごくいい流れでした。前回から車を直してくれたメカさん達にも感謝の気持ちを表せたと思いました。DAY2は長いグラベルのSSがあり、無理せず完走第一で、今後に繋がるラリーにできるようにと思っていましたが、SS11でリタイアとなってしまい悔しい気持ちでいっぱいでした。この悔しさをバネにして来年以降さらに努力していきます。TMRの講師・スタッフ、TOYOTA GAZOO Racingの皆さんを始め、応援してくださった皆様ありがとうございました。

【講師からのコメント】今回のラリーは残念な結末となったが、それまでの彼の運転、ファイティングスピリットは大いに評価している。勝田はラリー経験がほとんどなく、プログラム開始時は、グラベルでの走行テクニックと左ハンドルのクルマに慣れることに多くの時間を費やしたが、クルマのハンドリングについては短期間で著しい成長を遂げた。ペースノートについてもずいぶん成長したが、今後ペースノートにもっと慣れていくことで、さらによい結果につながってくると確信している。

2015年のプログラムを振り返って

lecuture

プログラムを6月にスタートしてから、勝田・新井と共にすでに長い行程をこなしてきた。 基本の部分から教えることがたくさんあったが、二人とも学ぶ姿勢が非常に積極的で、我々講師陣の励みにもなった。
2人は5回のトレーニングを通じ、1000km以上の走行をこなした。走行距離が増えればミスが起こることも予期しており、実際にアクシデントも起こってしまったが、2人ともミスからも学び、成長してくれたと感じている。2人とも、まだまだ成長しなければならない部分はたくさんあるが、今の時点では正しい方向に進んでおり、さらに高いレベルに成長する可能性を持った選手たちだと確信している。

たくさんの応援ありがとうございました!

2016年も引き続き、応援よろしくお願いします!