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ラルフ・シューマッハーに聞く インタビュアー:TMG広報スタッフ2007.01.12
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2007年へ向けての感触は?
「今シーズンは楽観的に考えている。一つは、トヨタがドライバーやタイヤなど、全ての面で昨年からの継続という選択をした唯一のチームであるということだ。それは作業効率にもつながり、安定性にも寄与するだろう。また、チームはもう一年、連続した条件での経験を得ることとなり、より強力になるだろう。我々は成功の可能性を持つチームであり、今年こそそれが叶うことを望んでいる。開幕が待ちきれない」
トヨタは2006年シーズンから何を学んだと思いますか?
「多くの新たな試みをしてきた。そしてスピードの向上へと行ってきた多くの作業については非常に満足している。不運にも、信頼性の問題に見舞われてしまったが、シーズン終盤のほとんどのレースでは、トップチームであるルノーやフェラーリから、平均ラップタイムでコンマ2秒ほどの遅れに過ぎなかった。それは正しい方向に進んでいるということだ」
“TF107”の第一印象は?
「多くの項目が、特に開発が進められていた部分について変更が行われた。それらがどのように開発されたかについては確信している。我々は冷静に昨年の問題を分析してきた。兆候は良く、正しい方向へ向いているように見える。エンジンについてはこれまで通り素晴らしく、昨年見舞われたような信頼性の問題についても取り組んでいる。機械的な変更点としては、ギアボックスやその周辺のアップグレードが行われ、より最適化されたF1カーとなるだろう。また、空力的にも大きく向上したと確信している。それらはキーとなる要因だ」
今年タイヤはブリヂストンのワンメイクとなりました。これをどう思いますか?
「非常に喜んでいる。タイヤ供給メーカーがシーズン中の開発で、過大なリスクを犯す必要が無くなることは嬉しい。我々はより安全なタイヤを得ることになった。それによって、これまでより1秒遅くなるとしても、それでもF1は素晴らしいレースであるだろう。そしてこのことは全てのチームについて同じ条件であり、それはシャシー/エンジンの差を明確にすることになる」
トヨタはブリヂストンと既に1年間の経験を持っています。このことは有利に働くと思いますか?
「2006年シーズンに使ってきたタイヤと、今シーズン向けの新しいタイヤは、全く異なる構造を持っている。しかし、我々はブリヂストンのスタッフについて若干良く知っており、非常に緊密な関係で作業を行ってきた。そういう点から見れば、既に1年間協力してきたということは助けになってくれるだろう。しかし、レースウィークを通して2種類のタイヤコンパウンドしか選べないようになるので、キャンバー角やタイヤ内圧などの経験的なデータ以外は、ブリヂストンがチームに対して出来ることはそれほど多くないと思う」
エンジン開発の凍結についてはどう考えていますか?
「トヨタのようなマニュファクチャラーは、常に最高のエンジンを、開発に制限のない状態で作り出すことを望んでおり、難しい判断だと思う。しかし、F1全体として見れば、悪いアイデアではない。より多くのパワーや回転数を求めていっても、それらは観客にはわからず、レースが良いものになるわけではない。長期的に見れば、スピードをコントロール下に置き、ドライバーの安全を確保するという意味で、それは正しい決定だと思う」
2007年、貴方個人としての抱負は?
「今のところは、トヨタと共に勝利を挙げることだ。チームは成功に値する全ての努力を惜しんでいない。確かに、世界チャンピオンの獲得は全てのドライバーにとって最終的な目標であり、私もまだそれを目指している。しかし、今はF1カーを運転する喜びこそが私にモチベーションを与えてくれている。私は自分の仕事を楽しみ、チームの一員であることを本当に楽しんでいる。それこそが私の愛するものだ。私はまだ31歳であり、やる気に満ちている。そうでなければ、今の仕事はしていないだろう。トヨタのようなチームで働くことがより一層楽しくなっていることに気付いた。トヨタの組織の中はとても快適だ。トヨタチームに加わった最初の時から、常にエンジョイしているが、今後も、これまで以上に楽しんでいくだろう」