SUPER GT 2015年 第3戦 ブリーラム(タイ) 決勝
大嶋和也/国本雄資組LEXUS RC Fが2位表彰台獲得
A.カルダレッリ/平川亮組は6位に入りランキング首位堅守
SUPER GT第3戦がタイのチャン・インターナショナル・サーキットで行われ、大嶋和也/国本雄資組のENEOS SUSTINA RC F 6号車が2位表彰台を獲得。アンドレア・カルダレッリ/平川亮組のKeePer TOM'S RC F 37号車はウェイトハンデに苦しみながらも6位でフィニッシュし、ランキング首位の座を守った。ポールポジションから首位を争った立川祐路/石浦宏明組 ZENT CERUMO RC F 38号車はブレーキトラブルで無念のリタイアに終わった。
21日(日)は朝は雲があったものの、レーススタート時には晴れ上がり、気温37度、路面温度50度という相変わらずの暑さの中で、午後3時に66周のレースのフォーメーションラップが開始された。
スタートは各車順調にポジションをキープ。序盤、後続が激しい順位争いを繰り広げる中、ポールポジションからスタートした立川の38号車は、着実に2位以下との差を広げていった。
10周目にはその差は5秒以上まで広がったが、暑さの中でのタイヤの摩耗と、GT300クラス車両の周回遅れによるコース上の混雑で差を詰められ、18周目には2位のGT-R 46号車との差は1秒以内に。10周過ぎには路面温度が60度を超えた猛暑の中で、激しい首位争いが続くこととなった。
38号車の立川と、GTでの通算優勝回数を争っているGT-R 46号車の本山哲という、ベテラン同士による息をのむようなバトルは、時に順位を入れ替えながら、ピットインの中盤まで続いた。
35周目の終了時、首位で抑えていた38号車がピットへ向かい、タイヤ交換、給油と共にドライバーを石浦へと交代。翌周、首位を争っていたGT-R 46号車がピットインすると、ピット作業時間の差もあり、46号車が先行。また、同タイミングでピットインしていたPETRONAS TOM'S RC F 36号車も、昨年に続きタイヤ無交換作戦を敢行し、38号車の前、2位でピットアウトした。
先月のスーパーフォーミュラ第2戦で初優勝を上げるなど、勢いに乗る石浦は、39周目に、タイヤ無交換でペースの上がらない36号車をパスすると、首位よりも速いペースで追い上げを開始した。
しかし、38号車は、44周目の最終コーナー手前で突然ブレーキが利かなくなり、石浦はクラッシュを避けるために自発的に車両をスピンさせて速度を落とすことに。そのままスロー走行でピットへ向かったが、修復は叶わず、無念の戦線離脱となってしまった。
これでLEXUS RC F勢の最上位は伊藤大輔の駆る36号車に。しかし、タイヤを交換しなかった36号車はペースが上がらず、前半戦、大嶋が4位争いを繰り広げ、国本へと交代した6号車の追撃を受けることに。36号車は伊藤のベテランらしい走りで数周にわたって6号車を抑えたが、ついに51周目に6号車国本が36号車伊藤をパス。2位に浮上した。
国本の6号車が首位を追撃する一方、タイヤの厳しい36号車伊藤は後続勢からの追い上げを必死に防戦。しかし、残り10周を切ったところでついにかわされ、その後は徐々に順位を落とすこととなってしまった。
2位の6号車は最後まで首位を追ったが惜しくも届かず、2位でチェッカー。3戦連続のポイント獲得で、ランキングも5位に浮上した。
ランキング首位で、最高の50kgのウェイトハンデに苦しんだ37号車は、前半のカルダレッリ、後半の平川も着実な走りを続け、6位でフィニッシュ。ランキング首位の座を守ることとなった。
10番手スタートから追い上げたDENSO KOBELCO RC F 39号車が8位、序盤の接触で一時は最後尾近くまで順位を落とした19号車も着実な走りで順位を取り戻し、9位でチェッカーを受けた。
LEXUS GAZOO Racingへのご声援、ありがとうございました。次戦も応援の程よろしくお願いいたします。
ENEOS SUSTINA RC F 6号車 ドライバー 大嶋和也:
かなり暑かったが、タイヤには不安はなかった。ストレートスピードに若干の不安があり、LEXUS勢の中でもあまり速い方ではなく、ライバル勢とのスピード差があった。その分コーナーでは速かったが、レースでは苦戦するのではないかと思っていた。案の定スタートしたらライバルにストレートで抜かれ、コーナーで我慢、という展開が続いた。そんな中でも前が空いたときに上手くプッシュして、最小限のロスで走れたと思う。後半の国本選手も厳しかったと思うが、そんな中でもよく走ってくれて、表彰台が獲得出来て嬉しい。
ENEOS SUSTINA RC F 6号車 ドライバー 国本雄資
スタートを担当していた大嶋選手の走りを見ていて、後続が速かったので、厳しいレースになるのかなと予想して自分のスティントを走った。最初の36号車とのバトルでちょっと抜くのに手こずり、その後方勢も追いついてきてしまい、厳しい展開となったが、最後までプッシュし続けた。36号車を抜いてからも、追い上げてくる後続のペースがかなり速く、最後まで気が抜けなかった。大変なレースだったが、何とか4位から2位へ追い上げてフィニッシュ出来てほっとしている。今年は1戦目、2戦目とあまり結果に恵まれなかったので、ここで表彰台に乗ったことで、流れに乗って次に挑めればと思う。
SUPER GT 2015年 第3戦 ブリーラム(タイ) 決勝レース結果:GT500
順位 | No. | 車名 | ドライバー | 周回 | ベストラップ | 所要時間/差 | タイヤ | ウエイト |
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1 | 46 | S Road MOLA GT-R NISSAN GT-R / NR20A | 本山 哲 柳田 真孝 | 1'26.695 | 66 | 1:38'26.734 | MI | 8 |
2 | 6 | ENEOS SUSTINA RC F LEXUS RC F / RI4AG | 大嶋 和也 国本 雄資 | 1'26.709 | 66 | 7.931 | BS | 8 |
3 | 17 | KEIHIN NSX CONCEPT-GT Honda NSX CONCEPT-GT / HR-414E | 塚越 広大 武藤 英紀 | 1'27.268 | 66 | 19.727 | BS | 16 |
4 | 12 | カルソニック IMPUL GT-R NISSAN GT-R / NR20A | 安田 裕信 J.P.デ・オリベイラ | 1'26.776 | 66 | 21.083 | BS | 38 |
5 | 1 | MOTUL AUTECH GT-R NISSAN GT-R / NR20A | 松田 次生 ロニー・クインタレッリ | 1'26.657 | 66 | 21.677 | MI | 40 |
6 | 37 | KeePer TOM'S RC F LEXUS RC F / RI4AG | A.カルダレッリ 平川 亮 | 1'26.997 | 66 | 26.281 | BS | 50 |
7 | 39 | DENSO KOBELCO SARD RC F LEXUS RC F / RI4AG | 平手 晃平 ヘイキ・コバライネン | 1'26.797 | 66 | 34.340 | BS | 24 |
8 | 36 | PETRONAS TOM'S RC F LEXUS RC F / RI4AG | 伊藤 大輔 ジェームス・ロシター | 1'27.174 | 66 | 41.967 | BS | 22 |
9 | 19 | WedsSport ADVAN RC F LEXUS RC F / RI4AG | 脇阪 寿一 関口 雄飛 | 1'26.696 | 66 | 42.587 | YH | 10 |
10 | 15 | ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT Honda NSX CONCEPT-GT / HR-414E | 小暮 卓史 オリバー・ターベイ | 1'26.896 | 65 | 1lap | BS | 16 |
11 | 64 | Epson NSX CONCEPT-GT Honda NSX CONCEPT-GT / HR-414E | 中嶋 大祐 ベルトラン・バゲット | 1'27.194 | 53 | 13laps | DL | |
38 | ZENT CERUMO RC F LEXUS RC F / RI4AG | 立川 祐路 石浦 宏明 | 1'26.998 | 43 | 23laps | BS | 22 | |
8 | ARTA NSX CONCEPT-GT Honda NSX CONCEPT-GT / HR-414E | 松浦 孝亮 野尻 智紀 | 1'27.689 | 29 | 37laps | BS | 16 | |
100 | RAYBRIG NSX CONCEPT-GT Honda NSX CONCEPT-GT / HR-414E | 山本 尚貴 伊沢 拓也 | 1'28.177 | 4 | 62laps | BS | 30 | |
24 | D'station ADVAN GT-R NISSAN GT-R / NR20A | 佐々木 大樹 ルーカス・オルドネス | 1'30.355 | 4 | 62laps | YH |