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スーパーフォーミュラ 2015年 第1戦(開幕戦)鈴鹿 プレビュー

鈴鹿サーキットファン感謝デーのスタートシーン

2年目を迎えた新世代スーパーフォーミュラ開幕
国内最速モータースポーツはさらなる高みへ

中嶋一貴  4月18日(土)と19日(日)の両日、三重県鈴鹿市の鈴鹿サーキットでスーパーフォーミュラの開幕戦「鈴鹿2&4レース」が開催される。
 昨年、エンジン・シャシー共に一新し、「ライト&クイック」なトップフォーミュラとして生まれ変わった全日本選手権スーパーフォーミュラ。日本独自の「NRE」規定で開発された直列4気筒2リッター直噴ターボに、これも日本独自の燃料流量を制限するリストリクターを組み合わせた新エンジンと新シャシーとの組み合わせによる1年目のスーパーフォーミュラは、ハイレベルなドライバーによる、極限の迫力あるバトルでファンを魅了した。
 2年目となる今年は、エンジン、シャシー共に更なる熟成が進められると予想される。昨年シリーズを席巻し、タイトルを獲得したトヨタは、今年も6チーム11台にチャンピオンエンジンである「RI4A」を供給。タイトル防衛を目指す。

チャレンジングでドライバーにも人気の高い国際サーキット

鈴鹿サーキットコース図  開幕戦が開催される鈴鹿サーキットは言わずと知れた日本を代表する国際サーキットの一つ。F1日本グランプリや二輪の8時間耐久レースの開催など、長い伝統を持ち、世界的にも有名なサーキットだ。
 シリーズでの鈴鹿戦は、開幕戦と最終戦の年2回開催されており、名勝負が数多く行われてきた。
 世界的に見ても珍しい、立体交差を持ち8の字状に周回するコースは、前半がS字コーナーなどのテクニカルセクション、後半はバックストレートから超高速コーナーの130Rへと続くハイスピードセクションとを併せ持つ、チャレンジングなレイアウトでドライバーの人気も高い。1周5.807kmは、日本のサーキットでは最長。

市街地に近く、アクセスは良好。遊園地も併設

 国内のサーキットでは珍しく、比較的市街地の近くに位置し、自家用車でも、公共交通機関でもアクセスは容易。特に公共交通機関では、近鉄名古屋線の白子駅から路線バスが出ている他、伊勢鉄道ではその名も鈴鹿サーキット稲生駅があり、徒歩でもアクセス可能だ。
 自家用車でのアクセスも東名阪自動車道鈴鹿IC、伊勢湾岸自動車道みえ川越IC、東名阪自動車道の亀山ICなどが利用できる。サーキットのHPでは推奨ルートや駐車場マップ、渋滞マップが用意されている他、モバイル駐車場情報も配信されているので、上手く利用したい。
 また、サーキット内に遊園地「モートピア」や温泉などのレジャーランドが併設されているのも特筆すべき点だ。ランドマークでもある観覧車からはサーキットが一望できる他、モータースポーツファンにはたまらない施設も。子供も一緒に楽しめる乗り物のアトラクションが数多く用意されている。

小林可夢偉参戦!
世界レベルのドライバーと車両によるハイスピードバトルに期待

スーパーフォーミュラに参戦する小林可夢偉  昨年、新世代初年度となったスーパーフォーミュラは、開幕から速さを見せたトヨタエンジンが、全7戦9レース中8勝とシリーズを席巻。最終戦までトヨタドライバー同士での僅差のタイトル争いが繰り広げられたが、最終レースを制した中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)が自身2度目となるシリーズチャンピオンを獲得した。
 今年も昨年同様、中嶋一貴を含む、F1やWECなどの参戦経験を持つ、世界トップレベルのドライバーが数多くシリーズに参戦する。中でも、最も注目を集めているのが、TDPからステップアップを果たし、昨年までF1に参戦していた小林可夢偉(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)の12年ぶりの国内レース参戦だ。事前テストでもさすがの速さを示した小林が、TDPでの同世代ドライバーである中嶋一貴とどのようなレースを見せてくれるか、興味は尽きない。
 その小林を迎え撃つのは中嶋一貴だけではない。アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(LENOVO TEAM IMPUL)らチャンピオン経験者である2名を筆頭に、外国人ドライバーも強力な面々が並ぶ。オリベイラのチームメイトには、やはりTDPで欧州のレースを戦い、2012年から日本の国内レースに参戦。スーパーフォーミュラにもスポット参戦し、昨年の第4戦もてぎでは3位表彰台を獲得する速さを見せたアンドレア・カルダレッリ(LENOVO TEAM IMPUL)が今季からフル参戦。
 また、昨年はジェームス・ロシター1人の参戦であったKONDO RACINGは、チームメイトに欧州のF3などを戦ってきた22歳の若手、ウィリアム・ブラーを迎えて2台体制での参戦となる。
 もちろん、中嶋一貴、小林以外の日本人ドライバーも期待のかかるドライバーが並ぶ。その筆頭は小林のチームメイトとなる平川亮(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)。参戦初年度のF3でタイトルを獲得し、翌年からスーパーフォーミュラにステップアップ。2年目となった昨年の第2戦富士第2レースでは2位表彰台を獲得している。まだ21歳ながら、3年目となる今季は初優勝の期待がかかる。
 そして、昨年は共に表彰台に2回ずつ登る活躍を見せた石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)と国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING)、2年目のシーズンを迎える中山雄一(KCMG)にも注目だ。
 昨年は、特に前半戦圧倒的な速さを見せたトヨタエンジンだが、今年はシーズン前のテストで、ライバル勢も速さを見せてきており、更に迫力あるレースが開幕戦から繰り広げられるはずだ。