スーパーフォーミュラ 2015年 第2回公式テスト岡山 1日目
第2回公式テスト岡山 1日目、小林可夢偉が総合トップタイムをマーク
走行2回目では石浦宏明が総合3番手につける
2015年スーパーフォーミュラ第2回公式テストが3月27日(金)に岡山国際サーキットで始まった。今シーズン、岡山国際サーキットは2008年以来7年ぶりに国内トップフォーミュラのシリーズへ復活する。岡山国際サーキットでのテストは、昨年末に行われたエンジンメーカーテスト・ルーキーテストに続き2回目。そのテストでは、No.8 小林可夢偉(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)が1分11秒769のトップタイムをマークし、F1パシフィックGPで記録された岡山国際サーキットのコースレコード(1分10秒218)に迫る勢いを見せていた。
石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)
PETRONAS TEAM TOM'Sの中嶋一貴、アンドレ・ロッテラーの2人は、フランスで行われているWEC公式テスト参加のため、今回のテストを欠席。代わってステアリングを握ったのは、2度のチャンピオン経験者である松田次生。TOM'Sは松田の1台のみで、今回のテストを行っている。また、プライベートな負傷で鈴鹿で行われた前回の公式テストを欠場したNo.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(LENOVO TEAM IMPUL)は今シーズン初めてのテスト参加となる。
午前9時20分、走行が始まると多くの車両が一斉にコースイン。トヨタエンジン勢の多くは、ニュータイヤを使用せず1分16秒前後のタイムで走行を重ねた。トヨタエンジン開発を担当する福島淳一は「前回の鈴鹿テストと同じエンジンですが、前回ドライバビリティに課題も見つかったので,今回はそこに課題を置きました。ドライバビリティにはドライバーの好みもあるので、何種類かのパターンを準備して確認を行いました」と語っている。
走行開始後40分、前回ベストタイムを記録した小林が走行11周目にして1分15秒056のトップタイムを記録した。その後No.7 平川亮(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)が1分14秒830を記録してトヨタエンジン勢のトップに立つなど、セッション後半になるにつれトヨタエンジン勢がタイムアップを果たした。午前中のセッションのトヨタエンジン勢のトップは、小林の1分14秒222(総合4番手)。午前中のタイムは、全体的に昨年12月のテストの際よりも伸びなかった。これについてNo.38 石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)は「なぜだかわからないけれど、曖昧な感じでグリップがないという感触でした」とコメントしている。
午後のセッションは午後2時から始まった。午後も小林が好調で好タイムを記録する。午後2時50分、ヘアピン手前に車両が停止したため、今回のテストで初めての赤旗が提示されてセッションが中断となった。
平川亮(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)
セッションは午後2時55分再開され、残り1時間となったところでトヨタエンジン勢もニュータイヤを投入してタイムアタックのシミュレーションに入った。まずNo.3 ジェームス・ロシター(KONDO RACING)が総合トップとなるタイム、1分13秒998を記録、石浦もそれに続いた。
セッション残り30分となったところで小林もニュータイヤでのタイムアタックを行い、ロシターを上回る1分13秒871を記録した。セッション残り15分で、ピットロードエンドに停まった車両の改修のため、再びセッションは赤旗中断となった。車両は迅速に回収され、残り10分でセッションは再開された。ここで小林はさらにタイムを1分13秒182へと短縮して1日目のトップタイムをマーク。石浦は1分13秒392を記録してトヨタエンジン勢2番手となる総合3番手へ進出し、トヨタエンジン勢3番手には,総合7番手となる1分13秒849の平川がつけ、公式テスト1日目を終えている。
ジェームス・ロシター(KONDO RACING):
非常に良いテストができました。午前中はバランスが美味く決まらなくて苦労したが、いろんなことを午前中は試せました。それで午後は1セット目のニュータイヤでベストタイムが出せました。その後はさらによいセットを探ったいい方向性を見つけたので2セット目のニュータイヤで明日攻めてみるつもりでいます。今年のエンジンは随分良くなって希望を感じますが、開幕戦までにもっと改良が必要な点もありますね。でもチームの状況も充実しているし、勝利への可能性を感じています。
平川亮(KYGNUS SUNOCO Team LeMans):
岡山をこのクルマで走るのは初めてで、限界はどこにあるのかを試しながら走りました。午前は結構まとまったんですが、午後はいろいろやりすぎてちょっとまとまらなくなってしまいました。でも悪いところは確認できたので、良い方向が見つかったと思います。今年のエンジンはターボエンジンらしいフィーリングだった昨年よりはるかに運転しやすくて,ほとんどNAエンジンのような感じで走れるので気に入っています。
小林可夢偉(KYGNUS SUNOCO Team LeMans):
あまり路面のコンディションが良くなかったけれど、安定はしていたのでセッティングを進めることはできたと思います。前回はニュータイヤをほとんど使わなかったんですが、今回はセッティングをしてニュータイヤを入れる、という普通のプログラムで初めてテストができたという感じです。ただ、明日はロングランのテストもしてみたいのでタイヤを残しておこうと思い、無理にタイヤを使ってタイムを出すことは避けました。
石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING):
走り始めは、セッティングをどの方向へ持って行けばいいのかわからない状態で悩んでいたんですが、午後はいろいろ試しているうちに方向が見つかって、そっちへ向けてセットアップしていったらフィーリングが良くなりました。でも、まだ詰め切れていない部分もあるので岡山に限らず他のサーキットでも全体のレベルが上がるように明日はいろいろ試してコンディションが変わっても対応できるようなテストをしようと思っています。
スーパーフォーミュラ 2015年 第2回公式テスト岡山 1日目 セッション1(午前)結果
順位 | No. | ドライバー | チーム/エンジン | タイム | 差 | 周回 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 16 | 山本 尚貴 | TEAM 無限 Honda HR-414E | 1'13.855 | 180.500km/h | 38/41 |
2 | 40 | 野尻 智紀 | DOCOMO TEAM DANDELION RACING Honda HR-414E | 1'13.913 | 0.058 | 48/48 |
3 | 34 | 小暮 卓史 | DRAGO CORSE Honda HR-414E | 1'13.940 | 0.085 | 34/34 |
4 | 8 | 小林 可夢偉 | KYGNUS SUNOCO Team LeMans TOYOTA RI4A | 1'14.222 | 0.367 | 41/41 |
5 | 7 | 平川 亮 | KYGNUS SUNOCO Team LeMans TOYOTA RI4A | 1'14.292 | 0.437 | 43/45 |
6 | 41 | ナレイン・カーティケヤン | DOCOMO TEAM DANDELION RACING Honda HR-414E | 1'14.324 | 0.469 | 54/56 |
7 | 11 | 伊沢 拓也 | REAL RACING Honda HR-414E | 1'14.362 | 0.507 | 29/46 |
8 | 65 | ベルトラン・バゲット | NAKAJIMA RACING Honda HR-414E | 1'14.619 | 0.764 | 25/54 |
9 | 19 | ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ | LENOVO TEAM IMPUL TOYOTA RI4A | 1'14.680 | 0.825 | 32/42 |
10 | 20 | アンドレア・カルダレッリ | LENOVO TEAM IMPUL TOYOTA RI4A | 1'14.724 | 0.869 | 44/45 |
11 | 10 | 塚越 広大 | REAL RACING Honda HR-414E | 1'14.727 | 0.872 | 26/49 |
12 | 64 | 中嶋 大祐 | NAKAJIMA RACING Honda HR-414E | 1'14.763 | 0.908 | 24/41 |
13 | 38 | 石浦 宏明 | P.MU/CERUMO・INGING TOYOTA RI4A | 1'14.945 | 1.090 | 18/41 |
14 | 2 | 松田 次生 | PETRONAS TEAM TOM'S TOYOTA RI4A | 1'15.065 | 1.210 | 49/50 |
15 | 3 | ジェームス・ロシター | KONDO RACING TOYOTA RI4A | 1'15.134 | 1.279 | 51/52 |
16 | 18 | 中山 雄一 | KCMG TOYOTA RI4A | 1'15.319 | 1.464 | 45/49 |
17 | 39 | 国本 雄資 | P.MU/CERUMO・INGING TOYOTA RI4A | 1'15.549 | 1.694 | 43/48 |
18 | 4 | ウィリアム・ブラー | KONDO RACING TOYOTA RI4A | 1'16.226 | 2.371 | 18/18 |
スーパーフォーミュラ 2015年 第2回公式テスト岡山 1日目 セッション2(午後)結果
順位 | No. | ドライバー | チーム/エンジン | タイム | 差 | 周回 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 8 | 小林 可夢偉 | KYGNUS SUNOCO Team LeMans TOYOTA RI4A | 1'13.182 | 182.160km/h | 40/40 |
2 | 34 | 小暮 卓史 | DRAGO CORSE Honda HR-414E | 1'13.275 | 0.093 | 47/47 |
3 | 38 | 石浦 宏明 | P.MU/CERUMO・INGING TOYOTA RI4A | 1'13.392 | 0.210 | 44/44 |
4 | 40 | 野尻 智紀 | DOCOMO TEAM DANDELION RACING Honda HR-414E | 1'13.598 | 0.416 | 40/42 |
5 | 11 | 伊沢 拓也 | REAL RACING Honda HR-414E | 1'13.695 | 0.513 | 45/46 |
6 | 16 | 山本 尚貴 | TEAM 無限 Honda HR-414E | 1'13.761 | 0.579 | 31/31 |
7 | 7 | 平川 亮 | KYGNUS SUNOCO Team LeMans TOYOTA RI4A | 1'13.849 | 0.667 | 41/43 |
8 | 3 | ジェームス・ロシター | KONDO RACING TOYOTA RI4A | 1'13.998 | 0.816 | 30/46 |
9 | 65 | ベルトラン・バゲット | NAKAJIMA RACING Honda HR-414E | 1'14.059 | 0.877 | 41/44 |
10 | 10 | 塚越 広大 | REAL RACING Honda HR-414E | 1'14.061 | 0.879 | 53/55 |
11 | 20 | アンドレア・カルダレッリ | LENOVO TEAM IMPUL TOYOTA RI4A | 1'14.081 | 0.899 | 42/44 |
12 | 41 | ナレイン・カーティケヤン | DOCOMO TEAM DANDELION RACING Honda HR-414E | 1'14.109 | 0.927 | 34/39 |
13 | 18 | 中山 雄一 | KCMG TOYOTA RI4A | 1'14.130 | 0.948 | 40/41 |
14 | 39 | 国本 雄資 | P.MU/CERUMO・INGING TOYOTA RI4A | 1'14.212 | 1.030 | 42/44 |
15 | 4 | ウィリアム・ブラー | KONDO RACING TOYOTA RI4A | 1'14.341 | 1.159 | 40/41 |
16 | 19 | ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ | LENOVO TEAM IMPUL TOYOTA RI4A | 1'14.428 | 1.246 | 44/44 |
17 | 2 | 松田 次生 | PETRONAS TEAM TOM'S TOYOTA RI4A | 1'14.579 | 1.397 | 41/42 |
18 | 64 | 中嶋 大祐 | NAKAJIMA RACING Honda HR-414E | 1'15.057 | 1.875 | 16/37 |