メニュー

スーパーフォーミュラ 2016年 第1回公式テスト鈴鹿 1日目

トップタイムをマークしたアンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM'S)

雨の初日はアンドレ・ロッテラーがトップタイム
午後のセッションは路面コンディション不良によりキャンセルに

 2016年のスーパーフォーミュラ第1回公式テストの初日が3月14日(月)に鈴鹿サーキットで行われた。降雨の中で行われた午前の走行1回目では、No.36 アンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM'S)がトップタイムをマーク。午後の走行2回目は路面コンディションの悪化のため中止となり、ドライバーたちがファンサービスとしてサイン会を行った。

2番手タイムとなった小林可夢偉(SUNOCO TEAM LEMANS)
小林可夢偉(SUNOCO TEAM LEMANS)
 2016年シーズンのスーパーフォーミュラは、4月23日(土)、24日(日)に鈴鹿サーキットで開幕する。その開幕を約1カ月後に控えた今回の公式テストにはシリーズに参戦する19台のレース車両とドライバーに加え、ホンダのテスト車両の計20台が顔を揃えた。また今シーズンよりヨコハマタイヤがワンメイクでタイヤ供給することとなり、全チームがイチから足回りなどの車両セッティングを行う必要があるため、例年以上に重要なテストとなる。

 午前中の走行1回目は、前日の夜から降り続く雨で完全なウェット。今シーズン初の公式テストということもあり、スタートから各ドライバーとも続々とコースイン。
 セッション開始から10分余り経ったところで、S字コーナーでクラッシュがあり、この日最初の赤旗中断に。さらにセッション中盤にはNo.3 ジェームス・ロシター(KONDO RACING)がスプーンでクラッシュ。ほぼ同じタイミングでNo.8 小林可夢偉(SUNOCO TEAM LEMANS)もデグナーカーブの先で止まってしまい、この日2度目の赤旗中断となる。

 2度目の赤旗中断からセッションが再開された後も雨脚は弱まることなく、ヘアピンでコースアウトした車両があり3度目の赤旗中断に。直後にもNo.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)が130Rでオーバーランしストップ。4度目の赤旗の原因となった。
 また終了直前には、バックストレートで2台の車両が絡むアクシデントも発生。いずれのアクシデントでもドライバーには大事はなかったものの、5度の赤旗が掲示される荒れたセッションとなった。午前のトップタイムをマークしたのは、セッション序盤に1分58秒761を記録したロッテラー。小林とNo.1 石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)、ロシターが続き、トヨタエンジンユーザーがトップ4独占となった。

ディフェンディングチャンピオンの石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)
石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)
 トップタイムのロッテラーは「ドライバーは全員、新しいタイヤを理解しているところだけど、今日のコンディションは(シリーズ戦で想定されるのと比べても)ちょっと冷た過ぎた。コース上に残るのが精一杯だったよ。今の時点のタイムはあまり参考にならないね」と苦笑い。
 ディフェンディングチャンピオンの石浦は「昨日(ファン感謝デーの走行で)履いたドライタイヤも、今日のレインタイヤも、昨年末に行われたテストとは特性が違っていました。個人的には好みに合うので、ポジティブにとらえています。今日のコンディションではあまり参考にはなりませんが、ウェットもドライも、データを集めて開幕戦に臨みたいですね」とシーズンを見越していた。

 午前と午後のセッションの間には、報道陣向けの「マンデーミーティング」が開催された。そこに出席したエンジン開発を担当するTRD(TOYOTA RACING DEVELOPMENT)の責任者の永井洋治は「今シーズンはTRDでエンジンの開発と供給を担当することになりました。SUPER GT仕様の開発と合わせ、相乗効果で最高のエンジンを開発したい。それができれば自ずとチャンピオンも見えてきます」と力強く語った。
 また小林可夢偉に自身の出身地である兵庫県の井戸敏三知事より「安全運転を啓蒙するポスターに登場し、交通安全運動に協力した」として感謝状が贈呈された。

 その後の午後の走行2回目は路面コンディションが悪化したため中止に。急遽、悪天候にも関わらず足を運んでくれたファンのためにドライバーたちがサイン会を行った。
 天候の回復が予想される明日の公式テスト2日目は午前9時から2時間の走行3回目、午後1時から2時間半の走行4回目が予定されている。

  • 雨の中、走行するアンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM'S)
  • 石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)
  • 小林可夢偉(SUNOCO TEAM LEMANS)
  • 兵庫県の知事より感謝状が贈呈された小林可夢偉

スーパーフォーミュラ 2016年 第1回公式テスト鈴鹿 1日目 1回目(午前)結果

順位No.ドライバーチーム/エンジンタイム周回
136アンドレ・ロッテラーVANTELIN TEAM TOM'S
TOYOTA RI4A
1'58.761176.03km/h9/11
28小林 可夢偉SUNOCO TEAM LEMANS
TOYOTA RI4A
2'00.2261.4654/6
31石浦 宏明P.MU/CERUMO・INGING
TOYOTA RI4A
2'00.2641.5038/15
43ジェームス・ロシターKONDO RACING
TOYOTA RI4A
2'00.2641.50315/15
565ベルトラン・バゲットNAKAJIMA RACING
Honda HR-414E
2'00.4721.7116/18
64ウィリアム・ブラーKONDO RACING
TOYOTA RI4A
2'00.5131.7529/25
737中嶋 一貴VANTELIN TEAM TOM'S
TOYOTA RI4A
2'00.7271.9667/24
864中嶋 大祐NAKAJIMA RACING
Honda HR-414E
2'01.1102.3498/13
910塚越 広大REAL RACING
Honda HR-414E
2'01.3172.55615/21
1018中山 雄一KCMG
TOYOTA RI4A
2'01.9853.22410/28
117ナレイン・カーティケヤンSUNOCO TEAM LEMANS
TOYOTA RI4A
2'01.9983.2373/4
1220関口 雄飛ITOCHU ENEX TEAM IMPUL
TOYOTA RI4A
2'03.0934.3327/20
1319ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラITOCHU ENEX TEAM IMPUL
TOYOTA RI4A
2'03.1654.4046/15
142国本 雄資P.MU/CERUMO・INGING
TOYOTA RI4A
2'03.2384.4778/20
1511伊沢 拓也REAL RACING
Honda HR-414E
2'03.3144.55314/15
1634小暮 卓史DRAGO CORSE
Honda HR-414E
2'03.6754.91419/25
1741ストフェル・バンドーンDOCOMO TEAM DANDELION RACING
Honda HR-414E
2'03.8485.0873/7
1840野尻 智紀DOCOMO TEAM DANDELION RACING
Honda HR-414E
2'03.9105.1496/15
1916山本 尚貴TEAM 無限
Honda HR-414E
2'04.9676.2067/19
2005松下 信治ホンダテストカー
Honda HR-414E
8'47.935 6'49.1744/6

スーパーフォーミュラ 2016年 第1回公式テスト鈴鹿 1日目 2回目(午後)結果

路面コンディション悪化のため中止