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『Can you speak...』2011年11月1日
皆さんこんにちは!TDP事務局のフクです。 いよいよ暦も11月に入り、今年も残すところあと2か月となりました。ニューヨークでは、132年ぶり!と言われる10月の積雪が観測されたようですが、日本では本格的な寒さはまだもう少し先になりそうですね。しかし今年は世界のあちこちで何十年ぶりという出来事が、本当に多い年のような気がします。 そんな中、わりと暖かい日本では、先週末は毎年恒例のお台場での『モータースポーツジャパン2011(MSJ)』が開催され、多くのモータースポーツファン、クルマファンにご来場頂き、TDPドライバー達もそれぞれ多くのファンの方と楽しい時間を過ごさせて頂きました。 ![]() 国内ではレアなMSJでの"GAZOO RACING"ウェアーの和也君です それにしても、今年日本人のF1GPでの最多ポイント記録を更新している可夢偉君、先週末のインドGPでは予選、決勝共に本当に悪夢としかいいようのない結果になってしまいました。ここのところの可夢偉君の不運は一体どこまで続くのでしょう・・・。一体誰のおこないが悪いのでしょう?私ではないと思います・・・多分・・・ さて、それでは今週のお話に入らせて頂きたいと思います。今週の題名を見て、いきなり脳が拒否反応を示した方もいらっしゃるのではないでしょうか?(笑)実は私も英文などを目にすると、一瞬脳が拒否しようと命令を出したりします(笑) それはともかく、皆さんは『TOEIC』というものをご存知でしょうか?知らない方のために、『TOEIC』とは"Test of English for International Communication"の略称で、多くの一般企業などでも個人の英語能力を量る指標となっている、世界共通で行われている英語の試験なのです。 私事ではありますが先日某大学にて、この『TOEIC』の一般公開テストを受験して参りました。F1ドライバーを夢見て、大学に行かずにレースの世界に進んだ私にとっては、大学の構内に行くだけでも何だか新鮮な感じなのですが♪そんな私の感想は放っといて先に進みたいと思います。 「英語とレーシングドライバーと何か関連があるの?」なんて方は、最近のモータースポーツファンにはおそらくいらっしゃらないのではないかと思います。近年ではモータースポーツだけに限ったことではなく、色々な分野で"世界で活躍"する日本人が増えていますし、皆さんにとってもそれは頻繁に耳目に入る、それほど珍しいことではなくなっていることと思います。 モータースポーツ界でも可夢偉君を筆頭に日本を飛び出し活躍することは、もはやそれほど珍しいことではありません。現在ではヨーロッパに居るTDPドライバーは可夢偉君だけですが、以前は皆さんもご存じのことと思いますが、一貴君や晃平君、和也君などもヨーロッパでレースを戦っていました。 そんな彼らは、「イギリス」だったり「ドイツ」だったり「イタリア」だったり「フランス」だったり「中国」だったり、色々な国のチームで戦ってきたわけですが、国際色豊かな中でエンジニアとのコミュニケーションは"英語"になります。 F1GPのテレビ放送では、近年無線のやりとりなども私たちが聞くことが出来ますが、そのやりとりや、ドライバー達のインタビューを見てもみんな"英語"でしゃべっていますよね。というわけで、モータースポーツ界でも国際社会と同様に、言語コミュニケーションは"英語"がグローバルスタンダードなのです。 しかもそのレベルは、無線を聞いていても「その言葉はなんて意味?」なんて聞き返すドライバーが皆無なことからも分かるように、"ネイティブ"レベルで話せないとお話にならないのです。モータースポーツという瞬時の判断が必要な状況で、言われたことを頭の中でまずは和訳して、それから考えて・・・では、お話にならないことは容易に想像出来ることと思います。 F1だけではなく、TDPドライバーがかつて戦っていたF3などでも、短い走行セッションの中で、エンジニアとのコミュニケーションによって、セッティングを詰めて行かなければならない状況下、いちいち通訳が間に入っていたのでは、効率よくセッションを進めて行くのは不可能であり、そうなれば必然的にライバル達との競争に後れを取ることとなってしまいます。 ![]() フォーミュラルノー時代、イタリアチームに所属の可夢偉君 ![]() GP2テストで、イタリアチームのエンジニアと話す晃平君 ![]() GP2テスト時、フランスチームとやりとりをする一貴君 ![]() ユーロF3テスト時、「イギリス」チームの「フランス人」エンジニアとやりとりする和也君 では、「TDPドライバー達の"英語"の実力はどうなのよ?」といえば、和也君は当時全日本F3からユーロF3に行く条件の中に、チャンピオン獲得はもちろんのこと、TOEICテスト"600点"獲得というハードルも同時に課せられていました。上で書いたように、"英語"が出来ない状態でヨーロッパに行けば、走る前から勝負にならないことが見えていたからです。 しかしながら、『TOEIC』で600点と言えば、日本の中学生の英語教諭の平均スコアとも言われています!(もちろんもっと高得点の方もたくさんいらっしゃいます)これを青春時代レーシングカートに明け暮れた和也君にクリアしろというのはかなりの難題ではありましたが、和也君は見事にこのハードルをクリアしてヨーロッパに渡ったのです。 「でも、『TOEIC』が出来ないから、コミュニケーションが取れない訳じゃないでしょ?」と仰る方もいます。確かに皆さんの周りにも普通にコミュニケーションは取れるけど、『国語』のテストをやらせたら全然点数を獲れない。なんて方もいらっしゃると思います。だから、「『TOEIC』で点数が獲れない=必ずしも英語でコミュニケーションがとれない」となるわけではないのですが、目に見える数値として1つの目安になるのは確かなのです。 例えばエンジンで"高パワーのエンジン"と言われてもピンときませんが、「500ps(馬力)のエンジン」と言われるとそのエンジンのポテンシャルが想像しやすいですよね。馬力があるエンジンが必ずしもレースで速いとは言えませんが(トルク特性など様々な要因がありますので)、それでも1つの目安にはなる訳です。 「まぁ、それは分かったけど、トヨタは今F1もやっていないし、ヨーロッパにドライバーも行っていないから英語はいらないんじゃないの?」と思う方もいらっしゃるのではないかと思います。いえ、そんなことはないのです。先日トヨタ自動車では、2012年に『世界耐久選手権』への参戦を発表しました。当然このプロジェクトは日本人だけではなく、様々な国のスタッフが関わっていくことが予想され、当然"英語"の必要性も出ると思われます。 その『世界耐久選手権』のドライバーを目指すのであれば、当然"英語力"は求められる要素になるでしょうし、国内でさえスーパーGTなどで絶対的なナンバー1ドライバーが外国人だった場合、そのパートナーには"英語"が出来ることが条件とされる可能性もありますし、凄腕エンジニアが外国人だったりした場合には、同じように"英語"がドライバー選定に大きく左右する可能性もあるのです。 そんなわけで、これからレーシングドライバーを目指す少年少女たちは、是非英語の勉強は早めに始めましょう!また、ドライバーではなくてもモータースポーツ業界で働きたいと思っている方も英語が出来ることで、その門戸はきっとより大きく開かれることと思います♪まぁ、他の分野でも英語が出来て得をすることはあっても、損をすることはあまり考えられないですよね。 さて、今週末はツインリンクもてぎでのフォーミュラ・ニッポン最終戦となります。これを読んで頂いている皆さんは是非一貴君のチャンピオン獲得のために来場して応援を宜しくお願いします!また、未来のTDPドライバーが、タイトルを懸けてフォーミュラチャレンジ・ジャパンにも参加しますので、そちらも応援お願いしますね♪ ![]() こちらはこの車両のようにマカオで優勝していたら 「ところで、偉そうに書いてきたお前の『TOEIC』の点数は何点だったんだ?」って?ほっといて下さい!・・・・あぁ、こんなことなら中学・高校で親のいう事を聞いてもっと勉強しておくんでした・・・
【TDP情報】
http://www.fujitv.co.jp/otn/b_hp/909200064.html 中嶋一貴 『TOM'S DINNER Meeting』参加予定 ~イタリアン レストラン 【タンタローバ ・ デル ・ ミュゼオ御殿場】~ 11月12日(土) 19:00~21:15 イベントオフィシャルサイト http://www.shop-tomsracing.com/shopdetail/002000000001/order/ 平手晃平 「第2回平チェカモタスポファンマイカーミーティング&カート大会」 ~富士スピードウェイ~ 11月19日(土) 9:00~17:00 イベントオフィシャルページ http://www.voltage-k.com/kartevent2011 中嶋 一貴/平手 晃平/石浦 宏明/大嶋 和也/井口 卓人/国本雄資 「TOYOTA GAZOO Racing FESTIVAL2011(TGRF2011)」参加予定 ~富士スピードウェイ~ 11月27日(日) 7:00~16:30 イベントオフィシャルページ http://www.tgrf.jp/index.html |
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