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WEC 2012年 第3戦 ル・マン24時間レース 決勝速報

スタート→2時間まで:ル・マン24時間レースでの苛酷な戦いがスタート。
2時間経過時点でトヨタ・レーシングのTS030 HYBRIDは4位、5位

6月16日(土)フランスのサルト・サーキットで、記念すべき第80回ル・マン24時間レースの決勝レースがスタートした。

サーキット周辺は朝から雨に見舞われ、決勝レースを前に行われた午前9時からのウォームアップランはウェットでの走行となった。しかし、午後には雨は止み、路面は乾いて完全なドライコンディションでル・マン24時間レースの決勝スタートを迎えることとなった。


午後3時、トヨタ自動車の内山田竹志副会長によって振り下ろされたスタートフラッグを合図に、長く苛酷な24時間レースへのスタートが切られた。

3番手グリッドの#8はステファン・サラザン、5番手グリッドの#7はアレックス・ブルツがスタートドライバーを担当。予定通り、2度の給油ピットインを経て、3度目のピットインで#7はニコラス・ラピエール、#8はセバスチャン・ブエミにドライバー交代。THS-R(TOYOTA HYBRID System - Racing)の加速力を活かした走りで、2時間経過時点で#7が4位、#8が5位につけ、順調に周回を重ねている。


木下美明 トヨタ・レーシング チーム代表: 

着実かつ満足行くスタートを切ることができた。ピットクルーの作業も順調で、デビューレースでのハイブリッドパワーを活かした健闘に満足している。

*#7*:(アレックス・ブルツ/ニコラス・ラピエール/中嶋一貴)
グリッド:予選5番手
1時間経過時点(ブルツ):3位(トップと44秒655差)
2時間経過時点(ブルツ/ラピエール):4位(トップと2分28秒615差)

アレックス・ブルツ:

スタートは問題なかった。ステファン・サラザンの後方からパスすることができた。最初のピットストップの後は、上位勢と同じリズムで走行し、スタート直後に開いたギャップを保つ走りができた。スタート直後は若干ドライブが困難だったが、ピットのたびにバランスは改善していった。後は全開でプッシュした。


* #8*:(ステファン・サラザン/アンソニー・デビッドソン/セバスチャン・ブエミ)
グリッド:予選3番手
1時間経過時点(サラザン):4位(トップと50秒580差)
2時間経過時点(ブルツ/ラピエール):5位(トップと2分42秒705差)

ステファン・サラザン:

我々はサイド・バイ・サイドでのスタートを切らなくてはならないはずだが、スタートでは何台かのライバル車がそれを守らないので驚いた。1周目のTS030 HYBRIDは運転がやや難しかったが、周回を重ねるごとに改善され、ラップタイムも向上した。数多くの周回遅れの車両に、特に高速コーナーで阻まれることが多かったが、次の走行ではもっと良いペースで走れるはずだ。私が担当した最初の3スティントは順調で、今もそのペースを保って走行している。

スタート→6時間まで:ル・マン24時間レース
#8が激しい衝突。ドライバーのアンソニー・デビッドソンは無事

ル・マン24時間レースは5時間を経過した直後、4位を走行していた#8が、ミュルサンヌコーナーの進入でGTクラスの車両と接触。#8はタイヤバリヤに激しく衝突した。
ドライバーのアンソニー・デビッドソンは、サーキットドクターにショックと背中の痛みを訴えているが、歩行可能であり、会話もしており、更なる検査のために病院へと向かった。 チームは彼の無事に安堵している。詳細は追ってお伝えする。

スタート→8時間まで:トヨタ・レーシングとTS030 HYBRID
8時間を経過し、激しい首位争いから一転 大きく後退

トヨタ・レーシングにとっての第80回ル・マン24時間レースは、スタートしてから8時間を経過して、様々なドラマに見舞われることとなった。

TS030 HYBRID#7はニコラス・ラピエールの素晴らしい走りで、スタートから5時間終了の時点では一時、首位に浮上した。しかし、その直後に#8が最高速度330km/hに達するミュルサンヌストレートの終わりのコーナー進入で他車と接触し、コントロールを失ってタイヤバリヤに激しく衝突。

#8のドライバーであったアンソニー・デビッドソンは自力で脱出。サーキットのメディカルセンターでショックと背中の痛みを訴えているが、歩行も可能で会話もしている。

アンソニー・デビッドソンは更なる検査のために地元の病院へと向かい、チームメイトのステファン・サラザンとセバスチャン・ブエミも同行した

このアクシデントにより1時間余りにわたってセーフティカーが導入された後、再スタートが切られると、#7をドライブする中嶋一貴が首位争いを展開したが、周回遅れの車に接触し、タイヤのパンクとボディのダメージを負ってしまった。

このトラブル修復で3分ほどのタイムロスでコースに戻った#7だったが、オルタネーターを交換するために更なるピットストップ。チームはこの機にリアブレーキも交換した。

この1時間以上にわたるピット作業の後、アレックス・ブルツがコクピットに収まり43位からピットアウトしたが、更なるトラブルに見舞われることとなった。


木下美明 トヨタ・レーシング チーム代表: 

モータースポーツは時にジェットコースターのようなものだ。ニコラス・ラピエールが首位に立ち、喜んだかと思えばアンソニー・デビッドソンがアクシデントに見舞われてしまった。彼が無事だったことを聞いて安心したのと同時に、TS030 HYBRIDのモノコックの堅牢さも証明することとなった。さらに、再スタートでは不運な接触を喫してしまい、それがきっかけで再びトラブルに見舞われてしまった。しかし、我々はチェッカーを受けるまで諦めずに戦い続ける。

*#7*:(アレックス・ブルツ/ニコラス・ラピエール/中嶋一貴)
3時間経過時点(ラピエール):2位(50周:トップと52秒281差)
4時間経過時点(ラピエール):3位(67周:トップと1分19秒629差)
5時間経過時点(ラピエール):1位(83周)
6時間経過時点(中嶋一貴):2位(91周:トップと6秒368差/セーフティカー走行)
7時間経過時点(中嶋一貴):19位(98周:トップと8周差)
8時間経過時点(ブルツ):46位(98周:トップと25周差)

ニコラス・ラピエール:

まず、アンソニー・デビッドソンが無事だったことで安堵した。我々とチームのレースカーを一台失ったことは残念だ。私のスティントはとても上手く行った。最初のスティントではタイヤの振動に見舞われたため2スティントへと短縮し、次に3スティントで追い着こうとした。コースは更にグリップが増し、ハンドリングも良くなって行った。トップを捉え、激しいバトルの末に首位を奪うことができた。素晴らしいペースでル・マン24時間レースのトップを走れたことで、このプロジェクトでチームがやってきたことが正しかったのを証明できたと思う。この後もプッシュを続け、このレースからできる限り多くのことを吸収したい。


* #8*:(ステファン・サラザン/アンソニー・デビッドソン/セバスチャン・ブエミ)
3時間経過時点(ブエミ):3位(50周:トップと1分9秒200差)
4時間経過時点(ブエミ):2位(67周:トップと1分16秒333差)
5時間経過時点(ブエミ):4位(50周:トップと1周差)
6時間経過時点(デビッドソン):アクシデントによりリタイア

セバスチャン・ブエミ:

我々は順調に走っていた。首位には若干の遅れを取ったものの、それでもペースは悪くなく、予定よりも多い4スティントを走り追い着くことも出来た。TS030のパフォーマンスは満足出来るものであったし、ポテンシャルを明確に示すことが出来た。そして、最も大事なことは、アンソニー・デビッドソンが、大事に至らなかったことだ。残念ながら、このような出来事は、レースでは起こりうることであり、我々の#8はレースを去ることになったが、勝利を目指して戦い続けられると信じている。