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2013年、さらに進化を遂げた
TOYOTA Hybrid System - Racing(THS-R)

2013年、さらに進化を遂げたTOYOTA Hybrid System - Racing(THS-R)

TS030 HYBRIDに搭載されているTOYOTA Hybrid System - Racing(THS-R)。2013年ル・マン24時間レースに向け、さらに進化を遂げたそのメカニズムを動画と写真で解説する。
合わせて木下美明 TMG社長、村田久武ハイブリッド プロジェクトリーダーからトヨタ・レーシングのファンの皆様へのメッセージをご紹介します。

THE TECH OF TOYOTA Hybrid System - Racing
一瞬でプラス300馬力。止まる力を、加速するエネルギーに。

TOYOTA Hybrid System - Racing(THS-R)

時速300km以上で走行するTS030 HYBRIDが急激な制動で発生させる巨大な減速エネルギーを回生、モーターを介して加速する力へと活用する、それがトヨタのレーシングハイブリッド。約3秒で減速エネルギーを余すところなく蓄積。そしてコーナーを抜けた瞬間、ためこんだ電気エネルギーを今度は約3秒で全て放出する。530馬力のエンジンパワーに、300馬力の電気の力が加わり、比類ない加速力が生まれる。

回生(カイセイ)止まる力を余さずエネルギー化

回生中のTOYOTA Hybrid System - Racing(THS-R)

①ブレーキングで発生する減速エネルギーを、②ジェネレーターで電気に変換。そして、③④キャパシタと呼ばれる蓄電装置にためこむ。

力行(リキコウ)ためたエネルギーを解放し急加速

力行中のTOYOTA Hybrid System - Racing(THS-R)

大きな加速が必要な個所では、①②キャパシタに蓄積されたエネルギーを全て使い、③モーターを回転させて後輪を駆動し、エンジンとあわせて800馬力以上の圧倒的パワーで、④一気に車体を加速させます。



ハイブリッドでのル・マン参戦の意義。
それは、市販車のハイブリッド技術開発へのフィードバック。
Toyota Motorsport GmbH社長 木下美明

Toyota Motorsport GmbH社長 木下美明 ハイブリッドカーは、いまも進化の道半ばです。大容量の減速エネルギーの短時間での回生と力行。そうしたレース面での加速の追求が、市販車においても「エコ」だけでないダイナミックで心高鳴る走りを叶える、そう我々は信じています。今回は、市販車の技術者も多くまじえ全力開発してきました。トヨタ悲願のル・マン制覇に向けて持てる力を結集します。そして、そのエキサイティングな技術をいち早く皆さんの元にお届けしたいと思っています。


求めたのは、強烈な加速力、戦い抜く耐久力
トヨタ自動車 ハイブリッド プロジェクトリーダー 村田久武

トヨタ自動車 ハイブリッド プロジェクトリーダー 村田久武 マシンの開発は、まさに挑戦の連続でした。性能を落とすことなくハイブリッドシステムの小型化、軽量化を推し進め、エンジンを含めたパワートレインを従来のおよそ1/6の重量である100Kgにまで絞り上げました。さらに2万km以上を走り抜く過酷な走行試験をクリアー。エンジンとモーター、ブレーキ、それぞれの協調性能を極限まで鍛えあげました。一見無理だと思えることをひとつひとつ可能にし、そうしていまル・マンで勝てる車が完成をみた、我々はそう自負しています。今回は表彰台の一番上しか見ていません。ご声援、どうぞよろしくお願いします!