特集 > 2005年特集 > シーズン開幕直前イベント2005 > 記事
Features Pre-1stGP Events 2005
Features
2005年モータースポーツ活動計画
2005.02.25(金)
F1の開幕戦を翌週に控えた2月25日(金)、東京都内のホテルでトヨタ自動車の2005年モータースポーツ活動計画が発表された。昨年同様、F1を筆頭に、アメリカのIRL、NASCARクラフツマン・トラック・シリーズに参戦すると発表。最初に壇上に上がった服部哲夫トヨタ自動車専務取締役が次のように概要を説明した。

「F1は厳しさを承知の上で、トップチームと争います。常にポイントを獲得できるようにして、できれば初の表彰台を目指したいと思っております。また、IRLでは今シーズンよりロードコースのレースが加わり、車両開発にも新たな挑戦が求められますが、供給するエンジンを一段とパワーアップし、車両開発を支援することで、インディ・ジャパン、そして伝統のインディ500での勝利を奪還したいと思います。NASCARクラフツマン・トック・シリーズですが、先日の第1戦デイトナでトヨタの米国向けピックアップであるタンドラがまずは3位という結果を残し、昨年以上の活躍をうかがわせています」

日本国内については全日本GT選手権改めスーパーGTへの参戦を続け、「日本のトップカテゴリーだけに、タイトル奪取を目指す」と明言。また、これまで日本、ヨーロッパで独立していたドライバー育成プログラムについては両者を統合。カートからフォーミュラ・トヨタを経てトップカテゴリーにステップアップする、優秀なドライバーを育成していく考えを明らかにした。

服部専務取締役の後を受けて壇上に上がったのは、冨田務TMG会長。冨田会長は、「参戦3年目の昨シーズンは“飛躍”をキーワードに掲げましたが、結果として決して満足のいくものではありませんでした」と悔しさをにじませた上で、2005年シーズンにステップアップするための方策について説明。空力部門を中心に開発組織の強化を行っていることを強調した。

「昨年のオーストラリア・グランプリ終了後、一旦、風洞での開発をストップし、開発の手法を基礎から徹底して見直し、テストの信頼性を向上させました。TF105の開発では、TMGの風洞を1日24時間、1週間7日のフル稼働で行いました。さらに、F1の先行開発を行っている日本の東富士研究所に空力のプロを集結させたうえで、これまでの約10倍の能力を備えるコンピューターを導入し、計算容量の飛躍的な増強を行い、3年間で培った空力開発のノウハウを最大限に生かしました」

空力への対策に加え、2レース1エンジンと、昨年の倍の耐久性が求められるエンジンについても、性能を落とすことなく開発したと説明。エンジンと車体をひとつ屋根の下で開発しているフルコンストラクター体制のメリットが生かされていると述べた。

ヤルノ・トゥルーリがビデオメッセージで今シーズンの活躍を誓うと、メルボルン行きを前に来日したラルフ・シューマッハーがステージに登場。「チームの一員になることができてうれしく思っています。力を合わせれば大きなことを達成できると自信を持っています。時間はかかると思いますが応援よろしくお願いします」と挨拶。そして、トヨタ入りを決断した決め手は「将来性」にあると続けた。

「トヨタ入りを決めた理由は、現在の強さと将来性。僕のこれからのチャレンジは、チームの一員として一緒にチームを作っていくこと。F1の経験は長いので、一朝一夕に成果が出ないことは承知しています。誰よりも努力し、他のチームに追いつき、追い越し努力をしたい」。こう語り、ひとつの目標に向けてチームが一丸となっていることを印象づけた。

シーズン開幕直前イベント2005

「team TOYOTA」05年シーズンキックオフ・オフサイトミーティング 詳細..
富士スピードウェイ プレオープン 詳細..

画像

イベントの写真 詳細..

動画

ラルフ・シューマッハーからのメッセージ 詳細..