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マイク・ガスコイン、東富士研究所を語る
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Higashi Fuji Technical Center at the forefront of R&D in Japan
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マイク・ガスコイン、東富士研究所を語る
ドイツのTMGと日本の東富士研究所の間ではデータの共有はもちろんのこと、ガスコインや木下美明が2つの拠点を行き来することによって、スムーズで効率的な研究開発を間断なく進めることが可能になっている。東富士研究所が果たしている重要な役目について、シャシー部門テクニカルディレクターのマイク・ガスコインが語った。
~TMG広報スタッフ
 
 
●TMGと東富士研究所はどのくらいの頻度で情報交換しているのでしょう? また、それはどういった手段で行っていますか?
「東富士研究所に勤務しているわれわれのスタッフ──特にモータースポーツ部(MSD)のスタッフとは頻繁にコンタクトをとっています。私の場合、MSDのスタッフとテクニカル・ミーティングをするために、通常は年間を通じて数回ほど東富士研究所に足を運んでいます。そしてその機会にスタッフと顔をあわせ、施設を確認しています。いずれの機会でも、トヨタのモータースポーツ部長とTMGの副社長を兼任している木下のサポートが大きな助けになっています。常に彼がMSDでの進捗具合を(ドイツのスタッフに)報告してくれますからね」

●今シーズンを振り返ってみて、東富士研究所からもたらされた情報がレースの際に特に役立ち、そのおかげで好結果が得られたという事例はありますか?
「東富士研究所のMSDにおける仕事が特定のレースの何らかの結果にのみ影響したということはありません。なぜなら、彼らの仕事のすべてがチームにとって大きな助けになっているからです。レースの週末にはテクニカル・ミーティングのためにMSDのスタッフがこちらまで来ますし、グランプリに向けて貴重な情報を提供していってくれます。また、東富士研究所はレースの週末から得られたデータを詳細に分析し、非常に重要な情報をそこから引き出してくれます。このプロセスは“改善”のためのツールとしてうまく機能していますし、おかげでわれわれは過去の経験からさまざまな情報を引き出し、その後のレースの週末に生かすことができるわけです」

●では東富士研究所の活動は、チームがドライバーズ・タイトルとコンストラクターズ・タイトルを狙うにために必要な非常に重要な要素のひとつと考えていいでしょうか?
「技術面ではあらゆる分野で東富士研究所のサポートに助けられていますね。特にCFDによる空力解析とシャシー・シミュレーションは、レース結果とチームの成功に大きく貢献しています。こうしたことはすべて“ひとつの目標に向かって一致団結したひとつのチーム”(One Team, One Aim)というコンセプトによるわれわれのアプローチそのものであり、そしてその成功は全員が共有しているわけです」

 

toyota-f1.comインタビュー

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