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Rd2. Grand Prix of Malaysia
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トラブルを克服したラルフが1ポイント獲得!
2006年F1世界選手権第2戦のマレーシアGPでパナソニック・トヨタ・レーシングは厳しいレースを走り抜き1ポイントを獲得した。
 
2006年3月19日(日)
 

3回ストップを選択したラルフ・シューマッハーは全56周のうち13周目と22周目、そして38周目にピットストップを行った。チームメートのヤルノ・トゥルーリは2回ストップで臨んだが、最終的にはポイント圏内にあと一歩及ばず9位となった。ただしヤルノのクルマはレース1周目のアクシデントの影響でハンドリングが悪化していた。

ラルフは土曜日にオイルポンプシャフトが原因と思われるエンジントラブルに見舞われたため、今日のレースは最後尾からのスタートとなったが、それでも素晴らしいレースを見せてくれた。1周目に22位からなんと13位にジャンプアップした彼だったが、途中でクルマの圧搾空気の消費量が多いことが判明したため、チームは急遽3回ストップに切り替えた。

「レースペースが良かっただけに、最後尾からのスタートになったのは残念だった」と話すラルフ。「レース序盤でかなり順位を上げることができたが、あれはとても楽しめた。今年の初ポイントを獲得できてうれしく思っている。最後尾からスタートしてポイントが取れるなんて予想もできなかっただけになおさらだね。バーレーンでは問題を抱えてしまったが、今回はクルマもタイヤもうまく機能させることができて満足している。それにレースでのタイムも上々だった。レースではトップから6番目の最速ラップを記録できたしね。フェラーリの最速ラップとの差はわずか0.04秒、そして表彰台に上がったジェンソン・バトンの最速ラップとの差は0.08秒でしかなかった。もちろんできるだけ早い時期に表彰台にまた立ちたいと思っているし、今回のレースは正しい方向への一歩になったね」

チームメートのヤルノが続ける。「今日はラルフがポイントを取れて、チーム全体としてうれしく思っている。私の方もポイント圏内でゴールできるポテンシャルはあった。でもスタートで他車からぶつけられてしまい、クルマのバランスがおかしくなってしまった。ディフューザーが破損してしまったしね。これは去年のハンガリーGPでのアクシデントと同じだ。その後はハンドリングが非常に不安定になってしまい、低速コーナーではアンダーステアになり、逆に高速コーナーではオーバーステアになってしまった。私自身は何も得られないままこのレースを終えることになってしまったが、重要なのはチームとしてわれわれが進歩していくことだからね」

レースではマイルドセブン・ルノーF1チームが今シーズン2連勝を達成。ただし今回最初にチェッカーフラッグを受けたのはイタリア人のジャンカルロ・フィジケラのほうだった。チームメートのフェルナンド・アロンソは2位となっている。ルノーが1-2フィニッシュを決めたのは実に24年ぶりのことになる。3位はラッキーストライク・ホンダのジェンソン・バトン、4位はチーム・マクラーレン・メルセデスのファン‐パブロ・モントーヤ、5位と6位はスクーデリア・フェラーリ・マールボロのフェリペ・マッサとミハエル・シューマッハー、ラルフの前の7位はBMWザウバーのジャック・ビルヌーヴだった。

シャシー部門テクニカルディレクターのマイク・ガスコインは次のように述べている。

「ラルフのレースペースは非常によかったし、最後尾からスタートしてポイントを獲得できたのも見事だった。特に最初は2回ストップのつもりでスタートしながら、圧搾空気(F1のエンジンではバルブはバネではなく、空気圧で作動させる)の消費量が多く、3回ストップに切り替えなければならなかったことを考えればなおさらだね。ヤルノのほうはディフューザーが破損してしまい、そのため2台そろってのポイント獲得はならなかった」

「レース終盤になってラルフが自分のペースで走れるようになると、2台のルノーを除けば、その他のクルマとまったく遜色ない走りができることが確認できた。われわれの競争力はかなり高いと思うし、本来の位置で予選を終えることができていれば、先頭集団でレースができたはずだ」

チームはすでに1週間前のバーレーンで不振の原因となったタイヤの使い方の問題を解決できた、とガスコインは明言。ただし、2週間後のオーストラリアGPでは路面温度が低くなることが予想されるため、今週、チームはフランスのポールリカール・サーキットでラルフとヤルノと共にテストを実施し、同じ問題が再発しないよう準備することになっている。

1 G・フィジケラ
ルノー
2 F.アロンソ ルノー
3 J・バトン ホンダ
4 J・モントーヤ マクラーレン
5 F・マッサ
フェラーリ
6 M・シューマッハー
フェラーリ
7 J・ビルヌーブ
ザウバー
8 R・シューマッハー
トヨタ
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