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Rd7. Grand Prix of Monaco
grand prix
F1第7戦モナコGP
伝統の公道特設コースに進化型“TF106B”で挑戦
 
ポールポジション、表彰台獲得経験を持ち、難コースを得意とする2人のドライバーに期待
 
2006年5月22日(月)
 

F1第7戦モナコGPが行われるモンテカルロの市街地コースは、チームにとっては、ロジスティックに関して 都合が良いとは言えず、ドライバーにとっても、時速200kmでF1カーをドライブするには手を焼くコースで ある。しかし、初めてこのツイスティな公道コースでグランプリが開催されてから、77年が経た今でも、F1 世界選手権のカレンダーの中で大きな魅力を誇っている。ある人は、時代錯誤、もしくはモータースポーツの 輝かしき全盛期への懐古だと言う。しかし、この華やかに賑わう公国で行われるレースの週末を十分に 味わうという幸運に恵まれた人々は、特別なイベントだということには同意するだろう。パナソニック・トヨタ・ レーシングは、この第7戦モナコGPで、進化型“TF106B”を、ラルフ・シューマッハーとヤルノ・トゥルーリの ドライブでデビューさせる。チームは、厳しいレースとなったスペインGPの後、着実な進歩が示せることを 期待している。

ラルフ・シューマッハー : カー・ナンバー7



「ドライビングからの視点では、モナコを走るというのは素晴らしいことであり、あの狭い公道コースで、他の誰よりも速く走るということは大きな挑戦だ。コースのどこにおいても、壁が迫っており、攻め方もいつもとは少し変える必要がある。しかし、我々には、これまでの経験がある。最初の挑戦は、良いグリッドポジションを確保することであり、そして、最後までトラブル無くレースを走り抜くことである。これまで、モナコGPでは良い結果を得てきており、ポールポジションと表彰台を獲得している。昨年はポイント獲得を果たしているが、今年はそれ以上の結果を望んでいる。コースのコンディションが週末を通じて大きく変化するので、タイヤの選択には常に慎重を要する。しかし、運転しやすいF1カーであれば、ここは楽しいコースであり、それだけに、進化型“TF106B”を試すのを楽しみにしている」

ヤルノ・トゥルーリ : カー・ナンバー8



「モナコは好みのコースの一つであり、素晴らしい雰囲気を持つ偉大なイベントだ。サーキットも常に私と相性が良く、とりわけ、2004年にはポール・トゥ・ウィンで勝利を果たしている。特に追い越しが難しいことで知られるこのコースにおいて、予選は決勝レースへ向けて重要であり、土曜日は非常に忙しくなるだろう。 今年の予選ルールに則れば、予選セッション中は多くの渋滞が予想される。かなり混沌としたものになり、 F1カー同士がお互いに邪魔になって、グリッドポジションはちょっとした運に左右されることになるだろう。 この公道コースでは、コース上がクリアな状態であったとしても、完璧な周回をこなすのは難しい。まして、 非常に遅いライバルカーでさえも追い越すのは不可能に近い。とはいえ、私はこの伝統的なサーキットへ戻ってレースを戦うことを楽しみにしており、良い結果が得られることを望んでいる」

パスカル・バセロン : シャシー部門シニア・ゼネラル・マネージャー

「モナコにおいては、コースのすぐ近くで、F1カーの本当の速さを実感することが出来る。そのように特別な グランプリであるが、今年はまた、我々にとっては進化型“TF106B”がデビューするという意味で一層特別なものとなるだろう。この“TF106B”は、従来型の“TF106”から、機械的な面での進化を求めて長期に渡って開発されたものである。フロントサスペンションに関する新たなコンセプトの導入は、2005年シーズン終盤の“TF105B”から始められた。我々の方針は、絶え間ない改良であり、“TF106B”は、これからシーズン中、空力的な改良を続けていく上で、機械的な面での素晴らしい基礎となる。モナコでは常に、他のGPとは異なる空力設定が必要とされ、ツイスティな公道コースへ向け、最大のダウンフォースを生み出すべくセッティングされる。しかし、このサーキットにおいては、タイヤとドライバーが、他の何よりも重要である。ブリヂストンとの協力の下で良い進化を遂げており、2人のドライバーも、常にモナコでは良いパフォーマンスを見せているだけに、レースの週末が楽しみだ」