F1第7戦モナコGPの公式練習3回目と予選が行われた。好天に恵まれたモナコの公道特設コースで午前11時から1時間に渡って公式練習3回目が行われ、2時間のインターバルの後、午後2時に予選が開始された。気温24度、路面温度43度、湿度66%のコンディションの下、狭く、屈曲の多い難コースでのタイムアタックアタックが繰り広げられた。第1ピリオドでは、ラルフ・シューマッハーが4番手、ヤルノ・トゥルーリは、9番手タイムを刻み、第2ピリオドに進出。トップ10グリッドへの生き残りを賭けた第2ピリオドは、僅差の争いとなり、ヤルノ・トゥルーリが8番手タイムを記録したが、ラルフ・シューマッハーは惜しくも11番手となり、最終第3ピリオドへの進出はならなかった。最終第3ピリオドでは、ヤルノ・トゥルーリが8番手グリッドを確保。11番手グリッドのラルフ・シューマッハーと共に、明日の決勝レースへと臨む。
ヤルノ・トゥルーリ : カー・ナンバー8
シャシー:TF106/08B
公式練習3回目 : 19番手 1分16秒456(トップと2.633秒差) 24周
予選第1ピリオド : 9番手 1分14秒883(トップと0.996秒差) 4周
予選第2ピリオド : 8番手 1分14秒211(トップと0.679秒差) 6周
予選第3ピリオド : 8番手 1分15秒857(トップと1.959秒差) 14周
グリッド : 8番手(暫定)
「チームは良い仕事をしてくれたが、厳しい予選セッションだった。若干のアン
ダーステアを解消すべく、いくつかの調整を行ったところ、良い反応を得ることが出来た。新しい予選方式の下で、クリアラップを見出すことは大変な作業だが、予想よりも上手く事は進んだ。予選第2ピリオドでは、アタック中盤で何台かに行く手を阻まれなければ、さらに速く走れたはずだ。しかし、第3ピリオドに進出することは出来た。第3ピリオドでは、最後の最後に、2周のアタックの2周目で、コースの中盤でイエローフラッグを見て、アタックを終了せざるを得なかった。結果として、戦略と同様、このポジションに満足している。モナコは特殊なコースなので、進化型“TF106B”を判断するのは非常に難しい。しかし、我々には、さし当たってタフな日曜日が控えている。とにかく明日は良いレースができることを望んでいる」
ラルフ・シューマッハー : カー・ナンバー7
シャシー:TF106/07B
公式練習3回目 : 21番手 1分17秒860(トップと4.037秒差) 21周
予選第1ピリオド : 4番手 1分14秒412(トップと0.525秒差) 7周
予選第2ピリオド : 11番手 1分14秒398(トップと0.866秒差) 7周
グリッド : 11番手(暫定)
「午前中の公式練習3回目では、目立ったタイムを残すことはなかったが、決勝レースへ向けたセットアップ作業に集中していたからであり、予選ではペースを上げられることを確信していた。2006年からの新しい予選方式の下で、コース上の混雑を恐れていたが、それほどではなく、チームは比較的クリアな周回を見出してくれた。これまでのところ、決勝レースへ向けた戦略やタイヤの選択も含め納得行くものであり、明日は良いレースが戦えるはずだ。非常に長いレースであり、常に100%の集中力を保たなくてはならない。しかし、明日の決勝における挑戦とは、78周の間、車の性能を限界まで引き出すことである。」
パスカル・バセロン : シャシー部門シニア・ゼネラル・マネージャー
「午前中の公式練習は、決勝レースへ向けた準備に費やすと決定していたため、厳しいものになることは予想していた。その通り理由があったから、タイムシートでは下位に沈んだ。我々は午後の予選では巻き返せることを予測していた。そして、事実、クリアな周回を見つけ出すことは予想していたよりも難しくなかった。我々は、どんな状況に直面しても対応出来るように準備をしており、全ては予定通りに進行した。ヤルノ・トゥルーリのポジションには満足しているが、他のドライバーがアタックを続けている一方、ヤルノは、イエローフラッグで遮られてしまった。ラルフ・シューマッハーが最終第3ピリオドに進出できなかったのは残念だが、まだ彼は決勝レースを上手く戦うためのポジションにつけている。タイヤ選択にも満足しており、明日は良い結果が期待できるはずだ」
新居章年 : 技術コーディネーション担当ディレクター
「“TF106B”の初レースとして、予選8位、11位という結果はもちろん十分では
ない。しかし、初日からの課題であるグリップ不足に対して、ドライバーとチー
ムの頑張りでここまで来られたことには大いに満足している。この難コースでの決勝レースでは、セーフティカー導入も予想され、どんな事に対してもフレキシブルに対応出来る様に万全の準備をし、上位を目指したい」
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