ヨーロッパGP公式練習開始 チームの地元で順調な仕上がり
多くの周回数をこなし、R.シューマッハー5番手、J.トゥルーリ6番手と好タイム
2007年7月20日(金)(ドイツ・ニュルブルクリンク発)
F1第10戦ヨーロッパGPの公式練習初日が、ドイツのニュルブルクリンクで行われた。パナソニック・トヨタ・レーシングの本拠地、ケルンから僅か1時間の距離に位置するニュルブルクリンクでのグランプリはチームにとって「ホームレース」とも言える。また、ドライバーのラルフ・シューマッハーとヤルノ・トゥルーリは共に、ニュルブルクリンクで多くの経験を重ねて来ている。早朝コースを覆っていた霧が晴れ、午前10時の公式練習第1回目の開始時には、気温21度、路面温度26度、湿度85%のコンディション。両ドライバー共にレースの半分以上の距離となる周回をこなし、ラルフ・シューマッハーが7番手、ヤルノ・トゥルーリが11番手のタイムを刻んだ。公式練習第1回目が終わって間もなく、コースは雷雨に見舞われたが、公式練習第2回目が開始される午後2時までには雨は止み、路面には所々濡れた部分が残った状態でセッションがスタートした。チームは路面コンディションが回復するのを待つ約30分間は、溝付きのウェット用タイヤで走行した。セッションが進むに連れ路面コンディションは向上し、最終的に、ラルフ・シューマッハーが5番手、ヤルノ・トゥルーリが6番手という好タイムをマークし、公式練習初日を終えた。チームは今日、多くの周回から得られたデータを分析し、明日の予選でも同様の好結果を得るべく努力を続ける。
ラルフ・シューマッハー : カー・ナンバー11
シャシー:TF107/05
公式練習1回目: 7番手 1分33秒825(トップと1.310秒差) 32周
公式練習2回目: 5番手 1分33秒668(トップと0.329秒差) 18周
「午前・午後の両セッション共に上手く行った。今年も地元のファンの前で走れることを喜ぶと共に、今日、成し得た作業と、特にラップタイムには満足している。最近の数戦で、我々はセットアップに関していくつかの変更を行って来ており、効を奏している。第8戦フランスGP、第9戦イギリスGP共に、結果は伴わなかったものの、私の走行ペースは競争力が高く、ここニュルブルクリンクでも同様に思える。コースにおけるタイヤを理解すると共に、セットアップに取り組み、全てが上手く行った。チームは予想以上に多くの情報を得ることが出来た。雨が予測していたよりも早く止んだためであり、それによって我々は通常よりも多くの周回をこなすことが出来た。我々は非常にハードな努力を続けており、明日の目標は、再び予選の最終第3セッションへと進出することだ。そうすれば、決勝レースでポイント獲得圏で戦えるチャンスが得られる。予選前にも作業を続けるが、私は期待出来ると感じている」
ヤルノ・トゥルーリ : カー・ナンバー12
シャシー:TF107/04
公式練習1回目: 11番手 1分34秒152(トップと1.637秒差) 34周
公式練習2回目: 6番手 1分33秒746(トップと0.407秒差) 22周
「私にとって納得の行くセッションであった。我々のラップタイムは今日、確かに競争力が高かった。残念だったのは、公式練習第2回目最後のアタックラップで渋滞に阻まれたことで、少しタイムをロスしてしまった。それがなければ、更に上位の結果となっていただろう。とはいえ、重要なのは我々が正しい方向に進み、進化を続けているということだ。我々は今年全てのレースでポイント獲得を望んでいるが、この週末はチームのホームレースでもあり、特に良い結果を目指している。常に、私は全力で戦っているが、全てのレースは異なる筋書きとなり、明日の予選でも、何が起こるかは分からない。競争は非常に厳しいが、明日の予選では再びトップ10入りすることが目標だ。明日、予選の前に、ほんの少し改良が加えられれば、我々は良い週末を過ごすことが出来るだろう」
ディーター・ガス :
レース&テスト チーフエンジニア
「我々にとって非常に有意義な金曜日となった。我々は午後のセッションで雨が降ると予測したため、午前中のプログラムを少し変更した。確かに降雨に見舞われたが、予想よりも若干早く雨が止んだため、ドライコンディションでの追加作業を行う機会が得られた。このことは、明日の予選、日曜日の決勝へ向けた準備において力になってくれるはずだ。雨が止んだ後、コースのコンディションが完全に回復するまでには少し時間を要したが、セッションの終盤には良い状態になっていた。午前、午後共にトラブルは全く無く、この2セッションでタイヤやセットアップに関して多くの作業をこなすことが出来た。ミディアムとソフトの両タイヤについても多くのデータを収集し、戦略を立てる上でも役立っている。全体的に見て、我々は非常に良い状態にあり、この状況が残りの週末も続くことを望んでいる」
新居章年 :
技術コーディネーション担当ディレクター
「不安定な天候の中、チームがフレキシブルに対応出来たことで、収穫の多い日となった。午後は降水確率が高かったので、午前中の公式練習第1回目に、ソフト、ハードのタイヤ比較を行った。午後の公式練習第2回目は、雨こそ上がったものの路面は完全にドライになるのに30分程度かかったため、午前中の作業は大きな意味を持った。路面が乾いてからは、セットアップを行ない、最後にラルフ・シューマッハー、ヤルノ・トゥルーリ共にソフトタイヤでアタックし、良いポジションにつけることが出来た。TF107のバランスも良くなって来ている。この勢いで明日の予選も、2台揃って上位のグリッドを確保したい」
1 |
K・ライコネン |
フェラーリ |
2 |
L・ハミルトン |
マクラーレン |
3 |
F・アロンソ |
マクラーレン |
4 |
R・クビサ |
BMW |
5 |
F・マッサ |
フェラーリ |
6 |
N・ロズベルグ |
ウィリアムズ |
7 |
N・ハイドフェルド |
BMW |
8 |
M・ウェバー |
レッドブル |
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