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Rd.10 Grand Prix of Europe
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ヨーロッパGP予選 2台共にトップ10グリッドを確保
J.トゥルーリ8番手、R.シューマッハー9番手から「ホームGP」でのポイント獲得へ

2007年7月21日(土)(ドイツ・ニュルブルクリンク発)

F1第10戦ヨーロッパGPの公式練習第3回目と予選がニュルブルクリンクで行われた。午前11時から行われた公式練習第3回目は、空は晴れ渡り、気温19度、路面温度29度、湿度50%のコンディションの下、各チームが予選へ向けてセットアップ。パナソニック・トヨタ・レーシングのラルフ・シューマッハーとヤルノ・トゥルーリは、共に20周以上をこなし、午後行われる予選と明日の決勝へと最後の準備を整えた。2時間のインターバルを経て、予選が開始された午後2時には、空には雲がかかったものの、気温22度、路面温度35度のドライコンディションでタイムアタックがスタート。ヤルノ・トゥルーリが10番手、ラルフ・シューマッハーが11番手で予選第1セッションをクリア。続く予選第2セッションでは、パナソニック・トヨタ・レーシングの2台が先陣を切ってタイムアタック開始。2台共に好タイムをマーク。しかし、終盤、最後のアタックに入ったヤルノ・トゥルーリは、痛恨のスピン。一方、ラルフ・シューマッハーも他車に阻まれ、共に更なるタイムアップは叶わなかったが、序盤にマークした好タイムが功を奏し、最終第3セッションへの進出を決めた。最終第3セッションは、L.ハミルトン(マクラーレン)のクラッシュにより、30分以上の赤旗中断という波乱のセッションとなった。5分余りを残して再開されたセッションでは、最後のタイムアタックが展開され、ヤルノ・トゥルーリは8番手、ラルフ・シューマッハーは9番手となった。チームの本拠地に近い「ホームGP」で、明日の決勝レースでは2台揃ってのポイント獲得を目指す。

ヤルノ・トゥルーリ : カー・ナンバー12
シャシー:TF107/04



公式練習3回目 : 13番手 1分32秒936(トップと1.540秒差) 20周
予選第1セッション : 10番手 1分32秒381(トップと1.307秒差) 7周
予選第2セッション : 10番手 1分31秒859(トップと0.947秒差) 5周
予選第3セッション : 8番手 1分32秒501(トップと1.051秒差) 10周
グリッド : 8番手(暫定)

「困難な予選セッションだったが、我々は2人共まずまずの良い仕事をこなし、決勝レースへ向け良い状態にあると思う。ハードに努力を続けていく必要はあるが、2台共にトップ10入り出来たのは悪くない結果だ。予選第1セッションは順調に行き、ノートラブルで第2セッションへと進むことが出来た。そして、衆目の中で、第2セッション最後のアタックラップでスピンを喫してしまった。しかし、幸運なことに、このスピンでタイム更新が成らなかったにもかかわらず、トップ10で最終第3セッションへと進出することが出来た。第3セッションでの長い赤旗中断は、私にとってあまり大きな影響はなかった。幸いにしてL.ハミルトンが事故車からから出て来たのを見届けた後は、セッション中断のことは追いやって、本来の使命に立ち戻ることが出来た。確かに、我々が上位グループと戦うためには、更に多くの作業をこなして行かねばならないが、明日の決勝レースにおける我々のグリッドポジションは、再びポイント獲得を果たせる良いチャンスであり、いつも通り全力で攻めて、出来る限り最高の結果を得る。明日はドライコンディションのはずであるが、我々は何が起こるかわからないニュルブルクリンクにいるということも認識している」

ラルフ・シューマッハー : カー・ナンバー11
シャシー:TF107/05



公式練習3回目 : 10番手 1分32秒788(トップと1.392秒差) 21周
予選第1セッション : 11番手 1分32秒446(トップと1.372秒差) 6周
予選第2セッション : 9番手 1分31秒843(トップと0.931秒差) 6周
予選第3セッション : 9番手 1分32秒570(トップと1.120秒差) 10周
グリッド : 9番手(暫定)

「今日のセッションは、とても上手く行った。そして、トップ10グリッドを獲得出来たのも納得が行く。もう少し上のポジションを望んでいたが、8番手と9番手というグリッドも悪い結果ではない。我々は、2台共にトップ10入りするのは困難だということが分かっていた。しかし、“TF107”は非常に好感触で、今日のパフォーマンスにはとても満足している。セッションを通じてバランスには問題なく、ノートラブルだったのも良かった。明日の決勝レースのスタートでは、私は路面の綺麗な側のグリッドとなったことを喜んでいる。我々の前方には、パスするチャンスがあると考えているライバル勢がいるので、望むらくは好スタートが切れることを願っている。どうなるかは実際に走り出すまで分からないが、私は望みを持っている。この週末、これまでのところは順調に進んでおり、できれば明日はポイントを獲得したいと思っている」

パスカル・バセロン :
シャシー部門シニア・ゼネラル・マネージャー

「この週末は、前戦イギリスGP同様に、開発が非常に順調に行っており、トップ6へ向けた戦いが出来ると予測していただけに、少し期待外れな予選セッションとなってしまった。実際のところ、ラルフ・シューマッハーとヤルノ・トゥルーリの両ドライバー共に、トップ6争いが出来ていたと思うが、最終的には、100分の数秒差でいくつかのポジションを逃すことになってしまった。非常に残念だ。それを除けば、今日のセッションへ向けた準備は、両ドライバー共に非常にスムーズに進み、結果として、明日の決勝レースへ向けても十分な準備が出来た。予選最終第3セッション終盤の赤旗中断のために、我々は最後の5分間のセッションで、2台共に、渋滞に阻まれることなく確実にアタックラップをこなせるように図った。渋滞でのリスクを最小限にする戦略を取り、全ては順調に進んだ。ただし、最終的な予選結果についてはもっと上位に行けたのではと期待していた」

新居章年 : 技術コーディネーション担当ディレクター

「ヤルノ・トゥルーリ、ラルフ・シューマッハーと2台揃ってトップ10に入り、本当なら嬉しいところだが、更に2グリッドくらい前に行けた可能性があっただけに、悔しさの方が大きい。予選第3セッションの赤旗中断後、渋滞を避けることを優先し、他より1周周回数が少ない状態でのアタックになった。結果論だが、すぐ前の車とのラップタイム差が計算上、1ラップ分で軽くなる燃料の重量によるタイム増加分以下だったため、悔やまれて仕方がない。イギリスGPではスタートで出遅れたが、今回は予選の分を取り返すぐらいの勢いでスタートダッシュを決め、確実にポイントを獲得したい」

Result
1 K・ライコネン フェラーリ
2 F・アロンソ マクラーレン
3 F・マッサ フェラーリ
4 N・ハイドフェルド BMW
5 R・クビサ BMW
6 M・ウェバー レッドブル
7 H・コバライネン ルノー
8 J・トゥルーリ トヨタ
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