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Rd.10 Grand Prix of Europe
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F1第10戦ヨーロッパGP チームの「ホームレース」へと臨む
地元ドイツ出身のR.シューマッハーと、ドイツF3出身のJ.トゥルーリが雪辱に燃える

2007年7月16日(月)

パナソニック・トヨタ・レーシングは今週末、チームの本拠地であるドイツ・ケルンから、僅か1時間ほどに位置するドイツ・ニュルブルクリンクで、F1第10戦ヨーロッパGPに臨む。チームは、非常に残念な結果となった第9戦イギリスGPの後、地元のファンの期待に応えるためにも、ポイント獲得の決意と共にニュルブルクリンクへと向う。前戦イギリスGPでは、ラルフ・シューマッハーは、予選で今季最高位となる6番手に付け、“TF107”のポテンシャルを示したが、チームメイトのヤルノ・トゥルーリと共に、レースではリタイアを余儀なくされた。高速コーナーが特徴の第8戦フランスGPと第9戦イギリスGPの後で行われる第10戦ヨーロッパGPは、再び中間的なダウンフォースを特徴とする。今シーズンの殆どのレースと同様に、イギリスGPの後、ニュルブルクリンクでのレースに向けてチームは空力における小さな改善を行った。去る7月13日に33歳の誕生日を迎えたヤルノ・トゥルーリは、チームのファクトリーを訪れ、チームがこの今週末に望んでいるポイント獲得に向けて、技術的なアドバイスを行った。

ラルフ・シューマッハー : カーナンバー11

「ニュルブルクリンクは、チームにとっての地元サーキットというだけでなく、私が生まれ育った場所からとても近いサーキットでもある。そのため、地元のファンからの多くの応援を受けられると共に、私にとっては、初めてフォーミュラ・ジュニアで勝利を挙げたサーキットであり、また、2003年にはニュルブルクリンクで行われたヨーロッパGPで勝利を飾ったなど、特別な想いのあるサーキットでもある。この週末は、良い結果を望むと共に、残念な結果に終わった前戦イギリスGPの後、進化を遂げていることも確信している。好材料としては、イギリスGPでは予選で6番手という好ポジションに付けることが出来たし、レース中のラップタイムも良かった。このことは、我々の“TF107”が確実な進化を遂げており、より上位のグリッドに付けられるということを示している。チームはこの進化のために懸命な努力を続けており、私のホームGPの一つである、今週末のヨーロッパGPにおいて、ポイント圏内でのフィニッシュを果たせれば素晴らしいことだろう」

ヤルノ・トゥルーリ : カーナンバー12  

「正直に言って、シルバーストーンでの週末は忘れてしまいたい結果だった。“TF107”は速く、ラルフ・シューマッハーが予選で見せたパフォーマンスからも、ポイント獲得のチャンスは十分にあった。しかし、私の“TF107”は全くグリップが得られず、残念ながらレースの大部分で大変滑りやすかった。F1は多くの小さなことを積み重ねて行く必要があり、シルバーストーンでのデータを分析して、今週末、金曜日の公式練習開始時には、セットアップを改善しなくてはならない。とはいえ、“TF107”はポテンシャルを秘めていると思っているし、チームの誰もが全力を尽くしているので、私は、この週末へ向け期待をしている。F1で10年に渡ってニュルブルクリンクを走ってきたが、それだけではなく、以前はドイツF3を戦っていたこともあり、サーキットは熟知している。ニュルブルクリンクではコーナーが非常に早いタイミングで連続するため、リズムを掴むことが重要だ。我々のチーム本拠地があるケルンから最も近いサーキットでの、ホームGPであり、チーム全員のためにも良い結果を得るべく全力で挑む」

パスカル・バセロン : 
シャシー部門シニア・ゼネラル・マネージャー

「前戦イギリスGPでは、我々のパフォーマンスレベルは決して悪いものではなく、今シーズン最高と言っても良かった。確かに、我々のパフォーマンスレベルから考えれば、決勝レースの結果は、残念なものとなってしまった。同じレベルのパフォーマンスをニュルブルクリンクでも見せられることを期待している。イギリスGPの行われたシルバーストーンは、タイヤの重要性と平均的なコーナーリングスピードにおいて特殊なサーキットであり、ニュルブルクリンクとは全く異なる特徴を持つ。ニュルブルクリンクは中程度のダウンフォースを必要とし、ブレーキング時の安定性やタイヤの使い方等、全ての面で平均的なサーキットだ。とはいえ、確かに平均的なコースではあるが、面白くないと言う意味ではない。例えばシルバーストーンのように特殊なキャラクターを持っているというわけではないが、チャレンジングなコースだ。ニュルブルクリンクでは、ホームGPということで、グランドスタンドに来てくれる多くのチーム関係者やファンからの声援とプレッシャーを実感出来、勇気付けられる。今週末の我々の目標は、2人のドライバーが再びトップ6内で戦い、ポイントを獲得することだ」