F1第14戦ベルギーGP 2台完走もポイントには届かず
R.シューマッハー10位、J.トゥルーリ11位
2007年9月16日(日)(ベルギー・スパ・フランコルシャン発)
F1第14戦ベルギーGPの決勝レースがベルギーのスパ・フランコルシャン・サーキットで行われた。“スパ”では珍しく全く雨に見舞われることなく決勝日を迎え、午後2時、気温21度、路面温度33度、湿度54%のコンディションで44周のレースが開始された。パナソニック・トヨタ・レーシングの2台は他車のグリッド降格により、ヤルノ・トゥルーリが8番手、ラルフ・シューマッハーが10番手グリッドからスタート。スタート直後のバトルで2台は順位を入れ替え、ヤルノ・トゥルーリはタイトな“ラ・ソース”ヘアピンでポジションを失い11位、ラルフ・シューマッハーは、9位から序盤戦へと挑んだ。その後、ヤルノ・トゥルーリは14周目のピットストップでブリヂストン・ポテンザのソフトタイヤに交換するまで、中団の渋滞に阻まれつつ戦った。また、ラルフ・シューマッハーは20周目にソフトタイヤに交換するまでは、ポイントを狙えるポジションで走行していた。ラルフ・シューマッハーと異なる戦略を取ったヤルノ・トゥルーリは、一旦落ち込んだ順位を取り戻し、32周目に最後のピットストップを行った後は11位まで復帰し、そのままフィニッシュした。またラルフ・シューマッハーは1回ピットストップ戦略を活かし、終盤にも良いペースでの走行を続けたが、最終的に10位でフィニッシュ。惜しくもポイント獲得は成らなかった。F1世界選手権はヨーロッパラウンドを終え、終盤の遠征3連戦へと臨むが、チームは、ホームGPとなる富士スピードウェイでの次戦第15戦日本GPを前に、今週火曜日からスペインのヘレス・サーキットで行われるF1合同テストに参加し、万全の態勢を整える。
ラルフ・シューマッハー: カー・ナンバー11
シャシー:TF107/05
決勝 : 10位 (トップと1分28秒574差)
タイヤ選択 : ミディアム/ソフト
グリッド : 10番手
「レース自体は問題なかった。私はベストを尽くし、“TF107”から最大の能力を引き出せたと思う。しかし、残念ながらポイント獲得には及ばなかった。我々は“TF107”の限界まで攻め、公式練習で高いパフォーマンスを見せて、更なる好結果を望んでいただけに、その意味では不満の残る結果となってしまった。金曜日には有望と思っていたが、結局ライバルチームとの争いに敗れてしまった。これから、その理由はどこにあるのか見極める必要がある。次のレースは我々のホームコースである富士スピードウェイで行われる。それだけに、チーム全体が日本GPに期待している。当然の事ながら、重要なレースとなる。ここ“スパ”でポイント獲得が果たせなかったのは残念だが、日本GPで果たすべく全力で努力して行く」
ヤルノ・トゥルーリ : カーナンバー12
シャシー:TF107/04
決勝 : 11位 (トップと1分43秒653差)
タイヤ選択 : ミディアム/ソフト/ソフト
グリッド : 8番手
「私にとっては、厳しい午後となってしまった。スタート直後の第1コーナーで、ブレーキを遅らせたライバルカーの後方でブレーキを踏んでアウトへ避けざるを得ず、いくつかポジションを落としてしまった。あの状況で私が成す術は無かった。多くの燃料を積み、私よりも遅いライバルカーの後塵を拝することになってしまったが、十分なストレートでの最高速がなく、追い越しは不可能だった。決勝レースでは、もっと良い結果を期待していた。私が渋滞に阻まれていない状態でのパフォーマンスを見れば、我々が十分な競争力を持っていたことは分かるだろう。そして、私はバランスにも満足していた。今は、富士スピードウェイで行われる次戦日本GPへと集中し、我々のホームレースで良い結果を得られることを望んでいる。我々は今週行われるテストで、改良を進めるべくハードな作業をこなし、いつもの通り最善を尽くして挑む」
新居章年 : 技術コーディネーション担当ディレクター
「ポイントに手が届きそうで届かない、本当にもどかしいレースだった。スタート直後の第1コーナーでのポジション争いで、ラルフ・シューマッハーはポジションをキープ出来たが、ヤルノ・トゥルーリは3つポジションを落として苦しいレース展開を強いられた。ラルフ・シューマッハーは戦略を変更しながらポイント圏を争い、最後まで力強く走ってくれたが、あと一歩届かなかった。これで今年もヨーロッパ外の3レースを残すのみになった。ホームグランプリとなる、2週間後の“富士”での日本GPには、車を一段とアップデートして臨むので、是非良いレースをお見せしたい」
山科忠 : TMG会長 兼 チーム代表
「決勝レースではもっと良い結果を望んでいただけに、期待はずれの結果となってしまった。レースウィークの序盤は、我々のパフォーマンスは非常に強力であり、手応えを持っていた。ラルフ・シューマッハーは、彼の前を走っていたライバルカーが全車完走を果たしたことを考えれば、ベストを尽くし最善の仕事をしてくれた。ラルフ・シューマッハーは1回ピットストップの作戦を採っており、同様の作戦を採っていたH.コバライネン(ルノー)と争うことになった。ヤルノ・トゥルーリについては、スタート直後の第1コーナーでポジションを失い、さらに、渋滞で時間をロスしたことで、その後良いレースペースを見せてはくれたが、彼のレースは事実上終わってしまった。もちろん我々はこれから日本GPへ向けた準備を行わなくてはならない。我々は富士スピードウェイでのレースに集中する。目標は最良の結果を得ることだ」
1 |
K・ライコネン |
フェラーリ |
2 |
F・マッサ |
フェラーリ |
3 |
F・アロンソ |
マクラーレン |
4 |
L・ハミルトン |
マクラーレン |
5 |
N・ハイドフェルド |
BMW |
6 |
N・ロズベルグ |
ウィリアムズ |
7 |
M・ウェバー |
レッドブル |
8 |
H・コバライネン |
ルノー |
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