シリーズ後半戦の幕開けとともに
チャンピオンシップ争いが激化する

　前回の十勝スピードウェイラウンドでは、平中選手が第5戦はポールトゥウィン、第6戦も逆転で優勝と2連勝を飾った。平中選手が履いているグッドイヤータイヤは、第4戦の岡山国際サーキットラウンドから新スペックを導入。ニュータイヤの性能を引き出すことができたというように、ダブルヘッダーで2連勝を奪取したのだった。この連勝によって平中選手は、ポイントランキングは4位まで浮上。シリーズの序盤戦からトップ3を争っている♯1佐々木雅弘選手、♯97近藤翼選手、♯31青木孝行選手を追う存在となった。平中選手が好成績を収めたグッドイヤータイヤと同様のパフォーマンスを誇るダンロップタイヤも改良が加えられているので、昨シーズンから好調を維持してきたブリヂストン勢を捉えることができるか、また昨年の富士スピードウェイラウンドで優勝もマークしたヨコハマタイヤ勢の反撃にも注目したい。
　第6戦までの獲得ポイントは、ランキングトップの佐々木選手が81ポイントと2位の近藤選手に19ポイントの差をつけている。佐々木選手の優勢は変わらないが、残り4戦で好ポイントを積み重ねれば逆転の可能性もある。ただ、プロフェッショナルシリーズは、10戦中7戦の有効ポイント制となっているので、追い上げるドライバー達は表彰台を獲得することが必須となる。チャンピオンシップを掛けた後半戦となる富士スピードウェイラウンドは、今後の展開を見据えた見逃せない戦いとなる。

　一方のクラブマンシリーズは、過去最大となる96台がエントリーし、予選から白熱したタイムアタックが展開される。これまでの最多参加台数は、今年の第3戦として実施された富士スピードウェイラウンドで90台だった。今戦には、そこから6台が増えて96台のエントリーを数えることになった。コース幅の広い富士スピードウェイといえども、50台近いマシンが一斉にコースインする予選では、いかにしてクリアラップを取るかがキーポイントとなるはず。
　また、シリーズチャンピオン争いは、2勝と3回表彰台を獲得している♯38神谷裕幸選手が一歩リードしている。だが、クラブマンシリーズは10戦中5戦の有効ポイント制。仮に残りの4戦で4連勝を飾れば誰もがシリーズチャンピオンを獲得できる可能性もある。そのためにも、シーズン後半のスタートとなる富士スピードウェイラウンドでは、どのドライバーも必勝で挑んでくる。