LEXUS CUSTOMER RACING マンスリーレポート No.7LEXUS RC F GT3が真夏の激戦で健闘

2025.09.02(火)- 17:46配信

 今月のLEXUS CUSTOMER RACING マンスリーレポートは、8月の暑さの中で激戦を繰り広げた、米国WeatherTech SportsCar Championshipと国内SUPER GT、SROジャパンカップの模様をお送りします。

LEXUS RC F GT3が真夏の激戦で健闘

WeatherTech SportsCar Championship第8戦 ロードアメリカ
IMSA SportsCar Weekend

 8月1日(金)から3日(日)にかけて、米国ウィスコンシン州エルクハートレイクのロードアメリカで、2025年WeatherTech SportsCar Championshipシリーズの第8戦が2時間40分のスプリント戦として行われました。
 今季の同シリーズには、バッサー・サリバンからGTDプロクラスに1台、GTDクラスに1台と計2台のLEXUS RC F GT3が参戦しています。
 予選では、GTDプロクラスの14号車が9番手、GTDクラスの12号車が5番手グリッドを獲得しました。
 決勝では、GTDプロクラスの14号車はアーロン・テリッツが前半を担当。スタート直後のフルコースコーションでピットインしないアグレッシブな戦略で9番手スタートから順位を上げ、一時は首位を走行。しかし、後半のピット戦略に対し悪いタイミングで出されたフルコースイエローで順位を落とし、9位でフィニッシュしました。
 GTDクラスの12号車は、5番手スタートからレースの大半で上位争いを繰り広げていましたが、最後のピットストップをしようとした直前にフルコースイエローとなりピットがクローズされる不運に見舞われ最後尾へ後退。また、他車との接触でドライブスルーペナルティも科され、11位でレースを終えました。

リザルト

クラス順位グリッドNo.ドライバーチーム周回トップとの差
GTDプロ9位9番手14ベン・バーニコート
アーロン・テリッツ
バッサー・サリバン621'27.934
GTD11位5番手12ジャック・ホークスワース
パーカー・トンプソン
バッサー・サリバン6240.801
バッサー・サリバン
バッサー・サリバン

WeatherTech SportsCar Championship第9戦 ヴァージニア
Michelin GT Challenge At VIR

 8月22日(金)から24日(日)にかけて、米国ヴァージニア州オールトンのヴァージニア・インターナショナル・レースウェイで2025年WeatherTech SportsCar Championshipシリーズの第9戦が2時間40分のスプリント戦として行われました。
 今大会は通常同時に走行するプロトタイプカーが出場せず、GTDプロクラスとGTDクラスのみの「GTオンリー」イベント。このイベントに、バッサー・サリバンからGTDプロクラスとGTDクラスに、シリーズ参戦のLEXUS RC F GT3がそれぞれ1台ずつ出場しました。
 予選では、GTDプロクラスの14号車が10番手、GTDクラスの12号車はポールポジションを獲得しました。
 決勝では、クラス最後尾の10番手からスタートした14号車は、懸命な走りと、他とは異なるピット戦略でポジションアップを狙いましたが、残念ながらフルコースイエローのタイミングに恵まれず、8位でチェッカー。
 ポールポジションからスタートした12号車は、レース序盤にジャック・ホークスワースがペナルティを受け、最後尾に後退。しかし、12号車は諦めずに追い上げを続け、9位でチェッカーを受けました。

リザルト

クラス順位グリッドNo.ドライバーチーム周回トップとの差
GTDプロ8位10番手14ベン・バーニコート
アーロン・テリッツ
バッサー・サリバン8119.560
GTD9位1番手12ジャック・ホークスワース
パーカー・トンプソン
バッサー・サリバン8112.016
バッサー・サリバン
バッサー・サリバン

AUTOBACS SUPER GTシリーズ第4戦 富士
FUJI GT SPRINT RACE

 AUTOBACS SUPER GT第4戦「FUJI GT SPRINT RACE」が8月2日(土)、3日(日)の両日、静岡県の富士スピードウェイで開催されました。
 今大会はSUPER GTのシリーズ公式戦としては初めてとなるスプリントレースとして開催。1大会2レース制で、土曜と日曜にそれぞれの予選及びレースを行い、1人のドライバーが走行。タイヤ交換義務無し、給油義務無しでサクセスウェイトも無しという、新たなフォーマットでレースが実施されました。
 2日(土)、午前11時40分からレース1の予選が行われました。今大会の予選は通常のノックアウト方式ではなく、GT300クラスは20分間の計時方式でグリッドを決定。ANEST IWATA RC F GT3 26号車はイゴール・オオムラ・フラガがアタックし、16番手グリッド。K-tunes RC F GT3 96号車は新田守男のアタックで22番手となりました。
 予選に続き、午後3時15分より気温34度、路面温度57度という酷暑の中で、GT500クラスとGT300クラスの混走で争われる決勝レースがスタートしました。
 レースは1周目からGT500クラス車両の接触によるクラッシュが発生し、セーフティカーが導入されました 。ここで、96号車は前車と接触し、電装系にトラブルが発生。ピットでの長い修復を余儀なくされてしまいました。
 26号車のフラガは、16番手スタートから粘り強い走りを見せ、14位でフィニッシュしました。
 3日(日)、午前11時よりレース2の予選が行われ、96号車の高木真一が19番手、26号車の安田裕信は21番手グリッドを獲得しました。
 レース2は、GT300とGT500が別々のレースとして、それぞれ50分で戦われました。空にはやや雲がかかり、気温32度、路面温度は42度と前日よりは随分低いコンディションで午後2時15分にスタート。
 19番手スタートの96号車高木は好スタートで一気に16位へとジャンプアップ。21番手からスタートした安田の26号車も、スタート直後の混乱をかわして96号車の後方、17位へとポジションを上げました。
 その後も96号車は好ペースでの走行を続け、一時は14位へ。GT300クラスは15位までポイントが与えられるため、ポイント獲得をかけたバトルを繰り広げました。
 96号車は16位でチェッカーを受けましたが、上位車両がペナルティで降格となったことで、最終結果は15位となり、第2戦以来となるポイント獲得を果たしました。
 26号車は18位でフィニッシュしました。

レース1リザルト(GT300クラス)

順位グリッドNo.ドライバー車両名周回トップとの差
14位16番手26イゴール・オオムラ・フラガANEST IWATA RC F GT3321 Lap
リタイア22番手96新田守男K-tunes RC F GT3429 Laps

レース2リザルト(GT300クラス)

順位グリッドNo.ドライバー車両名周回トップとの差
15位19番手96高木真一K-tunes RC F GT33157.713
18位21番手26安田裕信ANEST IWATA RC F GT33150.149
ANEST IWATA RC F GT3 26号車
K-tunes RC F GT3 96号車

AUTOBACS SUPER GTシリーズ第5戦 鈴鹿
SUZUKA GT 300km RACE

 AUTOBACS SUPER GT第5戦「SUZUKA GT 300km RACE」が8月23日(土)、24日(日)の両日、三重県の鈴鹿サーキットで開催されました。
 23日(土)午後3時15分より、気温34度、路面温度47度と暑いコンディションの中、ノックアウト方式の予選が行われました。
 GT300クラスは、Q1は2グループに分けて実施しそれぞれ上位9台がQ2に進みます。Q1のA組ではイゴール・オオムラ・フラガのANEST IWATA RC F GT3 26号車が5番手タイムをマーク。B組では高木真一のK-tunes RC F GT3 96号車が1000分の2秒という僅差で9番手に入り、LEXUS RC F GT3は2台共にQ2進出を決めました。
 Q2では安田裕信の26号車が15番手、新田守男の96号車が16番手グリッドを獲得しました。
 24日(日)午後3時半より、52周で争われる決勝レースが行われました。この日も好天に恵まれ、気温は35度、路面温度52度と暑いコンディションの中でスタートしました。
 15番手グリッドの26号車は安田、16番手グリッドの96号車は新田がスタートを担当し、どちらも序盤はポジションをキープ。26号車は早めの16周でピットイン。96号車は逆にピットをやや遅らせ、24周を終えたところでピットへと向かいました。
 96号車は高木へと交代し、19位でコースへ復帰。26号車は20位以下へと順位を落とし、追い上げを目指しましたが、32周目にラジエータのトラブルによるオーバーヒートに見舞われ、痛恨のリタイアとなりました。
 96号車は酷暑の中で粘り強く周回を重ねて順位を上げていき、14位でフィニッシュ。2戦連続となるポイント獲得を果たしました。

リザルト(GT300クラス)

順位グリッドNo.ドライバー車両名周回トップとの差
14位16番手96新田守男/高木真一K-tunes RC F GT3481 Lap
リタイア15番手50イゴール・オオムラ・フラガ/安田裕信ANEST IWATA RC F GT33118 Laps
K-tunes RC F GT3 96号車
ANEST IWATA RC F GT3 50号車

SRO Japan Cup 第3大会 岡山

 SROジャパンカップの第3大会(第5戦、第6戦)が8月29日(金)から31日(日)にかけて、岡山県の岡山国際サーキットで開催されました。
 SROジャパンカップは、GT3やGT4車両で争われているGTワールドチャレンジ・アジアシリーズの、日本国内でのレースのみで独立したシリーズで、全4大会8レースで争われています。
 今季、同シリーズのGT3プロアマクラスにLEXUS RC F GT3が、末長一範/福住仁嶺組 K-tunes RC F GT3 96号車として参戦しています。
 30日の午前中に行われた予選では、レース1(第5戦)が12番手(クラス10番手)、レース2(第6戦)は5番手グリッドを獲得しました。
 30日午後4時から1時間で争われたレース1は、フォーメーションラップで1台スタートできなかったため、セーフティカー先導でのスタートに変更され、2周目から本格戦開始。スタートは末永が担当し、11位へと順位を上げました。
 20分を経過したところで、クラッシュ車両が発生し、フルコースイエロー(FCY)が導入されました。このFCY中に、ドライバー交代を含むピット作業が可能になったため、前車ピットへ向かい、福住へとドライバーチェンジを行いました。
 FCYからセーフティカーへと移行し、各車のマージンが無くなって残り20分で再スタート。
 10位でコースに復帰した96号車は、この再スタートでひとつポジションを上げると、周回毎に前車をパスする見事な走りで6位まで順位を上げてチェッカー。レース後、上位車両がペナルティを受けたことで、5位という最終結果となりました。
 31日(日)のレース2は、午後1時20分より開始。
 他車の降格により2列目4番手グリッドからスタートを切った福住の96号車は、好ダッシュで3位へ浮上。そのポジションを守って前半戦を走り抜き、30分を過ぎたところでピットイン。末永へと交代。全車がピットを終えた時点で、96号車は4位となり、ピット戦略で前に出た車両をパスするべく、激しいバトルを繰り広げました。
 しかし、96号車はピットイン時に、規定停止時間に1秒足りなかったとして、ピットで1秒停止のペナルティ。これで10位へと大きく順位を落としてしまいました。
 終盤、追い上げを狙った96号車でしたが、9位争いのバトルの中で前車と接触しコースオフ。なんとかピットへ戻り、修復して一旦はコースに復帰しましたが、再度ピットインを余儀なくされ、4周遅れの17位でレースを終えました。

レース1リザルト(総合順位)

順位グリッドNo.ドライバーチーム周回トップとの差
5位12番手96末長一範/福住仁嶺K-tunes Racing3417.761

レース2リザルト(総合順位)

順位グリッドNo.ドライバーチーム周回トップとの差
17位5番手96末長一範/福住仁嶺K-tunes Racing344 Laps
K-tunes Racing 96号車
K-tunes Racing 96号車

次号のマンスリーレポートは9月30日頃の発行を予定しています。