TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR-WRT)は、2026年のドライバーラインナップとして若手ドライバーのさらなる登用を行い、オリバー・ソルベルグがRally1にステップアップし、エルフィン・エバンス、セバスチャン・オジエ、勝田貴元、サミ・パヤリと共にシーズンを戦います。
2025年シーズン、チームは現在13戦中12勝という記録的な好成績をあげ、すでに5年連続のマニュファクチャラーズ選手権優勝を決めています。一方、ドライバーズおよびコ・ドライバーズタイトルについては次の最終戦までTGR-WRTの3台のクルーが争う接戦になっており、チームは来シーズンも全方面で高い目標を掲げ、5組のクルーと共に挑戦を続けます。
24歳のソルベルグとコ・ドライバーのエリオット・エドモンドソンは、今年GRヤリス Rally2でWRC2タイトルを獲得し、7月のラリー・エストニアではTGR-WRTでのRally1デビュー戦にして総合優勝を果たしたことで、来シーズンはRally1車両にステップアップすることが決まりました。
また、ソルベルグの昇格に先立ち、GRヤリスRally2で2024年にWRC2チャンピオンを獲得したパヤリは、コ・ドライバーのマルコ・サルミネンとともに今年1年を通してトップカテゴリーで経験を積み、ラリージャパンでは初の表彰台に立つなど、2026年に向けて期待できる結果を残しました。
TGR WRCチャレンジプログラム最初の卒業生である勝田貴元とコ・ドライバーのアーロン・ジョンストンは、これまでで最も強い走りを見せた2025年のスウェーデンとフィンランドラウンドで2位に入り、来シーズンもさらなる成長を目指します。
チームにはまた、常にチャンピオン争いに絡むベテラン勢も健在です。エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組はこれまでで最も強力かつ安定したシーズンを経て、残り1戦を前にタイトル争いの先頭に立っており、来年はTGRのクルーとして7年目の参戦を迎えます。
2025年、複数回優勝し、9度目のドライバータイトルをかけて戦っているセバスチャン・オジエは、2026年もコ・ドライバーのヴァンサン・ランデと共にパートタイムとして参戦します。初戦のラリー・モンテカルロから始まり、半数以上のイベントに出場する計画です。
ヤリ-マティ・ラトバラ(チーム代表)
2025年はすでに私たちにとって非常に成功したシーズンとなっており、素晴らしい結果で締めくくることができると思いますが、2026年も同様にエキサイティングな年にできると思っています。今年、GR Yaris Rally2で目覚ましい活躍をし、エストニアで輝かしいRally1デビューを果たしたオリバーをレギュラードライバーとして迎えられることを嬉しく思います。今年のチャンピオンタイトルを争って非常に良い走りを見せているエルフィンとセブ、優勝を目指してトップ争いができることを示したタカ、トップレベルでの初のフルシーズンで貴重な経験を積んだサミとともに、スピードと経験のバランスが取れた強力なドライバー陣が再び揃います。彼らと共に素晴らしいチームができる準備ができており、来年私たちの情熱はコックピットの内外で存分に発揮されるでしょう。
エルフィン・エバンス
TGR-WRTで7年目のシーズンを迎えることができて本当に嬉しく思っています。これまでチームと共に多くの成功を収めてきましたが、2025年はチーム全体としても、個人的にもおそらくこれまでで最も充実した年の一つとなりました。それでも、チームの皆はさらなる向上を目指して常に努力していますし、2026年はさらに素晴らしい結果を出したいと思っています。
セバスチャン・オジエ
来年もこのチームでドライブを続けられることをとても楽しみにしています。過去6年間、チームと一緒に特別な瞬間をたくさん経験してきており、今シーズンもチームにとって素晴らしい年となりました。みんなが一丸となって成功を目指しており、その一員であることを誇りに思います。来年もここ数シーズンと同様に部分的な参戦ながら、チームの勝利とマニュファクチャラーズタイトル獲得へ貢献したいと思っています。
勝田貴元
来シーズンもこのチームの一員でいられることをとても嬉しく思います。今年は最後まで上位争いができる強いラリーもありました。一方で、厳しい瞬間もありましたが、それらが将来の自分をより強くしてくれると確信しています。応援してくださった皆さんに感謝し、来年はさらに良いシーズンにしたいと思っています。
サミ・パヤリ
このチームでフルシーズン走ることができてとてもエキサイティングでした。チームのサポートには本当に感謝していますし、来年も一緒に仕事ができることをとても嬉しく思っています。これまでの主な目標は、このレベルで本当に戦うために必要な経験を積むことでしたが、それでもほぼすべてのラリーで良いスピードを見せることができました。私たちが本当に目指しているのはいつかチャンピオン争いをすることなので、そのためにはまだ多くの努力が必要だと分かっていますが、今年の成果をさらに上回るために挑戦するのをとても楽しみにしています。
オリバー・ソルベルグ
今年はTOYOTA GAZOO Racingファミリーの一員として戦った、私にとって最高の一年でした。GR Yaris Rally2でスピードと安定性を持ったシーズンを送り、WRC2の選手権をチームと共に勝ち取るという大きな目標を達成しました。その後、Rally1でエストニアに出場する機会をいただいたのも本当に素晴らしい一週間でした。そして、WRCのトップレベルに正式な形で戻るチャンスを得て、今年は多くの夢が叶った年となりました。この素晴らしいチームの一員であることに心から感謝しています。Rally1車両に関してはまだ学ぶべきことが多く、現実を見据えながらも、楽しみながらベストを尽くしていきたいと思います。
TGR WRC チャレンジプログラム
2015年に開始したTGR WRCチャレンジプログラムは、勝田貴元の歩みに続き、世界の舞台で戦えるラリードライバーの育成に向けてプログラムをさらに強化し、拡大します。
2025年、スピードと安定性で大きな成長を示した2期生の山本雄紀は、さらに成長すべくGR Yaris Rally2でWRC2の7戦を含むWRCイベントのフルシーズン参戦に挑みます。2025年にRally3で成長を示した3期生の後藤正太郎と松下拓未はプログラムでの3年目を迎え、GR Yaris Rally2にステップアップします。
そして、TGR-WRTが才能ある若手ドライバーの発掘と支援に取り組む一環として、2026年は日本国外からのドライバーを初めて迎え入れ、プログラムを拡大します。今夏フィンランドで開催したグローバル選考会には、これまでラリーの下位カテゴリーで才能を示した5人の選手が参加し、18歳のエストニア出身ジャスパー・ヴァヘルが選ばれました。ヴァヘルは四輪駆動でのラリー経験が少なかったにもかかわらず、高い能力とポテンシャルを示し、後藤や松下と共にGR Yaris Rally2で欧州の国内戦やERC、WRCイベント等に参戦する予定です。
4期生の尾形莉欧と柳杭田寛太は、Rally4からスタートした2025年に大きな成長を見せ、2026年は四輪駆動のRally3車両へとステップアップします。同じく2025年からプログラムを開始したコ・ドライバーの前川富哉もRally3にステップアップし、2026年もドライバーのヤルッコ・ニカラと組んで参戦します。
5期生の選考は現在進行中で、9月に日本で行われた第一次・二次選考を経て、6名のドライバーが12月にフィンランドで開催される最終選考に挑みます。
山本雄紀
今年は私にとって多くの学びと成長があった非常に重要な一年でした。昨年は経験を積むことが中心でしたが、今年はシーズンが進むにつれて速さを見せることができました。学ぶべきこと、改善することはまだたくさんありますが、引き続きこの素晴らしいプログラムのサポートを受け、フルシーズンでWRCに挑戦できることを本当に嬉しく思っています。
後藤正太郎
良いことも残念なこともあった一年でしたが、多くのことを学んだ良い一年でした。そして来年はGR Yaris Rally2を運転できることをとても嬉しく思っています。人生初めてのラリーから1年半でRally2に乗れるなんて信じられないような気持ちです。このような機会をいただけるプログラムに非常に感謝し、全力で取り組みます。
松下拓未
今シーズン、良いリザルトも出すことができましたし、ペースノートの面でもドライビング面でも大きく成長でき、全てが正しい方向に進んでいると感じています。テストでRally2に乗った感覚は本当に楽しく、ずっと笑顔になりました。このカテゴリーのドライバーのレベルは非常に高いですが、彼らに対しても自分自身に対しても挑戦することを楽しみにしていますし、そのレベルに達することができるよう努力します。
ジャスパー・ヴァヘル
TGR WRCチャレンジプログラムに参加できることをとても嬉しく思っています。良いクルマと良い大会で自分を試すことができ、キャリアを前進させるための特別な機会です。すでにGR Yaris Rally2のテストをする機会があり、今のところ手応えは良く、走るごとに感覚が良くなっています。Rally4からのステップアップとなり、来年は大きな学びの年になりますが、このプログラムには素晴らしいインストラクターやエンジニアがいるので、最大限のサポートをいただけるはずです。
尾形莉欧
自分にとってラリーでの初めての1年を過ごし、毎ラリーごとに新しいことを経験し成長することができました。少しずつ速さも見せられるようになり、順調に進んだことに満足していますし、プログラムにとても感謝しています。来年は四輪駆動のクルマで初めてのシーズンでとても楽しみです。学ぶことはまだたくさんありますが、いくつかの大会では速さを発揮できればと思っています。
柳杭田貫太
初めての欧州でのラリー参戦とグラベル(未舗装路)走行を通し、多くの新しい経験を積むことができた一年でした。ドライビング、ペースノート、フィットネス面でも大きく成長できたと思います。指導してくださっている講師陣やチームに心から感謝していますし、来年もこのプログラムを継続し、四輪駆動のラリーカーにステップアップできることをとても嬉しく思っています。
前川富哉
このプログラムにコ・ドライバーとして参加できたことは、とても素晴らしい機会でした。これまでのところ順調に経験を積み、コ・ドライビングの技術も大きく向上したと感じていますし、フィンランドラリー選手権のタイトル獲得など、良い結果を残すこともできました。ヤルッコ・ニカラと共に今後も活動を続け、Rally3クラスにステップアップしてより長いラリーや様々なコンディションで競技することを楽しみにしています。私にとって役立つ経験になると確信しています。
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