Round9
ラリーチャレンジ 2016年 第9戦 弘前
レポート
ラリーチャレンジ 2016年 第9戦 弘前

立ちこめる霧を振り払うように疾走!!
小雨降り続く本格未舗装林道で迫力のバトル!!

 7月17日、青森県弘前市を舞台として、ラリーチャレンジin弘前が開催された。昨年に引き続き二度目の開催となる弘前ラウンドは、東日本ラリー選手権およびJMRCラリーシリーズの中で行われ18台のエントリーを集めた。また、前日の夜には地元のラリーを応援する会によるウェルカムパーティが開催され、当日の採れたてのホタテやりんごジュースなどの名産品の他、食事とドリンクが参加者に振る舞われ、全エントラントが交流を深めた。
 ラリー当日は未明から雨が降り続くウェットコンディション(路面が濡れた状態)。ステージが進むにつれて雨は小降りになっていったが路面はウェットのままで、コースには深い霧がかかり、視界が妨げられる難しいラリーとなった。

  • 昨年同様ウェルカムパーティが行われ、大量のホタテ等が贅沢に振る舞われた。
    昨年同様ウェルカムパーティが行われ、大量のホタテ等が贅沢に振る舞われた。
  • スタート会場には近隣の住民の方も訪れ、スタートしていくラリーカーに声援を送っていた。
    スタート会場には近隣の住民の方も訪れ、スタートしていくラリーカーに声援を送っていた。
観戦コーナーが設置された沢田ステージ。霧のダート路面を全開走行で駆け抜けていく迫力を体感していた。
観戦コーナーが設置された沢田ステージ。霧のダート路面を全開走行で駆け抜けていく迫力を体感していた。

 3本のグラベル(未舗装路)コースで競う本戦。アップダウンが激しく、ところどころ舗装路面となるため滑りやすく注意が必要でハイレベルな沢田SS(スペシャルステージ。タイムアタック区間)。深めの砂利路面で、走行を重ねる度に砂利が掘られ轍(わだち)ができることによりマシンコントロールが難しい大助SS。フラットな地形ながら、滑りやすい砂利質の沢SSの計3つのコースが用意された。また、沢田SSには観戦コーナーを設置。訪れた観戦者は、砂利をかき分けながら猛烈なスピードで目前を駆け抜けるラリーカーに驚きの声を上げていた。

観戦コーナーが設置された沢田ステージ。霧のダート路面を全開走行で駆け抜けていく迫力を体感していた。
観戦コーナーが設置された沢田ステージ。霧のダート路面を全開走行で駆け抜けていく迫力を体感していた。
サスペンションとクラッチを変更し、大幅にマシンセッティングを変更した伊豆野・東山組。セッティング半ばとのことだったが、自在にマシンを操っていた。
サスペンションとクラッチを変更し、大幅にマシンセッティングを変更した伊豆野・東山組。セッティング半ばとのことだったが、自在にマシンを操っていた。

 本格グラベルコースということで、マシンコントロールの難しい後輪駆動車の86には厳しい一戦となったが、E-2クラスの参加者達はそれをものともしない豪快な走りでラリーを進める。本戦よりマシンのセッティングを大幅に変更して望んだ伊豆野・東山組は、マシンの仕上がりに満足しつつも、ドライビングの改善点を次戦に繋げるべく、厳しい目でラリーを振り返った。それでも2位以下に30秒近くの差をつけてのE-2クラス優勝となった。また、同チームからE-1クラスにエントリーする行徳・吉澤組も86に遜色ないタイムで快調な走りを見せ、こちらも全ステージE-1クラストップタイムでゴールした。

サスペンションとクラッチを変更し、大幅にマシンセッティングを変更した伊豆野・東山組。セッティング半ばとのことだったが、自在にマシンを操っていた。
サスペンションとクラッチを変更し、大幅にマシンセッティングを変更した伊豆野・東山組。セッティング半ばとのことだったが、自在にマシンを操っていた。
  • コ・ドライバーの安田選手が地元青森からのエントリーとなるオープンクラスの鈴木・安田組。サービスパークのテント内は、終始笑顔が溢れていた。
    コ・ドライバーの安田選手が地元青森からのエントリーとなるオープンクラスの鈴木・安田組。サービスパークのテント内は、終始笑顔が溢れていた。
  • ラリーカーがサービスに戻る度に車体についた泥を綺麗に洗い落とす。雨の降る中、サービスクルーにとっても厳しい戦いとなった。
    ラリーカーがサービスに戻る度に車体についた泥を綺麗に洗い落とす。雨の降る中、サービスクルーにとっても厳しい戦いとなった。

Rally DataTOYOTA GAZOO Racing ラリーチャレンジ in 弘前

  • 主催

    コルトモータースポーツクラブ青森(CMSC 青森)
    〒036-1313
    青森県弘前市大字賀田1-15-2

  • 開催日

    2016年7月17日(日)

  • セレモニアルスタート会場

    弘前市役所 相馬庁舎弘前市立中央公民館相馬館(長慶閣)

  • サービスパーク

    弘前市役所 相馬庁舎弘前市立中央公民館相馬館(長慶閣)

  • ゴール会場

    弘前市役所 相馬庁舎弘前市立中央公民館相馬館(長慶閣)

  • セクション数/SS本数

    2/6本

  • SSトータル距離/総走行距離

    19km/100km

  • 参加台数

    18台
    C-0 1台/C-1 2台/C-2 0台/C-3 2台
    E-1 4台/E-2 4台/E-3 4台/OPEN 1台

  • 出走台数/完走台数

    18台/18台

PICK UP! 未舗装路ダートを得意とする2選手による熾烈な争い!

 今シーズン毎戦激しい争いが展開するE-3クラスだが、本戦には4組がエントリー。中でも注目されたのが、先週の吉野ケ里ラウンドでクラス優勝したヴィッツの細谷・高橋組と、カルディナの中村・大矢組による安芸高田ラウンド以来の再戦。中村選手は「ストップ&ゴーのコースレイアウトならばカルディナが有利ですが、今回のコースは車重が重要。細谷選手は軽いヴィッツで、失速させずにグイグイ前に進めるテクニックもあるので、苦戦しそうです。」とラリー前に語ったが、その言葉の通り毎ステージ接戦の展開となる。一進一退の攻防が繰り広げられたが、最終的には約6秒差で中村・大矢組がE-3クラスを制した。
 次戦は群馬県渋川ラウンド。渋川市総合公園をメイン会場とした舗装路ラリーとなり、ギャラリーステージも3本設定され大盛況のラリーが予想される。

  • スタート前に情報交換する細谷氏と中村氏。未舗装路を得意とする二人による軽量マシン vs ハイパワー4WDマシンの接戦に会場内が注目した。
    スタート前に情報交換する細谷氏と中村氏。未舗装路を得意とする二人による軽量マシン vs ハイパワー4WDマシンの接戦に会場内が注目した。
  • 細谷・高橋組のヴィッツ。黄色いカルディナの中村・大矢組との勝負は車重の違いにも関わらず緊迫の攻防を演じた。
    細谷・高橋組のヴィッツ。黄色いカルディナの中村・大矢組との勝負は車重の違いにも関わらず緊迫の攻防を演じた。

クラス別順位

E-2

順位 ドライバー / コ・ドライバー / 車名
1 伊豆野 康平/東山 徹大/トヨタ 86
2 小倉 康宏/高田 高志/トヨタ 86
3 北川 徹治/大内 聖治/トヨタ 86

E-3

順位 ドライバー / コ・ドライバー / 車名
1 中村 英一/大矢 啓太/トヨタ カルディナ
2 細谷 祐一/高橋 直美/トヨタ ヴィッツ
3 石田 政晃/小林 長門/トヨタ ヴィッツ

E-1

順位 ドライバー / コ・ドライバー / 車名
1 行徳 聡/吉澤 慎司/トヨタ ヴィッツ
2 松木 秀樹/桜井 克之/トヨタ ヴィッツ
3 天野 浩明/羽琉/トヨタ ヴィッツ

C-3

順位 ドライバー / コ・ドライバー / 車名
1 高橋 康之/増元 信彦/トヨタ 86
2 吉谷 基伸/住友 哲郎/トヨタ 86

C-1

順位 ドライバー / コ・ドライバー / 車名
1 越智 瑞穂/新井 祐一/トヨタ ヴィッツ
2 福島 康宏/三井 沙恵/トヨタ ヴィッツ

C-0

順位 ドライバー / コ・ドライバー / 車名
1 竹中 淳/小澤 友皓/トヨタ アクア

オープン

順位 ドライバー / コ・ドライバー / 車名
1 鈴木 満也/安田 弘美/マツダ デミオ