Round15
ラリーチャレンジ 2016年 第15戦 恐竜 勝山
レポート
ラリーチャレンジ 2016年 第14戦 恐竜 勝山

最終戦にふさわしい熱いデッドヒート!
大観衆が見守った恐竜 勝山ラウンド!

 福井県勝山市を舞台とし、TOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジ in 恐竜 勝山が10月16日に開催された。15戦に渡る2016年ラリーチャレンジの最終戦となる恐竜 勝山ラウンドは、勝山市のスキー場「スキージャム勝山」を拠点とし、7本のSS(スペシャルステージ・タイムアタック区間)で争われた。福井県で初開催となるラリーチャレンジであったが、75台のエントリーを集め、会場には今シーズン最大規模の観客が訪れ、秋の空気を帯び始めた勝山に、熱いラリーの風が吹き抜けた。

ラリー前日は勝山市の主催で懇親会が行われ、親睦を深めた。
ラリー前日は勝山市の主催で懇親会が行われ、親睦を深めた。

 3つの林道コースと1つの観戦コースが用意された本戦。ゆるやかなカーブが続きスピードが乗りやすいが、路面を横切る側溝の段差が数多く存在する林道コースの"HOUONZI"SS。つづら折りのヘアピンが連続する上りの"SKI RESORT SHORT"SS。その逆走となり、ラリーチャレンジの歴史で初の試みとなる下りのみのコース"SKI RESORT REVERSE"SS。そして、メイン会場となるスキージャム勝山の駐車場での一般観戦可能なステージ"PARKING"SSが設定された。他のラウンドの半分以下の総走行距離となるコンパクトなラリーとなったが、ギャラリーは絶え間なく走行するラリー車の観戦を楽しんでいた。

ラリー前日は勝山市の主催で懇親会が行われ、親睦を深めた。
ラリー前日は勝山市の主催で懇親会が行われ、親睦を深めた。
  • 隣接会場にて開催された福丼県Fes.も大盛況。選手たちの昼食にも丼が振る舞われた。
    隣接会場にて開催された福丼県Fes.も大盛況。選手たちの昼食にも丼が振る舞われた。
  • 恐竜の化石が多く出土することから、街の至る所に恐竜のオブジェが飾られる福井県。恐竜博物館に足を運ぶ選手も多かった。
    恐竜の化石が多く出土することから、街の至る所に恐竜のオブジェが飾られる福井県。恐竜博物館に足を運ぶ選手も多かった。
早朝から多くの観客が訪れた恐竜 勝山ラウンド。スタートゲート前でも、多くの声援が送られた。
早朝から多くの観客が訪れた恐竜 勝山ラウンド。スタートゲート前でも、多くの声援が送られた。

 最終戦まで激しいポイント争いが展開したE-1、C-1、E-2クラス。E-1クラスは赤木/小泉組を行徳/美馬組が追う展開。行徳/美馬組が優勝しても、赤木/小泉組が3位以内に入ればポイント1位を死守できる展開となる。わずかでもチャンスを逃すまいと猛プッシュした行徳/美馬組が見事優勝を飾ったが、追われる赤木/小泉組も堅実な走りで3位を死守。見事年間チャンピオンを獲得した。
 今年が最後の独立クラスとなるC-1クラス。ラリーチャレンジの前身となるヴィッツチャレンジ初年度から参戦する小林直広/紀子組に対し、勢いに乗る岩田/増田組が1ポイント差で逃げる展開。さらに、昨年好成績を納めた冨本選手や2014年チャンピオンチームの新井・桒村組が参戦し、C-1クラス最後のポイントバトルに華を添えた。その結果、新井・桒村組が優勝。二位に岩田/増田組が入り、年間チャンピオンを決めた。

早朝から多くの観客が訪れた恐竜 勝山ラウンド。スタートゲート前でも、多くの声援が送られた。
早朝から多くの観客が訪れた恐竜 勝山ラウンド。スタートゲート前でも、多くの声援が送られた。

 最後までシリーズチャンピオンの行方が分からない激しいバトルが続いたE-2クラス。昨年C-3クラスのチャンピオンを獲得しエキスパートクラスへステップアップした種治/天野組をポイントリーダーとして、精力的に参戦し着実にレベルアップする小倉/高田組と、チームNAVULのエースとして勝利を掴みたい角谷/秋田組との三つ巴のバトルが続いた。シリーズ中盤、リタイヤにより角谷組がシリーズ争いから退くこととなり、種治/天野組と小倉/高田組との直接対決で迎えた最終戦。しかし、序盤のSS2で二台ともマシンにダメージを負ってしまう。お互いマシンを労りながらの走行となったが、その後も2台ともクラストップクラスのタイムを連発。6秒の差で種治/天野組が競り勝ち、年間チャンピオンを勝ち取った。

  • 観戦可能な駐車場でのステージにも多くのギャラリーが詰めかけ、迫力の走りを見守っていた。
    観戦可能な駐車場でのステージにも多くのギャラリーが詰めかけ、迫力の走りを見守っていた。
  • 粗面の段差でマシンコントロールを失い、マシンにダメージを負った種治/天野組のトヨタ86。ホイールも歪むほどのダメージだったが、無事走りきった。
    粗面の段差でマシンコントロールを失い、マシンにダメージを負った種治/天野組のトヨタ86。ホイールも歪むほどのダメージだったが、無事走りきった。
  • C-3クラスを制した鍋島/金川組のトヨタ86。
    C-3クラスを制した鍋島/金川組のトヨタ86。
  • C-2クラス優勝の小池/本木組のVitz(NCP131)。
    C-2クラス優勝の小池/本木組のVitz(NCP131)。

Rally DataTOYOTA GAZOO Racing ラリーチャレンジ in 恐竜 勝山

  • 主催

    チーム・プロクルーズ(T-PROCREWS)
    福井県勝山市170-70
    スキージャム勝山 駐車場(HQ)

  • 開催日

    2016年10月16日(日)

  • セレモニアルスタート会場

    スキージャム勝山 駐車場

  • サービスパーク

    スキージャム勝山 駐車場

  • ゴール会場

    スキージャム勝山 駐車場

  • セクション数/SS本数

    2/7本

  • SSトータル距離/総走行距離

    11.32km/35.88km

  • 参加台数

    75台
    C-0 9台/C-1 10台/C-2 19台/C-3 6台
    E-1 9台/E-2 15台/E-3 7台

  • 出走台数/完走台数

    74台/71台

PICK UP初開催となる福井ラウンド。7,000人以上の観客が訪れた!

会場内で開催されたTGRPでは、G's車両の展示や86での豪快なドリフト同乗走行が行われた。
会場内で開催されたTGRPでは、G's車両の展示や86での豪快なドリフト同乗走行が行われた。

 福井県で初のラリーチャレンジ開催となった本戦では、TGRPも同時開催。また、イベント会場隣では福井県がPRする福丼県Fes.も開催。朝から行列ができる大盛況となっていた。イベントの告知を見て訪れたという家族連れは「こんなに間近でモータースポーツを観戦したのは初めて。スタートしたドライバーの方に手を差し出したらハイタッチで応えてくれて、子供も喜んでました。ぜひ今度は峠道を走っているところも見てみたいですね」と嬉しそうに語っていた。福井での今後のラリーの盛り上がりが期待できる一日となった。

会場内で開催されたTGRPでは、G's車両の展示や86での豪快なドリフト同乗走行が行われた。
会場内で開催されたTGRPでは、G's車両の展示や86での豪快なドリフト同乗走行が行われた。

クラス別順位

E-2

順位 ドライバー / コ・ドライバー / 車名
1 種治 芳尚/天野 沙貴/トヨタ 86
2 小倉 康宏/高田 高志/トヨタ 86
3 山口 忍/坂田 智子/トヨタ 86

E-3

順位 ドライバー / コ・ドライバー / 車名
1 中村 英一/増元 信彦/トヨタ カルディナ
2 細谷 裕一/高橋 直美/トヨタ ヴィッツ
3 石田 政晃/小林 長門/トヨタ ヴィッツ

E-1

順位 ドライバー / コ・ドライバー / 車名
1 行徳 聡/美馬 純一/トヨタ ヴィッツ
2 西能 徹/山村 浩三/トヨタ ヴィッツ
3 赤木 攻/小泉 雅之/トヨタ ヴィッツ

C-3

順位 ドライバー / コ・ドライバー / 車名
1 鍋嶋 一憲/金川 明裕/トヨタ 86
2 長崎 雅志/鈴木 敬一/トヨタ 86
3 有馬 晃一郎/高野 浩明/トヨタ 86

C-2

順位 ドライバー / コ・ドライバー / 車名
1 小池 篤史/本木 伸幸/トヨタ ヴィッツ
2 西村 邦夫/仲野 篤/トヨタ ヴィッツ
3 冨田 典之/苫米地 広貴/トヨタ ヴィッツ

C-1

順位 ドライバー / コ・ドライバー / 車名
1 新井 祐一/桒村 浩之/トヨタ ヴィッツ
2 岩田 晃知/増田 好洋/トヨタ ヴィッツ
3 高桑 真人/高桑 真/トヨタ ヴィッツ

C-0

順位 ドライバー / コ・ドライバー / 車名
1 AINA/増川 智/トヨタ アクア
2 和田 利明/花川 俊一/トヨタ アクア
3 伊藤 綱基/大内 聖治/トヨタ アクア