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SUPER GT 2015年 第3戦 ブリーラム(タイ) プレビュー

富士山をバックに走行するWedsSport ADVAN RC F 19号車

2年目のタイ・ブリーラム戦は猛暑の第3戦
真夏の「新」3連戦初戦を制するのは?

 6月20日(土)、21日(日)の両日、タイの東北部ブリーラムに位置するチャン・インターナショナル・サーキットで、SUPER GT第3戦「BURIRAM SUPER GT RACE」が開催される。
 昨年、新たな海外戦として行われたタイラウンド。新設されたコースでの初開催イベントながら、7万人以上の観客を集め、大盛況のイベントとなった。今大会はそのタイラウンドの、2年目の開催となる。
 昨年は10月に第7戦として開催されたが、今季は第3戦。富士、鈴鹿へと続く夏の3連戦の初戦となる。
 昨年は全チーム初走行ということもあり、セッティング、タイヤなどについても手探りでのレースとなる中、LEXUS勢の3台がタイヤ無交換作戦を敢行。タイヤマネージメントの巧さを活かし、PETRONAS TOM'S RC F 36号車が栄えあるサーキット初優勝の栄冠を勝ち取った。今大会は全チーム昨年のデータがあるだけに、セッティングも詰めてくることで、更なる白熱のレースが期待される。
 また、昨年は10月開催ということもあり、天候の大きな変化はなかったが、今季の6月開催は、雨期のまっただ中。レース中突然のスコールも予想され、波乱が起こるかも知れない。

意外にチャレンジングなテクニカルコース。昨年のデータを活かせるかがポイント

チャン・インターナショナル・サーキットマップ  チャン・インターナショナル・サーキットは、富士スピードウェイや上海、セパン他、近年のサーキットを多く設計していることで知られるドイツ人デザイナー、ヘルマン・ティルケ氏の手によるもの。
 昨年開設されたばかりのサーキットで、あまりアップダウンはなく、メインスタンドからコースがほぼ全部見渡せる、フラットなレイアウトだが、昨年走ったドライバーにはチャレンジングなコースとして好評だ。
 メインストレートからタイトな直角に近い右1コーナーを経て、長いストレート、そこから180度ターンしてもう一度ストレートというコース前半を過ぎると、後半はテクニカルセクションとなる。一件単調に見えるも、かなりのテクニックが必要とされるコースだ。

バンコクから半日程の距離。遺跡などの観光も

 ブリーラムはタイの東北部「イサーン」と呼ばれるエリアの、カンボジアと国境を接する地域の小さな街で、首都バンコクからは約400km。アクセスは自動車、バス、飛行機、鉄道で可能。飛行機以外ではバンコクから約6,7時間の距離だ。飛行機は空港が市街地から50km近く離れているため、よほどタイトなスケジュールで無い限りは陸路の方がお勧めだ。
 レンタカーを借りる手もあるが、バンコクの市内などは渋滞がひどく、道路もわかりにくいため、慣れた人で無い限り避けた方が良い。人数がいれば、運転手付きの車両を借りるのが良いだろう。
 東南アジアでの旅に慣れていれば、バスが最良の選択だ。鉄道もあるが、遅れることが多いので時間には余裕を。タイはバス路線が充実しており、鉄道よりもバスの方が本数が圧倒的に多い。
 鉄道・バス共にブリーラムの市内に到着するため、市内から4km程離れたサーキットへはトゥクトゥク(三輪タクシー)やバイクタクシーを利用することになる。
 チャン・インターナショナル・サーキットはタイの強豪サッカーチーム、ブリーラム・ユナイテッドの本拠地スタジアムに隣接し、オーナーも同じ。同チームはアジアチャンピオンズリーグで来日経験もあり、日本の選手が所属していたこともある。
 また、やや距離はあるが、ブリーラムにはパノムルン遺跡、ムアン・タム遺跡といったクメール王朝時代の遺跡があり。観光コースに加えたい。  もちろん、タイの首都であり、最大の観光都市であるバンコクは外せない。

ディフェンディングウィナーのLEXUS RC F
2年連続勝利を目指す

 5月頭の連休に行われた第2戦から約1ヶ月半を経ての開催となる第3戦。開幕戦岡山では変わりやすい天候の中、アンドレア・カルダレッリ/平川亮組(KeePer TOM'S RC F 37号車)が初優勝を飾り、第2戦富士では伊藤大輔/ジェームス・ロシター組 PETRONAS TOM'S RC F 36号車が3位表彰台。ランキングでは、カルダレッリ/平川組が首位につけている。カルダレッリ/平川組はウェイトハンデも最大の50kgを積むこととなり、厳しい戦いが予想される。
 タイラウンドで期待がかかるのは、昨年のウィナーである36号車と、開幕戦で3位表彰台も、第2戦は接触で無念の結果に終わった立川祐路/石浦宏明組 ZENT CERUMO RC F 38号車。そして、開幕2戦共に速さは見せながらも不運な結果に終わっている大嶋和也/国本雄資組 ENEOS SUSTINA RC F 6号車。6号車は若さと軽いウェイトハンデを活かし、今季の巻き返しとしたいところだ。また、元F1ドライバー参戦で注目を集める平手晃平/ヘイキ・コバライネン組 DENSO KOBELCO SARD RC F 39号車は開幕2戦共に5位フィニッシュとなっており、SUPER GTにも慣れてきたコバライネンの走りにも注目したい。
 GT300クラスでは、開幕戦で勝利、第2戦も最後まで首位を争い、現在ランキング首位につける嵯峨宏紀/中山雄一組 TOYOTA PRIUS apr GT 31号車と、デビュー3戦目となり熟成進む飯田章/吉本大樹組 SYNTIUM LMcorsa RC F GT3 60号車の活躍にも期待がかかる。

今大会もLEXUS GAZOO Racing、TOYOTA GAZOO Racingが全力でレースに挑みます。応援よろしくお願いします。