6月22日~6月27日 現地トレーニング 1回目

2015.07.23 チャレンジプログラム2015

(講師:ヨウニ・アンプヤ、ヤルモ・レーティネン)

【今回の課題】

初めてのトレーニングとなる今回は、シンプルにドライバーの運転技術を向上させることが一番の目的。前半はあまりスピードを上げず、左足での車体コントロールやライン取り、スピードコントロールを正しく習得するためのトレーニングを行った。 後半は、高速コーナーを使用し、より車体コントロール技術の向上をはかった。

トレーニングコース説明

Day1 6/22, Mon
走行トレーニング(@Halisentie)
シンプルなコースを使用し、左足ブレーキでの車体コントロールとライン取りをメインにトレーニングを行った。
Day2 6/23, Tue
走行トレーニング(@Mansikkamaentie, Moksi)
ラリーフィンランドで何度も使用されている、たくさんのチャレンジングなコーナーや連続するクレストを擁するステージでのトレーニングを行った。
Day3 6/24, Wed
ペースノートトレーニング
午前中にインストラクターとドライバーたちでペースノート理論について話し合い、午後には実際にいくつかのコーナーを回り、ペースノートの改善を行った。
Day4 6/25, Thu
走行トレーニング
ロングコーナーを含む狭い道を使用し、高速ロングコーナーでのライン取りと車体コントロールのトレーニングを行った。
Day5 6/26, Fri
走行トレーニング(@Lapinojantie)
クレストとジャンプのある高速の林道ステージを使用したトレーニングを行った。
Day6 6/27, Sat
フィジカルトレーニング(@Vierumaki)
今後各自で取り組んでいくフィジカルトレーニングプログラムについて、実際の動きを確認しながら、トレーナーより指導を受けた。

トレーニング日記

Hiroki Arai
HIROKI ARAI

written by 新井 大輝
約一週間、フィンランドで主に走り込みを中心に練習をしてきました。
すごくスピードが早く、様々なクレストが混ざったコーナーで練習ができてとても貴重な経験になりました。
今回先生として教えて頂いたヨウニさんとヤルモさんに、どこが重要で、どこに常に気をつけて走行しなければならないのか、普段自分がなかなか練習できない、気づけなかったところを指摘してもらえました。
例えば、今まで全くやったことがないクラッチを使わずギアを上げ下げすることは、始めはすごく戸惑いましたが、一週間通じて少しずつ良くなってきたなと思います。
左足ブレーキを使うことでロングコーナーでのクルマのバランスを保つことができ、この技術はタイムに大きく影響すると思うので、次回の全日本ラリー参戦時に試したいと思います。
また、ペースノートについては、コース情報をいかにペースノートに表現・記録するかが重要だと教わりました。日本で参戦するラリーでも、今回フィンランドで学んだことを生かし、どのぐらいドライビングスタイルを改善できたのか試していきたいと思います。

【講師からのコメント】トレーニングを通して、終始安定した走りを見せた。ライン取りと左足ブレーキも着実に向上し、新しいことを素早く吸収できる選手だね。 今後、よりアグレッシブな走りができるとまた一歩成長するだろう。

Takamoto_Katsuta
TAKAMOTO
KATSUTA

written by 勝田 貴元
今週フィンランドで様々なトレーニングをしました。初日からグラベルの走行で、様々な難しい点がありましたが、今回先生として教えて頂いたヨウニさんや、ヤルモさんたちのアドバイスでドライビング技術だけでなく、ペースノートの重要性、一番気をつけないといけない所、レッキの際にどこに気を使ってどういうところに視点をおいて作っていくか、という面がとても勉強になりました。
また、実際にWRCで使うコースも走り、そういう場所でマシンコントロールをするということが、すごく良い経験になりました。ほぼ走りこみをした中で、様々な技術を学びました。 例えばグラベルで、コーナーの中でトラクションを保ち、出口にかけても、立ち上がりでも、いかによいバランスで前に車を進めていくかという技術など、すごく良い勉強になりました。

【講師からのコメント】まず左ハンドルとグラベルに慣れることが課題だったが、日に日にコツをつかんでいった。レースの経験から、スピードに対する恐怖感が全くないようだ。 今後、スピードをうまくコントロールできるようになると、より楽しみだ。

今回のまとめと次回予告

lecuture

トレーニングは全体としてとてもうまく行った。この1週間で、各ドライバー約400キロ(グラベル)を走行。新井、勝田、両名とも全てのトレーニングに真剣な態度で臨み、大きな進歩を見せた。初日と最終日のドライビングを比較し、1週間で大きく成長したことが確認できた。

【次回のトレーニング】前回に引き続き、ペースノートの訓練と運転技術の向上を目的としたトレーニングを行う。左足ブレーキやライン取りに加え、スピードコントールやよりアグレッシブな走りなど、各自の課題に取り組んでもらう。