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メイキング・オブ・“TF109”2009.01.15

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toyota-f1.com インタビュー
ヤルノ・トゥルーリ
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ティモ・グロック
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小林可夢偉
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山科忠
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ジョン・ハウエット
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木下美明
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パスカル・バセロン
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トヨタの2009年シーズン向けF1カーを意味する“TF109”は、最もホットなレースカーである。最新技術と人間的な情熱という2つの要素を上手く組み合わせることに成功した、衝撃的な作品が初めて一般の前に姿を現した。この素晴らしいコンビネーションの下で、“TF109”は2007年10月から開発が行われてきた。

“TF109”はパナソニック・トヨタ・レーシングの近年のレースカーから進化し、FIAによって規定された、新しいボディ形状をまとった。それは幅の広がったフロントウィング、逆に狭くなったリアウィングと、より少なくなった空力パーツからなっており、それらが2009年向けF1カーの装備となる。

脚本は異なるかもしれないが、パナソニック・トヨタ・レーシングはいつも通り高い目標を“TF109”に設定した。チーム代表の山科忠会長は語る。「我々の今年の目標は、トヨタにとってのF1初勝利を目指して戦うことだ」

“TF109”は、パナソニック・トヨタ・レーシングの上位グループ復帰を確立させた“TF108”の次期型である。“TF108”は2つの表彰台と、1回の最前列スタート、そして合計で56点という、2006年(35ポイント)、2007年(13ポイント)の2年間を加えたよりも多いポイント獲得という好成績を残した。トヨタはグランプリ18戦中14戦でトップ10グリッドを獲得し、12回ポイントを獲得。9回のトップ6フィニッシュを果たした。

TMG社長のジョン・ハウエットは語る。「F1で8年間を過ごす中で、我々は膨大な量の知識を得て、大きな進歩を遂げた。我々のチームは、非常に高いレベルに達しており、今こそ全てのギャップを埋め、組織全体が頂点で戦えるということを証明する時だ。そして我々は全ての準備を整え、全員でハードに戦って、成功を勝ち取らなければならない」

ヤルノ・トゥルーリとティモ・グロックは“TF108”と共に評論家の絶賛を浴びた。そして彼らのコースでの活躍は、新たな“TF109”と、今季もサードドライバーとしてサポートする小林可夢偉によって、更なる高みへと到達するだろう。

山科忠は続ける。「個人的には、トヨタはF1界でも最高のドライバーラインナップを持つチームの一つだと思っており、彼らが“TF109”で何を成し遂げてくれるのか、とても楽しみにしている。我がチームの2人のドライバーは昨年、競争力のあるF1カーさえあれば、世界最高のレベルでの戦いが出来るということを証明してくれた。だから今年の我々の挑戦は、彼らが昨年以上の活躍が出来るようなF1カーを用意することだ」

ヤルノにとっては、パナソニック・トヨタ・レーシングに加入して5年目のフルシーズンとなる。彼はチームメイトのティモ(2007年のGP2シリーズチャンピオン)が“TF108”でその才能を昇華させている間も、長い経験と心からの情熱を持って、彼のキャリアで初めてのチーム牽引という役割を果たし、洗練されたパフォーマンスで称賛を浴びた。

34歳になるヤルノは語る。「現在私は他のどのドライバーよりも長く、トヨタでF1ドライバーとして過ごしている。そして私が加わった2004年から、チームが非常に大きな進歩を遂げたのを見てきた。その長い道のりの中では、好調なときも、そうでないときもあったが、我々は一度も諦めたことが無く、信頼も失っていない」

ティモは比較的新しいF1ドライバーであり、まだ22戦のグランプリ経験しか持っていないが、彼の高い順応性と迅速な判断は、“TF109”の技術的な挑戦に取り組む上で、彼が最適な人材であることを示している。

26歳のティモは語る。「私がここ5年の間に戦ってきたレースカーを振り返ってみると、それらは大きく異なっている。2004年はジョーダンでF1カー、続いてチャンプカー、GP2と経てトヨタのF1カー“TF108”へと変わっていったが、どのレースカーでも、私は競争力を発揮していた。このことが、私が異なる種類の車両にどれだけ早く順応できるかということを示していると思う。だから、2009年型のF1カーに順応するということについては全く心配していない」

舞台裏では、製作チームが技術的な面で困難なアプローチを要求されていた。今シーズンは“アクション”が求められるので、ダウンフォースは低減され、コース上では大接戦が展開されるだろうとパドックでは噂されている。最も顕著な相違は前後のウィングである。フロントウィングは全幅1800mmまで拡げられ、高さは75mm下げられる。リアウィングは75%に狭められ、全幅は750mmとなる。

シャシー部門シニア・ゼネラル・マネージャーのパスカル・バセロンは語る「このプログラムは過去私が関わったいかなる新型車プロジェクトよりも要求が厳しかった」

そして懐かしい存在が2009年には戻ってくる。ブリヂストン・ポテンザのスリックタイヤが、12年ぶりに復活し、制限された空力や馬力を補う形で、機械的なグリップの向上をもたらし、ショーに若干のスパイスを加えてくれることになるだろう。

巧みに影響する空力と、花形となるスリックタイヤのパワーだけではなく、“TF109”の製作にあたっては、F1のパフォーマンスを左右するエンジンにもフォーカスが当てられた。エンジンはこれまでよりも5割増しの距離を走行しなくてはならない。それは少なくとも3戦のGPを1基のエンジンで戦わなければならないということであり、ヤルノとティモはそれぞれ僅か8基ずつのエンジンだけで、開幕戦オーストラリアGPから最終戦のアブダビGPまで全て戦わなければならないということを意味する。

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