F4とは?

参戦費用の面も考慮されたミドルフォーミュラ
ユニークなの賞典でチャレンジのチャンスも多い
地方選手権として東西の2つのシリーズを開催
F4は、その名の通りにF3の直下に当たるカテゴリーであるが、現在行われているF4はFIAが定めた国際的なカテゴリーではない。日本以外にもイギリスやフランスにシリーズがあるが、それぞれ独自の規定で行われている。なお、FIAは2014年にFIA F4を立ち上げる意向を明らかにしているが、現状では日本のF4はそれと別のものになる予定である。
日本のF4は、1993年にF3と入門フォーミュラであるFJ1600(現在はスーパーFJ)の間を埋めるために設立された(当初の名称はFJJ)。F3の参戦コストの高騰もこのカテゴリーの誕生に起因しているため、車両の価格上限を定めたり、入手しやすい市販車の量産エンジンを使用、タイヤをワンメイクにするなど、参戦コストの面も考慮されている。
シリーズも費用の掛かる全日本シリーズではなく、JAF地方選手権として、東日本、西日本の2シリーズになっている。
また、複数の国内の中堅コンストラクターがシャシーを製造して参戦していることも注目されている。この点を重視し、2010年からは東西シリーズ及び日本一決定戦を通じて最も優勝回数の多いシャシーを製造したコンストラクターに"国土交通大臣杯"が授与されている。
ドライバーに対しても2つのシリーズのチャンピオンだけでなく、シーズン最後には、両シリーズの上位者を中心にした"日本一決定戦"のタイトルや、40歳以上のドライバーへのジェントルマンクラスのタイトルなど、賞典の面でもチャレンジしやすい点もユニークだ。
育成フォーミュラとしての重要性も高まる
参戦しやすく、複数のシャシー、複数のエンジンが選べる点、そしてF3に匹敵するセッティング範囲と性能から、参加者はトップアマチュアやF3参戦を見送った若手などが中心となっている。一時、参戦者が減少して厳しい時期もあったが、シャシーやエンジンの規定変更も功を奏して、競技レベルも向上し、参戦者も増加してきている。
また、2013年をもって育成フォーミュラであったフォーミュラチャレンジ・ジャパン(FCJ)が終了。これに伴い、2014年からはトヨタなどがF4で若手ドライバー育成活動の場として、F4の重要性は一層高まっている。