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SUPER GT 第7戦 オートポリス 特派員レポート

今シーズン、シリーズ大混戦の様相のスーパーGTも、最終戦を前にウェイトハンデを半分おろし、とても重要な一戦を迎えました。そんな中、オートポリス(大分県日田市)は、折しも沖縄に接近していた台風のあおりを受けて、予選日は大雨に見舞われ公式予選がキャンセルとなるなど、戦う前から波乱含み。よって、日曜の決勝日はワンデーレースとなりましたが、大変熱いレースが展開されました。年に一度の九州での開催を振り返って参りましょう。

予選10番手からの逆転優勝 レクサスチームペトロナストムス

ポイントランキング9位から、オートポリスに乗り込んだレクサスチームペトロナストムス。公式予選では、中嶋一貴選手がトラフィックに引っかかり、クルマはキマっているものの思うようにタイムを出すことができず予選10番手。想定外の苦しいポジションで、朝の予選を終えました。迎えた決勝レース。ジェームス・ロシター選手が、10番手から4番手へと、ポジションを大幅にUPすることに成功。中嶋選手に襷をつなぎます。2番手にあがるまで大変だったと語る中嶋選手でしたが、首位を走っていたゼントセルモSC430の立川選手を、残り3周で捕えることに成功します。それまでは、メカニックが応援する声がピットに飛び交い、ついにオーバーテイクを決めた瞬間には、ガッツポーズを力強くするスタッフも。きっちりクルマをチェッカーまで運ぶと、サインガードにいたペトロナスSC430の東條エンジニアが勝利に絶叫する声が響き渡り、歓喜に沸きました。この見事な大逆転劇により、ポイントランキングは一気に2番手へと浮上。チャンピン争いに名を連ねることに...。チェッカー後の優勝会見では、中嶋選手は「今季で一番、最高のレースだった」と語り、ロシター選手も「10番手からの優勝はびっくり!
と、終始二人とも勝利を噛みしめていました。
注目の最終戦の行われるツインリンクもてぎのコースは、レクサスチームペトロナストムスにとっては、夏の合同テストでトップタイムを叩きだした自信のある場所。ぜひチャンピオンを獲りたいと力強く語っていました。

2位を死守、ポイントリーダーへ レクサスチームゼントセルモ

前戦の富士スピードウェイでのポールトゥウィンから、タイトル目指して残り全勝を誓ったレクサスチームゼントセルモ。予選は、立川選手がアタックを行い、路面コンディションがあまり良くない中、ベテランのスキルを遺憾なく発揮し、ポールポジションを獲得しました。そして、自身の最多ポールポジション記録を、"19"に伸ばしました。相棒、平手選手は身の引き締まる思いなのか、とても心地よい緊張感に包まれながらも、決勝レースは、「逃げ切り宣言
を力強くしてくれました。
決勝では、前半のスティントを担当した平手選手。タイヤに厳しいオートポリスで、タイヤカスを拾ってしまうことは、走行に大変支障をきたします。どのクルマもタイヤのピックアップに悩まされるのがこちらのコース。テレビを見ていて、レコードラインではない所に、黒い塊がたくさん落ちているのをご覧になったことはありませんか? あれが、タイヤカス。決して小さいものではないですよね。 今回も本当にたくさんありましたね。 その影響や、途中スピンしたクルマにあてられながらも、2位を死守、無事にチェッカーを受けました。そして、優勝は逃したもののポイントランキング首位!優勝候補の筆頭に立ちました。最終戦は、昨年、セルモが優勝している得意なコース。立川選手が「最終戦がこれでおもしろくなったはず!
と、語ってくれました。

各チームの様子

急きょワンデーの変速スケジュールとなり、日曜日はどのチームもバタバタ。本当にメカニックやスタッフのみなさま、大変だったと思います。お疲れさまでした!

ピットウォーク・キッズウォークなど

土曜日は、走行スケジュールがキャンセルとなりましたが、ファンサービスは通常通り行われました。そして公式予選の時間帯には、ピットウォークが30分追加されました。このファンサービスには、どなたでも参加できるよう運営側から配慮がなされました。

イベント広場は、LFAにご当地グルメもたくさん!

イベント広場のレクサスレーシングブースでは、LFAなどのレクサス車両が展示されました。やっぱりLFAは一番人気です。そして毎年オートポリスの広いイベント広場には、各メーカーなどのブースが展開されますが、その他にご当地グルメの出店があり、朝から九州ラーメンを食べる方も多くとても活気づいていました。地元のみなさんが、毎年スーパーGT開催の盛り上げに協力してくださっていて、とてもうれしく感じますね。

さて、スーパーGT第7戦、タイトルに望みを大いに繋ぐ見事なレクサスワンツーフィニッシュ。最終戦が楽しみな気持ちと、応援する側も緊張してしまいますね。ぜひ、現地でタイトルを獲得するところを観て欲しいです。最終戦は、11月2日(土)公式予選、3日(日)決勝、ツインリンクもてぎにて開催されます。みなさま、サーキットでお会いしましょう!