SUPER FORMULA 第4戦 ツインリンクもてぎ 決勝
中嶋一貴がポール・トゥ・ウィンで完勝!
トヨタエンジンがトップ4独占
スタート直後の1コーナーの争い
4日(日)は空を雲が覆い、気温も8月としては低めのコンディション。通常よりも若干遅い午後3時過ぎのスタート直前には雨が降り始めた。しかし、路面は若干濡れたものの、全車スリックタイヤのまま、午後3時15分に52周(約250km)の決勝レースのスタートが切られた。
ポールポジションの中嶋一貴は好スタートで首位をキープ。その後方では、2番手グリッドのデュバルと3番手のオリベイラが2位争いを繰り広げたが、そのバトルの隙を突いて、3列目5番手グリッドからロケットスタートを決めたロッテラーが2位へとポジションアップ。得意とする濡れた路面で、首位の中嶋に迫った。
中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)
スタート直後こそ少し濡れていた路面も、すぐに乾いていき、各車ペースアップ。序盤は中嶋一貴にロッテラーが追走していたものの、安定したハイペースで周回を重ねていく中嶋一貴に対し、ロッテラー、デュバルとの間隔は徐々に開いていった。
レースが後半戦に入った30周目には、首位中嶋一貴と2位のロッテラーとの差は5秒まで広がったが、諦めないロッテラーは、周回遅れの処理などで中嶋一貴のペースが落ちるのを見逃さず、その差を詰めていった。
34周目にロッテラー、翌周にデュバル、そしてその翌周に中嶋一貴と4位につけていたオリベイラがピットイン。上位勢はピットでの大きなトラブルもなく、全車ピット作業を終えた時点でも順位は変わらず。
健闘をたたえ合う中嶋一貴とアンドレ・ロッテラー
終盤戦に入ると、中嶋一貴を追うロッテラーが猛プッシュを開始。その差は2.5秒程まで詰まったが、中嶋一貴も一歩も引かずタイムアップ。トップを争う2台が周回毎にファステストタイムを塗り替えていく、息詰まるような攻防戦が繰り広げられた。
しかしこの日好調ぶりを見せつけた中嶋一貴は、最後までマージンを守りきり、トップでチェッカー。一度も首位の座を譲ることなく、ポール・トゥ・ウィンで今季初勝利を飾った。2位にロッテラー、3位にデュバル、4位にオリベイラが続き、トヨタエンジンは表彰台のみならずトップ4を独占する速さでもてぎを制覇。国本が6位、平川が7位でフィニッシュし、若手ドライバー2人がポイント獲得を果たした。
PETRONAS TEAM TOM'S 1号車 中嶋一貴:
前回の富士のレースペースが奮わず、今朝のフリー走行時も似たような状況だったので、どうなることかと思ったが、レースに向けてセッティングを変え、出来る限りのことをしたのが奏功した。予選でもそうだったのだが、結果的に全てが上手く回ってくれた。スタート前に雨が降ったが、条件は一緒だし、前にいるのがアドバンテージだと思っていた。最後までミスなく走り切り、優勝出来て良かった。
PETRONAS TEAM TOM'S 2号車 アンドレ・ロッテラー:
ウォームアップ走行時は全く走行に問題はなく、セッティングを変えずにそのままレースに臨んだ。スタート前に雨が降り始めた時は、自分にとって得意のコンディションなので有利だと思った。スタートで上手くインに入り、4コーナーでロイック(デュバル)をパスすることが出来た。その後は最後までずっとプッシュし続けた。今回は、(中嶋)一貴がとても良い仕事をしたと思う。我々の1−2は、チームとしてもパーフェクトな結果であり、素晴らしいレースウィークとなった。
KYGNUS SUNOCO Team LeMans 8号車 ドライバー ロイック・デュバル:
朝の走行は調子が良くなかったので、燃料の計算をしながら、セッティングを替えてレースに万全の形で臨んだ。レースではスタートは良かったのだが、アウト側を走ったことが失敗で、4コーナーでのアンドレ(ロッテラー)とのバトルの際にインに入られ、パスされてしまった。そのシーンがテレビに映ってなかったのが残念だ。前半のコンディションでのペースは良く、JP(デ・オリベイラ)をパスすることが出来たが、中盤はトムスの2台に全くついていけなかった。日本で参戦しているレースはこのカテゴリーだけなので、残りのレースも頑張って行きたい。
SUPER FORMULA 第4戦 ツインリンクもてぎ 決勝結果
順位 | No. | ドライバー | チーム/エンジン | 周回 | 所要時間 | 差 | ベストラップ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | 中嶋 一貴 | PETRONAS TEAM TOM'S TOYOTA RV8K | 52 | 1:24'17.917 | 177.71km/h | 1'35.230 |
2 | 2 | アンドレ・ロッテラー | PETRONAS TEAM TOM'S TOYOTA RV8K | 52 | 1:24'19.729 | 1.812 | 1'35.000 |
3 | 8 | ロイック・デュバル | KYGNUS SUNOCO Team LeMans TOYOTA RV8K | 52 | 1:24'25.339 | 7.422 | 1'35.256 |
4 | 19 | ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ | Lenovo TEAM IMPUL TOYOTA RV8K | 52 | 1:24'33.974 | 16.057 | 1'35.279 |
5 | 32 | 小暮 卓史 | NAKAJIMA RACING Honda HR12E | 52 | 1:25'04.127 | 46.210 | 1'35.318 |
6 | 39 | 国本 雄資 | P.MU/CERUMO·INGING TOYOTA RV8K | 52 | 1:25'13.570 | 55.653 | 1'35.892 |
7 | 7 | 平川 亮 | KYGNUS SUNOCO Team LeMans TOYOTA RV8K | 52 | 1:25'19.625 | 1'01.708 | 1'36.338 |
8 | 16 | 山本 尚貴 | TEAM無限 Honda HR12E | 52 | 1:25'24.424 | 1'06.507 | 1'36.535 |
9 | 10 | 塚越 広大 | HP REAL RACING Honda HR12E | 52 | 1:25'24.928 | 1'07.011 | 1'36.370 |
10 | 31 | 中嶋 大祐 | NAKAJIMA RACING Honda HR12E | 52 | 1:25'26.072 | 1'08.155 | 1'36.190 |
11 | 11 | 中山 友貴 | HP REAL RACING Honda HR12E | 52 | 1:25'33.275 | 1'15.358 | 1'36.514 |
12 | 41 | 武藤 英紀 | DOCOMO TEAM DANDELION RACING Honda HR12E | 52 | 1:25'34.000 | 1'16.083 | 1'35.872 |
13 | 20 | 松田 次生 | Lenovo TEAM IMPUL TOYOTA RV8K | 52 | 1:25'37.210 | 1'19.293 | 1'36.013 |
14 | 18 | リチャード・ブラッドレー | KCMG TOYOTA RV8K | 51 | 1:24'42.578 | 1Lap | 1'37.059 |
15 | 38 | 平手 晃平 | P.MU/CERUMO·INGING TOYOTA RV8K | 51 | 1:25'08.400 | 1Lap | 1'36.199 |
16 | 62 | 嵯峨 宏紀 | TOCHIGI Le Beausset Motorsports TOYOTA RV8K | 49 | 1:25'03.783 | 3Laps | 1'36.858 |
15 | 小林 崇志 | TEAM無限 Honda HR12E | 41 | 1:24'59.462 | 11Laps | 1'36.517 | |
3 | 安田 裕信 | KONDO RACING TOYOTA RV8K | 2 | 3'48.232 | 50Laps | 1'47.760 | |
40 | 伊沢 拓也 | DOCOMO TEAM DANDELION RACING Honda HR12E | 0 | 52Laps |