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スーパーフォーミュラ 2014年 第3回公式テスト2日目(03.20)
富士スピードウェイ

トップタイムをマークしたNo.37 中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)

雨の中、中嶋一貴がトップタイムで
開幕前のテストを終える

No.37 中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)とNo.3 ジェームス・ロシター(KONDO RACING)
No.37 中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)と
No.3 ジェームス・ロシター(KONDO RACING)
 3月20日(木)、富士スピードウェイで開催されている第3回スーパーフォーミュラ公式テストは2日目を迎えた。昨日は午前中に2時間、午後に3時間半の走行が行われ、No.36 アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)がこれまでのコースレコードを大幅に更新するトップタイムをマークしたほか、トヨタエンジンユーザーがトップ7を独占した。2日目の今日は午前10時~12時、午後2時~4時半までの予定で行われる。

 朝からあいにくの雨が降り続ける富士スピードウェイを舞台に始まったセッション3は気温、路面温度ともに7度というコンディションのなか、午前10時にスタート。走行開始と同時にコースへと向かっていったのはNo.39 国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING)とそのチームメイトであり、3年ぶりのトップフォーミュラ復帰となるNo.38 石浦宏明、そしてルーキーのNo.18 中山雄一(KCMG)の3台。さらに計測開始20分を前にNo.62 嵯峨宏紀(TOCHIGI Le Beausset Motorsports)もコースイン。この4台は雨のなかで精力的に周回数を重ねた。

 昨日のタイムシートの上位に名を連ねたNo.7 平川亮(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)やNo.36 アンドレ・ロッテラー、No.37 中嶋一貴(ともにPETRONAS TEAM TOM'S)、LENOVO TEAM IMPULのNo.20 クマール・ラム・ナレイン・カーティケヤンとNo.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラも走行を開始。その中でカーティケヤンが1'45.440のトップタイムを記録する。その直後にオリベイラがダンロップコーナーでストップし、この日最初の赤旗中断となった。6分後に走行が再開されると、若干雨脚が弱まったこともありロッテラーが1'44.006でトップへ。その時点でまだコースインしていなかったNo.8 ロイック・デュバル(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)もこのタイミングで走行を開始するも、コース上に発生した霧による視界不良のために10時59分、再び赤旗中断となる。

No.7 平川亮(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)
No.7 平川亮(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)
 11時08分に走行が再開されると、クラッシュなどの影響により昨日十分に走行することができなかったNo.3 ジェームス・ロシター(KONDO RACING)がコースイン。この時間になると雨量が少なくなったため、コースコンディションが好転。3度目の赤旗中断を挟んで、各ドライバーが自身のベストラップを連発する。そんな中、平川が1コーナーでクラッシュし、4回目の赤旗が提示。セッションはそのまま終了し、ロッテラーがトップタイムをマークした。2番手にはロシター(1'44.731)が続き、4~8番手に石浦(1'45.203)、中山(1'45.220)、カーティケヤン(1'45.440)、国本(1'45.992)、オリベイラ(1'46.010)とこのセッションもトヨタエンジンユーザーが上位に並んだ。

No.39 国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING)とNo.18 中山雄一(KCMG)
No.39 国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING)と
No.18 中山雄一(KCMG)
 気温8度、路面温度9度。午前同様に雨が降り続くなか、午後2時にセッション4がスタート。開始早々ロッテラーが1'41.026でトップタイムをマーク。他のドライバーもタイムアップを狙っていくが、3度の赤旗の影響(いずれもコース上でのストップした車両のため)で、タイム更新はならなかった。

 赤旗解除後、2時55分に走行が再開されると雨脚が弱まったこともあり、中嶋(1'40.908)、オリベイラ(1'40.881)、デュバル(1'40.511)が次々とトップタイムを更新する。しかし午後3時10分、コース上に霧が立ち込め始めたため、4度目の赤旗。一時はホームストレート上が真っ白になるほどだった。若干霧が残るものの、午後3時26分にセッションは再開された。雨量が減ったこともあり、各ドライバーともに大幅なタイムアップ。中でもデュバルは連続してタイムを刻み、1'39.469でトップへ。これにオリベイラ(1'40.036)やロシター(1'40.793)が続く。

 セッション終盤になるとコース上の雨も少なくなり、各ドライバーがタイムアップを狙って走行を続ける。4度の赤旗中断を挟み、中嶋が1'38.551、ロッテラーが1'38.963のタイムを記録し、TOM'Sの1-2でセッションが終了。3~7番手にはデュバル(1'39.171)、カーティケヤン(1'39.485)、ロシター(1'39.625)、オリベイラ(1'39.685)、平川(1'39.740)が入り、トップ7をトヨタエンジンユーザーが占め、シーズン開幕前の最後のテストを終了した。

第3回公式テスト 2日目トップタイム
No.37 中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM'S):

No.37 中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)
調子は悪くないんですけど、昨日は最後にブレーキトラブルが出てしまってアタックができませんでした。でも、チームメイトのアンドレ(・ロッテラー)がいい感じで終わっているので、参考にできる部分もあるだろうし、チームとしては悪くなかったんじゃないかなと思います。今日はウエットコンディションのなかでトップタイムは獲れましたけど、今日のコンディションでは参考にならないかな。今シーズンの目標はチャンピオンを獲ることですね。開幕戦の鈴鹿では金曜日から走れるので、金、土、日とトラブルフリーでいければなと。上の方は僅差だと思うので、レースウイークの流れをうまくつかめるようにしたいです。

No.3 ジェームス・ロシター(KONDO RACING):
昨日はちょっとした問題があったり、ニュータイヤを履いた時に路面温度が低くて、まだタイヤがグリップしないうちに(アクセルを)踏みすぎてクラッシュしてしまったり、あまり流れがよくなかったね。でも今日のウエットコンディションではすごくいい感じ。鈴鹿のテストでは常にトップ5にいることができたので、開幕戦は予選も含めてすべてのセッションでトップ5に入ることを目標にしてやっていきたい。今年はフル参戦できることになったので、まずは表彰台にのって、後半戦にはチャンピオン争いに絡んでいきたいね。

No.8 ロイック・デュバル(KYGNUS SUNOCO Team LeMans):
No.8 ロイック・デュバル(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)
TEAM IMPULとTOM'Sは富士で(開発車両を)テストしているからアドバンテージがあるし、僕たちは初めてだったから完璧ではなかったけど、今回のテストでは常にトップ3にいられたので感触は悪くないかな。開幕戦の鈴鹿については去年、鈴鹿での2レースに出ることができなかったから、今年は鈴鹿に戻ることができてまずは嬉しい。それに鈴鹿のテストではトップタイムを出せたし、優勝を目指すよ。今年は全戦に出ることができるから、チャンピオンシップでも勝つことを目標に戦っていきたいね。

No.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(LENOVO TEAM IMPUL):
テストに持ち込んだベースのセットアップがすごく良かったからいい状態でテストを始められたし、すごく順調に進んでいるよ。クルマのバランスもよくて、タイムも出ているし、これからますます良くなっていく感触がある。今シーズンの目標はもちろんチャンピオンしかないよ!みんなも同じ目標だと思うけど、去年は自分がミスしてレースを落としてしまったこともあったので、今年はそういうミスをなくしてコンスタントに戦っていけるようにしたい。開幕戦では勝ちたいね。

No.38 石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING):
No.38 石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)
前回の鈴鹿では3年ぶりのトップフォーミュラなので感覚を取り戻すとかクルマに慣れるとか、体力的な部分も含めてそういうことに時間が必要で、結果としてはあまり良くなかったんですけど、開幕に間に合わせる段取りとしてはうまくいっています。それに新しいクルマになってデータが全然足りないので、いまはデータを集められるようにいろいろなことにチャレンジしている段階です。開幕戦までにその全部はできないと思いますけど、焦らず地道に着実にいって、気付いたときには「あっ、石浦きたな!」というふうにしたいですね。フォーミュラ・ニッポン時代に4年戦って、一度も勝てていないので、まずは1勝することを目標にしています。

No.62 嵯峨宏紀(TOCHIGI Le Beausset Motorsports):
テストの内容自体は非常に濃いことができて、クルマも順調に仕上がっています。鈴鹿テストが終わった後に施した足まわりのセットが非常にいい方向にいっているので、富士のレースはかなり期待できるんじゃないかなと思っています。このあいだのテストの結果はいまいち良くなかったんですけど、開幕戦の鈴鹿は、今回テストした内容を踏まえていけば、かなりいいところにいくんじゃないかなと思いますので、トップ10には絶対にいきたいと思います。シーズンを通しては、予選で常にトップ10にいたいですね。

  • No.36 アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)
  • No.36 アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)と山田淳エンジニア
  • No.18 中山雄一(KCMG)
  • No.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(LENOVO TEAM IMPUL)
  • No.20 クマール・ラム・ナレイン・カーティケヤン(LENOVO TEAM IMPUL)
  • No.3 ジェームス・ロシター(KONDO RACING)
  • No.3 ジェームス・ロシター(KONDO RACING)
  • No.8 ロイック・デュバル(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)
  • KYGNUS SUNOCO Team LeMansのピット内
  • No.38 石浦宏明(P.MU/CERUMO·INGING)
  • No.62 嵯峨宏紀(TOCHIGI Le Beausset Motorsports))
  • No.62 嵯峨宏紀(TOCHIGI Le Beausset Motorsports)

スーパーフォーミュラ 2014年 第3回公式テスト
富士スピードウェイ 2日目(03.20)結果

順位No.ドライバーチーム/エンジンタイム周回数
137中嶋 一貴PETRONAS TEAM TOM'S
TOYOTA RI4A
1'38.551166.683km/h47
236アンドレ・ロッテラーPETRONAS TEAM TOM'S
TOYOTA RI4A
1'38.9630.41250
38ロイック・デュバルKYGNUS SUNOCO Team LeMans
TOYOTA RI4A
1'39.1710.62064
420クマール・ラム・ナレイン・カーティケヤンLENOVO TEAM IMPUL
TOYOTA RI4A
1'39.4850.93449
53ジェームス・ロシターKONDO RACING
TOYOTA RI4A
1'39.6251.07456
619ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラLENOVO TEAM IMPUL
TOYOTA RI4A
1'39.6851.13464
77平川 亮KYGNUS SUNOCO Team LeMans
TOYOTA RI4A
1'39.7401.18965
811ヴィタントニオ・リウッツィHP REAL RACING
Honda HR-414E
1'39.8481.29752
938石浦 宏明P.MU/CERUMO·INGING
TOYOTA RI4A
1'39.9291.37869
1032小暮 卓史NAKAJIMA RACING
Honda HR-414E
1'40.5321.98170
1139国本 雄資P.MU/CERUMO·INGING
TOYOTA RI4A
1'40.5331.98272
121山本 尚貴TEAM無限
Honda HR-414E
1'40.7742.22346
1362嵯峨 宏紀TOCHIGI Le Beausset Motorsports
TOYOTA RI4A
1'41.2222.67144
1418中山 雄一KCMG
TOYOTA RI4A
1'41.6923.14139
1541武藤 英紀DOCOMO TEAM DANDELION RACING
Honda HR-414E
1'41.7733.22267
1631中嶋 大祐NAKAJIMA RACING
Honda HR-414E
1'42.0583.50755
1710塚越 広大HP REAL RACING
Honda HR-414E
1'42.3023.75137
1840野尻 智紀DOCOMO TEAM DANDELION RACING
Honda HR-414E
1'43.0134.46280
192中山 友貴TEAM無限
Honda HR-414E
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