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スーパーフォーミュラ 2015年 第6戦 SUGO プレビュー

昨年のSUGO戦のスタートシーン

激戦のシーズンも残り2戦。
タイトル争いにおいて絶対に落とせない山場のレース

タイトル争いにおいて絶対に落とせない山場のレース  10月17日(土)~18日(日)の両日、宮城県柴田郡村田町に位置するスポーツランドSUGOでスーパーフォーミュラの第6戦が開催される。
 全7戦で戦われている2015年のスーパーフォーミュラもいよいよ残り2戦となった。最終戦へ向けての山場となる一戦の舞台は東北、SUGOのテクニカルコースだ。
 今季のスーパーフォーミュラは開幕戦でアンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)が勝利を挙げるも、第2戦では石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)がポール・トゥ・ウィンで悲願のトップフォーミュラ初優勝。第3戦はジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(LENOVO TEAM IMPUL)が制し、開幕3戦で3人の異なる勝者が生まれることとなった。
 しかし、第4戦は絶好調の石浦が2勝目。第5戦は、今季1戦怪我で欠場も、出場した3戦全てで2位表彰台を獲得していた中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)が今季初勝利を挙げた。
 ポイントランキング首位につける好調石浦が更に差を広げて有利な状況で最終戦に臨めるか、それともポイントでこれを追う中嶋一貴とオリベイラが、元チャンピオンの意地を見せて食い下がるか。『魔物が棲む』とも言われるSUGOは、タイトル争いにおいても目の離せない一戦となりそうだ。

東北の山間に位置するアップダウンに富んだテクニカルコース

スポーツランドSUGOコース図  舞台となるスポーツランドSUGOは宮城県の山間部に位置し、ロケーションを上手く利用したアップダウンの激しいテクニカルコースとして知られる。高低差は約70m。
 バックストレートまでの前半はテクニカルなセクション。バックストレートを下って馬の背コーナーをクリアした先は、中高速コーナーが続き、最終コーナーからメインストレートへは、10%勾配という急な上りの名物コーナー。レーシングカーがその大馬力を見せつけるかのように一気に駆け上ってくるシーンは大迫力だ。観客席からも比較的近く、迫力の走りを身近に実感出来る。

東北の自然や味覚を存分に味わえる

 自家用車、レンタカーであれば、東北道の村田インターからわずか15分と、アクセスは容易。北側からのアクセスなら仙台南インターでもそれほど時間はかからない。
 近郊には駅がないため、公共交通機関でのアクセスの場合は、JR仙台駅西口から出ている、宮城交通の臨時バスを利用することになる。空路の場合は仙台空港から仙台駅への鉄道路線もあるが、空港の方がサーキットに近いので、直接タクシーで行ってしまうのも手だ。
 宿泊などは、東北最大の都市、仙台が近いのでそちらを利用するのが便利。自然を満喫するなら蔵王周辺の温泉や、日本三景の一つである松島との観光を組み合わせるのもいいだろう。仙台名物の牛タンや三陸の海の幸など、グルメも楽しみたい。

最終戦へ向けてのタイトル争いの行方は?

オートポリス連勝中のアンドレ・ロッテラー  今季のタイトル争いは、2戦を残して唯一2勝を上げている石浦がひとつ抜け出す形に。これを7ポイント差で中嶋一貴、12ポイント差でオリベイラが追っている。今大会で最大11ポイント、最終戦は2レース制+ボーナスポイントで最大18ポイント獲得出来るため、逆転タイトルの可能性は4位のロッテラー(21ポイント差)、5位の小林可夢偉(KYGNUS SUNOCO Team LeMans:27ポイント差)にも残されており、残り2戦を必勝態勢で臨んでくるだろう。
 昨年のSUGO大会は、タイトル争いに絡んでいたオリベイラとロッテラーが1周目に接触しリタイア。2回のセーフティカー導入で順位が大きく変動する波乱のレースに。オリベイラとロッテラーがリタイアしたこともあり、追い上げて2位フィニッシュを果たした中嶋一貴がランキング首位へ浮上し、2度目のタイトル獲得への大きな足がかりとなった。
 今季絶好調の石浦は、2年のインターバルをおいての参戦となった昨年こそ、荒れたレースで6位フィニッシュとなったが、2011年にはSUGOで当時自己最高となる2位表彰台を獲得しており、今大会も優勝候補の筆頭であることは間違いない。
 荒れたレースになれば、昨年のようにレース巧者の中嶋一貴が上がってくる可能性も高い。また、現在出場しているトヨタのドライバーでは唯一SUGOで勝利を挙げているロッテラーは、2013年にも、記憶に残るバトルをチェッカーまで繰り広げ僅か0.041秒差の2位。今季第2戦以降精彩を欠くロッテラーだが、得意なSUGOで復活なるか。
 また、若手勢では、昨年無給油作戦を採り、残り3周まで首位を走行しながら惜しくも燃料切れで後退した中山雄一(KCMG)にも注目だ。中山は2012年、2013年のF3時代、出場したSUGOでの5戦全てで勝利するなど得意としており、初ポイント獲得への期待がかかる。