メニュー

WEC 2012年 第7戦 富士6時間レース 決勝

ブルツとラピエールに祝福される中嶋一貴

トヨタ・レーシングとTS030 HYBRID WECで2勝目!!
中嶋一貴がFIA世界選手権で日本人による20年ぶりの勝利

WEC 富士6時間レース スタートトヨタ・レーシングはポールポジションからスタートした富士6時間レースで優勝。FIA世界耐久選手権(WEC)で今季2勝目をあげた。

TS030 HYBRID #7は公式練習第2回目以外の全てのセッションでベストタイムを記録。そして決勝レースでもアレックス・ブルツ、ニコラス・ラピエール、中嶋一貴の3名のドライバーがハイペースで周回を重ね、最速ラップを叩き出した。

2位に11.233秒の差を付けて優勝したTS030 HYBRID #7をドライブした中嶋一貴は、1992年にトヨタTS010と共にイタリア・モンツァで行われた世界スポーツカー選手権で優勝した小河等以来の、FIA世界選手権レースを制した日本人となった。
また、この勝利はトヨタ・レーシングにとって、第5戦サンパウロに続くWECでの2勝目。

#1アウディとの激しい戦いは、富士スピードウェイからほど近いトヨタ東富士研究所で開発されたトヨタハイブリッドシステム・レーシング(THS-R)を搭載したTS030 HYBRIDで、優勝というトヨタ・レーシングにとって最高の結果を残した。

ピットストップを行うTS030 HYBRIDTS030 HYBRID #7はアレックス・ブルツがポールポジションからスタート、第1コーナーもトップを守り、リードを広げた。その後もTS030 HYBRIDが搭載するTHS-Rの絞り出す300馬力のエキストラパワーで2位以下を引き離した。

1回目のピットストップとドライバー交替までは接近戦が続いたが、ドライバーがニコラス・ラピエールに代わったあと2時間を経過した時点で、TS030 HYBRID #7は周回遅れの車両をかわそうとして走行ラインを外し、2位へと転落した。

しかし、タイヤ交換なしで2スティントを走ったニコラス・ラピエールは、再びレースをリードし、レースが半分を消化した時点で中嶋一貴に交替した。

その後、導入されたセーフティカーが退き、前方がクリアになったTS030 HYBRID #7と中嶋一貴は、最速ラップを繰り返し記録しながらさらにリードを広げた。

TS030 HYBRIDから降りてガッツポーズする中嶋一貴中嶋一貴は猛烈なペースで勝利に向かって走り続け、ほぼ3時間にわたる3スティントを一人で走り切り、見事に勝利のチェッカーフラッグを受けた。

10月28日(日)に上海国際サーキットで行われるWEC最終戦・上海6時間レースでは、アレックス・ブルツとニコラス・ラピエールがTS030 HYBRID #7のステアリングを握り、中嶋一貴はSUPER GT最終戦もてぎ戦を戦う。

TS030 HYBRID #7:(アレックス・ブルツ/ニコラス・ラピエール/中嶋一貴)
ウォームアップ走行: 1番手(1分29秒137) 10周
決勝レース:1位、233周、ピットストップ7回、最速ラップ:1分28秒088

アレックス・ブルツ:
表彰台の中央で喜ぶ中嶋一貴、アレックス・ブルツ、ニコラス・ラピエール今日はトヨタ・レーシングと、我々を応援してくれたトヨタファミリー全員にとって特別な日だ。ブラジル・サンパウロでの勝利は素晴らしい経験だったが、トヨタのモータースポーツ部門がある東富士研究所から僅かな距離にある富士スピードウェイでの今回の勝利は特別なものだ。我々は週末を通してトヨタの従業員、そして、富士スピードウェイにやって来た多くのファンに支えられた。信じられない経験だ。我々は勝利に向かって突き進むことを約束してはいたが、アウディがその前に立ちはだかった。それだけに、この勝利は特別で、日本とケルンのチーム全員の、血の滲むような努力の賜だ。週の始まりから全てをレースに向けて準備し、戦略を立てたが、結果は我々が望んでいた通りになった。チーム全員に感謝したい。

ニコラス・ラピエール:
この勝利は最高の結果であり、エキサイティングなレースは世界選手権のためにも、富士スピードウェイに来場したファンのためにも良かった。アウディとの戦いは厳しいものだった。我々は2スティントにわたりタイヤ交換をしない作戦をとったので、少しは時間を稼ぐことが出来た。作戦は上手く行き、トップに立てたので、タイヤ的には少し苦しくなったが後続とのギャップを何とかコントロールし、最後には少しマージンを広げることすら出来た。我々は最後にもう一度ピットストップをしなければならないことが分かっており、そのために中嶋一貴は猛烈にプッシュした。ここ日本で優勝を果たせて最高の気分だ。今年の初めから誰もがこの富士スピードウェイでのレースの大切さを語っていたが、それが叶えられて満足だ。

中嶋一貴 :
なんとも素晴らしい一日となった。この素晴らしい成績はチーム一丸となった結果であり、チームメイトとチーム全員に感謝したい。チームは素晴らしいTS030 HYBRIDを用意してくれ、トヨタ自動車は素晴らしいハイブリッドシステムを開発してくれた。この成果はチーム全員の努力の賜だ。FIA世界選手権に勝利することはドライバーとしての目標であり、それが果たせた今日は特別な日だ。多くの観客が集まってくれて、グランドスタンドに無数のトヨタの旗が振られるのを見るのは最高の気分だった。本当に最後の数周は興奮した。担当エンジニアから、最後のピットストップが待っているからプッシュしろと無線が入り、夢中で攻めた。その結果、優勝を果たすことが出来、最高の気分だ。

木下美明 トヨタ・レーシング チーム代表:
このプロジェクトの始まりから、私は富士6時間レースで優勝することを目標に置いてきた。そのような状況下で多くのファンの前でエキサイティングなレースを戦うことが出来、さらに勝利を挙げられたことは格別の気分だ。チーム全体が最高の仕事をして、特別なレースというプレッシャーをはねのけた。最高の戦いをしてくれた、アレックス・ブルツ、ニコラス・ラピエール、中嶋一貴の3人をとても誇りに思う。特に中嶋一貴はサンパウロでの勝利を経験しておらず、今回は彼にとっての初勝利を楽しんでくれたと思う。我々トヨタ・レーシングの全員が、日本の多くのファンの声援に感激し、絶大な支援に感謝している。私は富士6時間レースがWECカレンダーの中で重要なレースとして認められたことを嬉しく思っている。この素晴らしいイベントを開催してくれた富士スピードウェイの努力にも感謝したい。