挑戦は続く!ル・マン24時間レース報告書
前回までのあらすじ
ル・マンを後にし、日本へ帰国した桃之介。
ル・マンへの道2015もついに最終回を迎えます。
応援リポーターとして見たル・マン。
彼の目に、今年のル・マンはどう映ったのでしょうか?
ル・マン24時間レースの激闘から約2週間。
アナザーKのデスクには、
桃之介からの「ル・マンへの道2015」報告書が置かれていた。
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「ル・マンへの道2015」報告書
前略、アナザーKさん
応援リポーターという大役をいただき、ありがとうございました。
2年ぶりに生で見たル・マン24時間レースは、やっぱりすごい。スケールが大きい!
普通入れない所に入ることが出来たり、ドライバーの間近にいられたりと、すごい役得があってとても嬉しかったです!
そのおかげで、前回以上にファンの皆さんの思いやエンジニアの情熱を感じることができたル・マンウィークでした。
ル・マンでは伝えきれなかったことを含めて、下記にまとめました。
よろしくお願いします。
◯応援フラッグ
応援メッセージを頂いた皆様、本当にありがとうございました!
ドライバーもチームの皆さんもとても喜ばれてました。
ピット内の目立つところに貼って、
TVにもたくさん映りました。
見事、指令達成!
◯脇阪寿一選手
初ル・マンの脇阪寿一選手。
行く前は、「会えたら嬉しいな・・・」と思ってたけど、
まさか一緒に観戦させて頂くことができるなんて!
現役レーシングドライバーならではの観戦ポイント・・・
ドライバーはどういう心理で戦っているのか・・・
日本のレース界をもっと盛り上げたいという熱意・・・
などなど、ル・マンウィーク期間中、本当に多くのことを教えて頂きました。
この場を借りて、ありがとうございました!
あ、脇阪選手からサイン貰うの忘れた・・・(汗)
◯たくさんの出会い
2年前には入ることが出来なかった関係者エリアに入らせて頂いたので、
多くの方と会うことが出来ました。
「行くぜ!ル・マン」のポーズをいろんな方にやってもらったのも良い思い出です。
小林可夢偉選手にまで・・・(汗)
また他のチームのファンの方にも「桃之介さん!」と言ってもらえて、
TOYOTA GAZOO Racing以外のファンの方にも読んでもらえていて嬉しかったです。
◯車で行くのは大変
初の海外での運転
国際運転免許証は、比較的簡単に取ることができるので、
海外のドライブはオススメしたい・・・ですが、かなり大変でした。
一番大変だったのが、パリ。
左ハンドルは意外とすぐに慣れることができたんですが、
渋滞ばかり&ラウンドアバウトが抜け出せない・・・。
ただ、ル・マンはパリとくらべて交通量が少なく、運転を楽しめました。
ラウンドアバウトも信号がなくて走りやすかったです。
TGVでパリからル・マン駅まで移動し、
ル・マン市内の移動手段をクルマにするという方がよいかも・・・。
◯実は、観戦ポイントがいっぱいある
グランドスタンドや指定の観戦エリア以外にも
観戦ポイントがいっぱいあるんです!
写真は、インディアナポリスの内側。
ただ観戦ポイントへ行く道が、
どこにも書かれていないので、いくのは至難の業。
上級者向けです。
ちなみに僕がこの2年間で制覇した観戦ポイントは↓。
まだまだです。
もし来年も行かせてもらえるなら、今度は一面「桃」で埋め尽くしたいです!
◯世界一の壁は高い
今年のル・マン24時間レース、
TOYOTA GAZOO Racingは6位と8位。
とても悔しい結果でした。
去年はポールポジションを獲得して、
決勝でも長い時間トップを走っていたのに・・・。
もしかして「TS040 HYBRIDは去年より遅くなったの?」と疑問に思ったので、
過去4年間のサルト・サーキット1周の全車中の最速タイムと
トヨタ車の最速タイムを比較してみました。
サルト・サーキット1周の全車/トヨタ車の最速タイム比較(桃之介調べ)
年 | 全車中 | トヨタ車 | 全体とトヨタのタイム差 |
---|---|---|---|
2012年 | 3:23.787 | 3:24.842 | +1.055秒 |
2013年 | 3:22.349 | 3:25.151 | +2.802秒 |
2014年 | 3:21.789 | 3:21.789 | 0.000秒 |
2015年 | 3:16.887 | 3:20.896 | +4.009秒 |
※予選や決勝を含む、全セッションの最速タイム。2014年はトヨタ車が最速タイムをマーク。 |
TS040 HYBRIDは、去年より約1秒速くなっていました。
ただ、今年の全車中の最速タイム(ポルシェ 18号車の予選1回目のタイム)が、
去年の最速タイムより、なんと約5秒も速くなっている!
2012〜2014年の3年間では、約2秒しか速くなっていないのに・・・。
今年のル・マンがどれだけ驚異的だったのか分かる数字です。
サルト・サーキット1周の最速タイムの上昇率(桃之介調べ)
年 | 最速タイム | タイム差 |
---|---|---|
2012年 | 3:23.787 | -1.998秒 |
2014年 | 3:21.789 |
年 | 最速タイム | タイム差 |
---|---|---|
2014年 | 3:21.789 | -4.902秒 |
2015年 | 3:16.887 |
これがM部長の言っていた「世界との戦い」なんだなぁ。
レースの世界って本当に厳しい・・・。
でも、エンジニアたちは来年のル・マンに向けてきっとやってくれるはず!
◯来年もル・マンに行きたい!
来年もTOYOTA GAZOO Racingのル・マンへの挑戦は続きます。
僕も来年もル・マンに行き、その挑戦を見届けたい!
そして来年こそ表彰台のテッペンに!!!
これで、ル・マンへの道2015 完!
温かく見守ってくださった皆様、応援ありがとうございました。
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2度目のル・マンへの道を経て、桃之介くんはまたひとつ成長したみたいだね。
よし!桃之介くんには、10月のWEC 第6戦 富士6時間レースで・・・
続く・・・!?