メインスタンド裏に設置されたイベントステージでは、トヨタF1チームのレースドライバー、ヤルノ・トゥルーリとティモ・グロック、サードドライバーの小林可夢偉、これにTDP(トヨタ・ヤング・ドライバーズ・プログラム)ドライバーの中嶋一貴選手(ウィリアムズF1チーム)も加わって、「F1ドライバートークショー」が行われた。
4人がステージ上に現れると、客席からは割れんばかりの大歓声。最初にマイクを向けられたヤルノが「コンニチワ!」と日本語であいさつをすると、会場のあちこちで「ヤルノー!」と声援が飛び交った。
「オフの間は久々に家族と過ごし、冬のテストに備えて体を休めた」というヤルノ。トヨタF1チームでの初年度を送ったティモは、「家族や友達と過ごした後、じっくりトレーニングに取り組み、来シーズンに備えて充電をした」と語り、可夢偉は「GP2もあるので、基本的にオフはない」と各々の近況を報告した。中嶋選手は「紅葉狩りに行った」という風流なエピソードを披露している。
また、ヤルノとティモは今シーズンのレースを振り返り、「全体的に良いシーズンだった。常にポイントを取りに行くことができ、戦いに参加している実感があった」(ヤルノ)、「シーズン前半はクルマに慣れない部分があったが、カナダGP以降は良い結果を出せたと思う。ブダペストで2位になり、初表彰台に上がったのが自分にとってのベストレース」(ティモ)と語った。
トークショーの後半、「富士スピードウェイは好きなコース?」と質問されたヤルノは「日本GPは5位という結果だったが、週末全体を通して良いレースができたし、富士は大好きなコース」と答え、「トヨタF1チームの印象は?」とたずねられたティモは、「スタッフが多国籍で、すごく大きなチームだと実感した。また、日本のファンはいつも僕たちを応援してくれて、愛してくれている。世界中のどこで走っていても、それを感じる」とファンへの感謝の気持ちを口にした。
一方、可夢偉は「F1以外で興味のあるカテゴリーは?」との質問に、「まったくない」と断言。視野にあるのはF1のみとの姿勢を強調した。しかし、その反面「服を集めるのが好き」というプライベートな一面も垣間見せた。
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