午後になると、コース上では「サーキットタクシー」がスタート。抽選で選ばれた70人のファンが、憧れのドライバーの運転でコースを走れるという夢のような企画だ。
トヨタF1チームからもヤルノ・トゥルーリ、ティモ・グロック、小林可夢偉が参加。LEXUSのスポーツセダン「IS F」の助手席と後部座席にファンを乗せ、全長4,563メートルのコースを2周回した。このときティモがヤルノに、トラクションコントロールをオフにするスイッチの在り処を教え、2台そろってドリフトを披露。その様子を、すでに走行を終えていた可夢偉がモニターで愉快そうに見守るという、トヨタ モータースポーツ フェスティバル(TMSF)ならではの和やかな場面も見られた。
TMSFならではといえば、トップドライバーたちが普段戦っているのとは異なるカテゴリーの車種をドライブする「レーシングカーシャッフル」が好評を博した。ヤルノはSUPER GT500クラスのPETRONAS TOM'S SC430、ティモは1999年のル・マン24時間レースで総合2位に食い込んだTS020、可夢偉はSUPER GT300クラスのライトニング マックィーン apr MR-Sに乗り込みスタート。普段はあり得ないシチュエーションに、サーキット中が熱狂した。途中、サイド・バイ・サイドのバトルも飛び出した夢の競演は、ティモがトップチェッカーを受けている。
レーシングカーもさることながら、トヨタの超高効率パッケージカー「iQ」で行われた「iQジムカーナ対決」もスタンドを沸かせた。全長2,985mmと超コンパクトで最小回転半径3.9メートル。これを可夢偉が、SUPER GTドライバーの伊藤大輔選手、平手晃平選手とタッグを組んでドライブ。やはりSUPER GTドライバーの脇阪寿一選手、石浦宏明選手とTDP(トヨタ・ヤング・ドライバーズ・プログラム)ドライバーの中嶋一貴選手(ウィリアムズF1チーム)らのチームと対決し、可夢偉チームは惜しくも勝利を譲る格好となった。 |