F1第3戦バーレーンGP 2週連続の“熱戦”へと挑む
2005年表彰台獲得のJ.トゥルーリとR.シューマッハーが
昨年の雪辱に燃える
2007年4月9日(月)
2007年のF1シーズンを、順調にスタートしたパナソニック・トヨタ・レーシングは、
第2戦マレーシアGPを終え、今週末に迫った第3戦バーレーンGPへと向かう。砂漠の
中に位置する舗装されたオアシス、ザヒールにおいて、チームは終わったばかりの
マレーシアGPから2週連続の戦いへと臨む。ほとんどのチームがシーズン開幕
直前にバーレーンでの2週間に渡るテストを行っており、中東に戻ることで、その
記憶が蘇るだろう。パナソニック・トヨタ・レーシングにとって、これまでのバーレーン
GPは甘酸入り交じった記憶と共にある。2005年には、ヤルノ・トゥルーリが2位
表彰台獲得。しかし、2006年は忘れてしまいたいようなレースであった。ヤルノ・
トゥルーリとチームメイトのラルフ・シューマッハーは、2戦連続ポイント獲得で
2007年シーズンのスタートを切ったチームに、更なるポイントをもたらすべく
日曜日の決勝レースへと挑む。
ラルフ・シューマッハー : カーナンバー11
「バーレーンGPの開催されるザヒールは、最も新しいサーキットの一つであり、
素晴らしく近代的な設備を誇る。我々はバーレーンが暑いことを知っているが、それは
特別なものではなく、前戦マレーシアのような湿度の高さはない。たとえ極端な
コンディションに直面することになっても、チームは非常に多くの経験を積んで来て
おり、技術的な面から見れば、それほど大きな違いにはならない。我々はシーズン
前に行った2週間のテストにおいて、一進一退の状態であったが、最終的には
進歩を成し遂げることが出来た。その後、我々は力強いシーズンのスタートを切る
ことが出来たが、しかし、明らかにトップチームを捕らえるには、やるべき仕事はある。
まだ、状況を完全に認識するためにはまだ数レース必要だ。私はマレーシアGPで
最高のレースが出来たとは言いがたいが、バーレーンでは更に改善された
パフォーマンスと共に、好結果を目指す」
ヤルノ・トゥルーリ : カーナンバー12
「我々は2007年シーズン、着実なスタートを切り、オーストラリアGPとマレーシア
GPで良いパフォーマンスを見せることが出来たが、バーレーンは過去のレースで、
我々には厳しいコースだと分かっている。私は2005年、バーレーンで表彰台を獲得して
喜んだが、昨年は開幕戦だったこともあり、我々のパッケージや新しいタイヤから
どのようにして最大限の能力を引き出すか理解出来ず、問題を抱えてのレースとなって
しまった。そして今年、ザヒールで行ったシーズン前テストでも同様に苦労を強いられた。
そのため、我々はこのコースを攻略出来たとは言いがたいが、それが何故なのか明確な
理由は見当らない。このサーキットは、信じられないほどの最先端設備を持っており、
ドライビングの観点から見る限りは、難しいコースではない。ただ、ハードなブレーキングが
要求されることと、常に風が吹いており、その風によってホコリや砂がコース上に
運ばれるのが特徴だ。それを除けば、非常に綺麗で、凸凹もほとんどないスムーズな
サーキットだ。我々は信頼性の高いシーズンのスタートを切ることが出来たが、これから
バーレーンへと向かい、王国でのグランプリで、良い結果と共に、我々の運が好転する
事を期待している」
パスカル・バセロン :
シャシー部門シニア・ゼネラル・マネージャー
「マレーシアGPでは、我々がオーストラリアGPから着実に進化を遂げていることを
証明出来たが、更に上を目指さなくてはならない。バーレーンは昨年は開幕戦であり、
我々にとっては、昨シーズン最悪のレースであった。なぜなら我々は昨シーズン前に
温暖な気候の下でのテストを行っておらず、我々の新しいタイヤが暖まるまでの過程が、
予想以上に重要だということに気付いていなかったからだ。更に、昨年のバーレーン
GPでは、例年に比べて若干涼しく、路面温度は35度ほどしかなかった。今年は
昨年よりも開催時期が遅いので、もっと暖かいことを予想している。今年シーズン前に
行ったテストは、あまり上手く行ったとは言えない。それは我々の状況について、多くの
警報のきっかけとなった。しかし、重要だったのは、多くの信頼性の問題を抱えていた
ことであった。それらは全て些細なものであり、順次解決されていったが、それらに
よって我々の走行時間は制限され、ペースも限られたものとなってしまった。しかし、
その後に行われたヘレスでのテストで信頼性は向上し、ペースも良くなった。更に、
マレーシアでのテストでは、サスペンションと新しい車体下部、そしてエンジンカバーの
開発を行った。バーレーンGPへは同じパッケージで挑み、次戦スペインGPへは、
大きな空力パッケージのアップデートを行う予定だ。我々は強力なパフォーマンスと
共にヨーロッパへ戻れることを望んでいる」