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Rd.12 Grand Prix of Turkey
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トルコGP テクニカル・プレビュー パスカル・バセロン Q+A

●トルコGPが目前ですが、ハンガリーGPでのラルフの6位入賞はチームにどのくらいの自信をもたらしたでしょうか?
「ハンガリーでチームはいい仕事をし、ラルフのレースペースもとてもよかった。また、予選も今シーズンここまでで最高の結果だったから、全体的な流れにはある程度満足することができた。初めて予選第2セッションで1回しかフライングラップを行わずに第3セッションへ進出できたし、明らかにわれわれはいい状態にあった。タイヤのマネージメントが鍵だったが、これに関してわれわれはしっかり対策ができていたし、レース戦略でも適切な判断ができた。願わくばトルコGPでも同じような調子を維持できればと思う」

●イスタンブールでもタイヤの要素がかなり重要になると思いますか?
「今回はそれ以外の要素も関連してくるだろう。ハンガリーGPの週末でタイヤが大きな要素となったのは、ここまでのシーズンでわれわれが使用しているタイヤのスペックがほとんどの場合保守的だったからだ。特にプライムタイヤのほう(硬いほうのタイヤ)がね。オプションタイヤ(柔らかいほうのタイヤ)に問題が生じることはたびたびあるが、ハンガリーではプライムのほうにもグレイニング(ささくれ摩耗)の問題が生じてしまい、オプションのほうはさらにその症状が激しかった。トルコではブリヂストンタイヤの4種類のコンパウンドのうち、一番保守的なコンパウンドにまた戻ることになる。それゆえ、今回はタイヤに関して特に目立つ問題は起こらないはずだ。ただし、ターン8で(タイヤが)どうなるか次第だがね」

●つまり、あの高速左カーブでは特殊な負荷が生じるというわけですね?
「その通り。トルコは全体的に見て新しいF1サーキットとしては平均的なコースレイアウトだが、ターン8だけは例外だ。あのコーナーは本当に特別なんだ。初めてあそこを走ったときは、ほとんどのドライバーが驚いていたよ。ドライバーとタイヤの双方にとってあのコーナーだけが、物理的な意味でとても負荷が大きいんだ。今回ブリヂストンが一番硬いほうのタイヤを持ち込むのは、とにかくターン8があるためなんだ」

●ターン8のどんなところがそれほど難しいのですか?
「使用するタイヤにかかる負荷がどのくらい厳しいのかを左右するのは摩擦エネルギーだ。イスタンブールのターン8で生じる摩擦エネルギーは、シーズン中に使用する全コースの全コーナーの中で最大になる。外側へのGの大きさ、速度と時間、つまり実際にクルマがコーナーを通過するのに要する時間のいずれもがとにかく群を抜いて特別なんだ」

●それ以外にパフォーマンスを左右する要素は何かありますか?
「ブレーキやエンジンの冷却など、それ以外の要素はどれも通常の数値の範囲内で対応できる。イスタンブールは比較的ハイダウンフォース仕様のセッティングがうまく機能するサーキットだ」

●トヨタTF107にはどのくらい合っているのでしょう?
「最近のレースでは全体的なパフォーマンスの向上が確認できている。特にマニクールで開催されたフランスGP以降にわれわれが使用しているダウンフォース・パッケージで走っているときはね。トルコも同じくそのパッケージに適した範囲内に収まるため、ここ数戦で見せてきた予選の速さを持続できるはずだし、ハンガリーでのラルフの好調なレース結果に更に上積みできればと思う」

●上位勢との差は縮まってきていると言っていいのでしょうか?
「マニクール以来、われわれは全体的なパフォーマンスに関して一歩前進することができたし、ふたりのドライバーは非常に近いレベルで力を発揮している。ただしレースを最後まで走り、ポイントを獲得するという課題は相変わらずだ。とはいえ、ラルフはハンガリーで非常にいい仕事をしてくれた。手にしているパッケージで良好なパフォーマンスを発揮することと、レースの最後にポイントを獲得することは別の話であり、われわれはそのポイント獲得という仕事が十分に達成できていなかった。チームのオペレーションの問題がいくつかあったし、信頼性の問題を抱えたこともあったが、それでもわれわれは間違いなく進化を続けている」

●トルコGPの後は、すぐにモンツァテストに直行するのでしょうか?
「そうだ。当然、イタリアGPには大きく変更したパッケージで臨むことになる。今度のテストではそのパッケージを入念にチェックする。重要な要素となるブレーキには特に注意を払うつもりだ。今のモンツァはかなり独特なサーキットなので、特別なテストが必要になるんだ。F1カレンダーの中に唯一残された高速サーキットだからね」